ウチでは最近、観るものがないときに、流している。
ストーリーの流れが気にならない作りが、都合良く効果を発揮してくれる。
BGMとして使える作品・・
と書くと、悪いイメージを持たれるかも知れない。
だが、一方で真剣に観れば見るほど、唸る仕掛けが満載。
シーンの展開力、カメラワーク、ダンス、歌のレベルの高さが相まっての相乗効果が半端ない作品だ。
しかも物語は四季の移り変わりに合わせた変化で流れるため、飽きることなく楽しむことができる。
映画『ラ・ラ・ランド』本予告編
ライアン・ゴズリングのピアノシーンはすべて、彼が実際に演奏している。
3ヶ月間ピアノの前に座り毎日2時間から4時間練習したという。
彼曰く・・
「でも、ピアノの練習をすることが、役に近づくための最初の方法だったんだ。
ジャズ・ピアノは難しいから、すごく練習しなければならない。
すると、だんだん孤立していくんだ。
もちろん、ピアノの先生もいるし、家族もいるけど、
ひとりで集中して練習することで、作品のムードに入っていくことができたよ」
そして、エマ・ストーンの少しかすれた声質がチャーミングだった。
LA LA LAND - Official Film Clip [Lovely Night Dance] HD
ダンスシーンで二人が急に空を舞い、その後地上に降り立つ・・
それを不自然に感じさせることなく楽しませてくれる制作陣の手腕は実に見事。
観る者は、ラ・ラ・ランドで夢を追うセバスチャンの気持ちに、最後は魅了されてしまう。
最後のそういう仕掛け方が実にお洒落。
参りました。
制作費は3千万ドル、興行成績4億4千万ドル。
第89回アカデミー賞で6部門受賞。
監督賞 デイミアン・チャゼル 『ラ・ラ・ランド』
主演女優賞 エマ・ストーン 『ラ・ラ・ランド』
撮影賞 リヌス・サンドグレン 『ラ・ラ・ランド』
美術賞 デヴィッド・ワスコ、サンディ・レイノルズ・ワスコ 『ラ・ラ・ランド』
歌曲賞 「City of Stars」 『ラ・ラ・ランド』
作曲賞 ジャスティン・ハーウィッツ 『ラ・ラ・ランド』