Christmas Songs 2000
2000年版歌手・曲名リスト
01
Amy Grant -
Christmas Can't be very Far Away
02 Fourplay - SantaClaus is coming to Town
03 Chicago - The Christmas Song
04 Vanessa Williams - I'll be home for
Christmas
05 Baby Face - Winter Wonderland
06 Kenny G - White Christmas
07 Manhattan Transfer - Santa Claus is coming to Town
08 Madonna - Santa Baby
09 Randy Travis - Jingle Bell Rock
10 Alexander O'neal - My Gift to You
11 Mariah Carey - O Holy Night
12 Gloria Estefan - This Christmas
13 Earl Klugh - We Three Klugh
14 Ricky Peterson - A Child Is Born
15 Celine Dion - Don't Save it all for Christmas day
16 Amy Grant - Achristmas to remember
17 Kenny G - Winter Wonderland
18 Baby Face - I'll be home for Christmas
19 Kenny G - Let it Snow, Let it Snow
20 Tatsuro Yamashita - Christmas Eve
21 Singers Unlimited - Caroring Caroring
各曲の詳細
01 Amy Grant - Christmas
Can't be very Far Away
窓には素敵なものが見えるわ
この汚い街もすぐに新しい雪に覆われるのね
ブーツを履いて外に出ましょうね
だって、クリスマスはそう遠くないはずだから
と始まるこの曲は、歌詞の素晴らしさを味わえる曲です。
Amy Grant の新しいアルバムクリスマスアルバム、A
Christmas
to remember
の一曲目の曲です、さりげないごく普通の曲ですが、しみじみとした、クリスマスの情景を彼女独特のやさしさでくるんで、歌い上げます。弦のアレンジは、Patrick
Williams。
この人を知っている人は相当の音楽歴をお持ちのはずです。エイミーはクリスマスアルバムを3枚も出していますが、このアルバム、あまり有名な曲は入っていませんが、それだけに素晴らしい佳曲ばかりで、そういうテイストを探している方にはぴったりのアルバムでしょう。
02 Fourplay - SantaClaus is coming to Town
ラリー・カールトンのギターがシャッフル気味の8ビートというか4ビートともいえますが、そういうノリで始まります。ドラムの、タムの音がいい。テーマをブリッジにして、ラリーのギターがメロディーを謳います。
ボブ・ジェームスが生ピアノで入る4ビートのノリが、すごくお洒落です。そのあとシャッフル気味の4ビートに持っていって、リズムをぐいぐい引っ張ります。聞き手の心理をよく知っています。ラリーのソロもさりげなく、でもラリー節は健在、そしてまたボブのソロへと、展開と各コーラスの長さのバランスががいいため、聞いていて飽きません。だから、曲がとても短く感じます。最後のリフがクリスマスらしさを出しています。
03 Chicago - The Christmas Song
ホーンセクションの魅力が一杯詰まっている曲です。途中のブリッジがシカゴだあーー!嬉しいですね。ここまでやってくれると。それにホーンに隠れたハモンドのB3風のレズリー早回しの合いの手のサウンドも懐かしくまた、暖かい。ギターのカッティングも、ちゃんと時代の味を残してくれています。サビから登場する普通のタンバリンもいい効果を出しています。途中のホーンの展開はまさに全盛期のシカゴのあのノリが再現されています。スネアのカーンという響きも、バックとよく合っています。いやあ、さっぱりしました。
04 Vanessa Williams - I'll be home
for Christmas
スローなバラード。バネッサ・ウイリアムスが丁寧に、謳いあげます。歌がうまいとかそういう次元ではありませんね。でもパっと聞くとごく普通なのですよ。声の芯が太いですね。厚い。黒人にしか備わらない柔らかな声で、ストレートに奇をてらわずに、歌っています。天は時々、ニ物を与えるようです。ああ、人生は時に不公平!Ed
Calls
のソプラノサックスのソロも素晴らしい。ケニーGとは全く違ったフレーバーですが、こういう層の厚さがアメリカの音楽界の魅力でもあります。
05 Baby Face - Winter Wonderland
またまた、登場ベビーフェイス。WOO!という叫び声から始まりますが、育ちの良さを感じさせるノリのよさと、黒人の持っている生まれながらのテイストのミックスに加え、アレンジも超一流ときています。ファルセットと生の声の連携がいいですね。アメリカの一流の歌手はみんなこれができるのですね。このクラスのシンガーはそれが普通というレベルなのです。
音がまた素晴らしい。ベースの二泊三連気味のフレーズも乱入してきます。いいシステムをお持ちの方は、音の素晴らしさでも圧倒されるはずです。
06 Kenny G - White Christmas
この超有名な曲を、ケニーはソプラノサックスの音色の魅力を十二分に生かし、ロングトーン中心のプレイで聞かせてくれます。こういう曲って、みんなが知っているだけに、料理方法は意外と難しいのですけれど。さりげなく聞こえますが、各フレーズの長さを微妙に変えながら、彼ならではの解釈をしています。この人のクリスマスアルバムが発表された時の、驚異的な売れ行きは、今や伝説となっていますが、この曲を聴くとその理由がわかるような気がします。これだけの正統派をも納得させる演奏ができれば、ケニー・Gのクセを嫌う人も、この曲のよさとあいまって十分に楽しめると思います。
07 Manhattan Transfer - Santa Claus is
coming to Town
少しアップテンポな4ビートのリズムに乗って軽快に始まるこの曲は、ジャズ・コーラスのトップグループとしてのマンハッタントランスファーの魅力が存分に味わえます。このグループのコンサートへは日本にいるときに何度か行きましたが、こういうジャズコーラスのスウィング感は独特のものがあります。男性二人・女性二人のコーラスに続き、途中のピアノソロも秀逸。ソロの終わりからまた、少し後ノリ気味のコーラスへ入るところなどはゾクゾクするような、スウィング感が楽しめます。ラッパ類のリズムもシャープ。最後の楽しそうな叫び声が、いやがうえにも気分を盛り上げてくれます。
08 Madonna - Santa Baby
サンタさん今夜は早目に煙突から暖炉へ降りて来てね・・ウッフン
私の靴下には小切手も忘れずに入れておいてね・・
ツリーの飾りつけはティファニーで・・
なんてノリのこの曲は、マドンナしか歌えないでしょう。思わずニヤリと笑ってしまうような、歌詞の連続です。4ビートで、ドラムはブラシ。伴奏はまともなのですが、マドンナの少し音をはずしたようなキュートでセクシーな歌い方と、おかしな歌詞で、あっという間に終わってしまいます。楽しい曲です。
09 Randy Travis - Jingle Bell Rock
いわゆるオールドスタイルのカントリーロック風でグイグイ聞かせます。声がとにかく渋い。こういう雰囲気も日本人ミュージシャンでは絶対に無理。バックでかすかに聞こえるバックコーラスも素晴らしい・・ラグタイム風のピアノといい、アメリカ南部を彷彿とさせる、クリスマスソングです。最後に曲が終わってから、We
Do One MoreTime Guys ? とランディーが聞くと、すかさず Here we
go, we roll..
と(多分ドラマー)が返事をする。と、すかさず。ドドドドと入ってゆくところなんて、うーん。カッコよすぎて言葉が出ません。でこうしたあとでさえ、また転調するんですねえ・・年季の入った意表の突き方には参りました。(笑)
10 Alexander O'neal - My Gift to You
ジャンルでいえば、ブラックコンテンポラリとなるのでしょうが、ソウルフルなクリスマスソングです。いい声です。日本ではあまりポピュラーな人ではないかもしれませんが、これだけ特徴のある声ですし、独特の世界を持っていますから、時々彼のアルバムを買います。あまり変わったことをしませんし、そういう意味では安心してアルバムを買い続けることのできる、アーティストの一人です。
11 Mariah Carey - O Holy
Night
マライヤ・キャリーの魅力が、すし詰め?黒人との混血の魅力が伝わって来るようなゴージャスさが味わえます。セリーヌ・ディオンはヨーロッパの味わいが、よさですがマライヤ・キャリーはアメリカの歌手の層の厚さを、まざまざと感じさせてくれます。途中のハモンドの間奏が、中低域を生かしたトーンで、バックのゴスペル風のコーラスとよく溶け合っています。この人はポップというより、かなり黒人に近いゴスペル風のテイストが好きなようですね。日本人にはちょっと脂っこいかな?(笑)でもこの曲一曲くらいなら大丈夫でしょう。
12 Gloria Estefan - This Christmas
このドラムもスネアが高めのチューニングでカーンという響きですから、一瞬誰かと思いますが、実はグロリア・エステファン。この人のクセがまたこの曲とよく合っていますが、でもそうかといって、あまりラテンという感じはしないのですね。高いところの少し苦しそうなところが好きです。バックもそつなくきちんとこなしています。エレキギターのソロも特別かわったところはありませんが、でも水準以上のプレイは聞かせてくれます。後半から子供たちのコーラスが入ってきます。これもとても効果的です。
13 Earl Klugh - We Three Klugh
ナマギターでしっとりと楽しませてくれるアール・クルー。ピアノはボブ・ジェームスでしょう。サウンドが彼のサウンドですしね。ベースの音が厚いのは少し前の流行でしたが、今でもこうしてピックアップした曲の中でこの曲を聴くと、こういうのも、暖かくていいなあって思います。こうちたしっとりと落ち着いた演奏は、クリスマスには欠かせませんからね。鈴の音がなかったら、クリスマスを感じない演奏がまたいいです。
14 Ricky Peterson - A Child Is Born
これもコーラスから入りますが、これすべて、Ricky
Peterson自身の多重録音でコーラスをやっているようです。オーケストラアレンジメントから、キーボード類まですべて彼がやっています。Drums
は Paul Peterson。Bass は Billy Peterson
と、どうやら親類縁者で固めているようです。(笑)昔音楽のレッスンをしているときに課題曲でこの曲をやったことを懐かしく思い出しました。確かあのころは、チック・コリアもアルバムで取り上げていました。ハモンドのソロがまた、何気なくていいですね。声がなんとなくスティーブ・ミラーに似ている気がしません?彼は以前ベン・シドランのライブのLDで見ましたが、あれはなかなかよかった。最近どうしているんでしょうか。最後はピアノソロと絡みながら、ハモンドの音がフェードアウトして行きます。
15 Celine Dion - Don't
Save it all for Christmas day
いい曲ですね。鳥肌ものです。セリーヌ・ディオンの魅力が存分に味わえます。スローなテンポに乗ってだんだん盛りあがりるアレンジにも、言葉を失います。ヒトが20年以上も同じことをやり続けることの素晴らしさを彼女は、歌で伝えてくれます。彼女がシャウトするところは、ほんとダイナミック。あの細いカラダのどこにあんなエネルギーがあるのか思うような、パワーを感じます。
16 Amy Grant - Achristmas to
remember
エイミー自作の曲です。最初の歌詞を少し転載します。
Twinkling light
A chill is in the air
And carols everywhere
Close your eyes, It's almost there
Candles and cards
And favorite movie scene
The small of evergreen
As special as it's always been
And I have a dream or true
Maybe they will come true
生ギターのバッキングが印象的ですが、初めて聴く人にも、彼女の歌声は、クリスマスを象徴するような歌詞とともに、沁みわたるように響きます。
17 Kenny G - Winter
Wonderland
最初はドラムがほとんど聞こえません。でもよく聞くとブラシできちんとリズムを刻んでいます。耳がケニーの音色へ吸い寄せられているため、聞こえないような気がするのでしょう。メロディーが終わると彼のアドリブソロが始まります。ビブラフォンがかすかに響き渡り、ケニーはメロディーを巧みに崩しながら、フレーズが宙を舞います。最後のロングトーンでは彼の息遣いも聞こえます。
18 Baby Face - I'll be home
for Christmas
ミディアムスローで、ベビーフェイスの歌が始まります。2コーラス目からコーラスが加わりますが美しいです。山下達郎がよくやるパターンですが。(笑)
タンバリンとスネアのリムショットの音の重ね方とか、メロディーラインとコーラスとのバランスとか生ギターのソロの出し方などを聞くと、この曲をどのように聞かせているのかという仕掛けがだんだんわかってきます。パッと聞くと、何の変哲もない曲のようですが・・。アレンジを勉強したことがある人なら、この曲は何倍も楽しめると思います。
19 Kenny G - Let
it Snow, Let it Snow
ミディアム4ビートに乗って、この簡単だからこそ難しいメロディーをこれだけスウィングさせるのですから、まったく恐れ入ります。バックとのバランスが、どちらかというとケニーに寄りかかりすぎて、バックのアレンジに個性はあまりありませんが、それを補って余りある魅力が、ケニーのフレーズには秘められています。淡々と吹いているように聞こえるのですが。2コーラス目が終わるといよいよアドリブソロです。リズムがモタッって遅らせるところと、食いこむように突っ込むところのメリハリが絶妙です。フレーズよりリズムの取り方が醍醐味といったらいいでしょうか・・
20 Tatsuro Yamashita - Christmas Eve
日本人ならほとんどの人が知っている名曲です。壊滅的な状況の日本の音楽界ですが(笑)クリスマスのこのシーズンで唯一このクリスマスの雰囲気を感じさせてくれる、日本の曲といえば、この曲しかありません。
21 Singers Unlimited - Caroring Caroring
少し時間が余ったので最後にこの曲を入れてみました。
アカペラのコーラスです。クリスマスの最後を飾るにふさわしい曲だと思います。
Christmas Song VOL.1
Christmas Songs
2000