1、住宅売買に、間違ったタイミングは無い。いつどんな時でも、住宅は良い買い物だ。
2、米国住宅市場は既に底を打った。
特に2番目だが、レレア氏は住宅市場の底打ちを、もう一年以上も言い続けている。先日発表された、12月分の中古住宅販売件数は、前年同時期と比べると7.9%の減少だった。2006年全体を見ると8.4%減となり、これは最近17年間で最も大きな下落率だ。こんな事実を突きつけられても、レレア氏の顔からは笑みが消えない。
ここで、レレア氏のコメントを振り返ってみたい。
2006年1月:
氏の予想: 「現在、住宅市場は正常化の過程にある。」
実際の結果: 第4四半期の住宅売上件数は12.6%減だった。
発表後の氏の言葉: 「今日発表された住宅販売件数は、十分に継続維持できるレベルだ。数カ月後、住宅市場は上向きになっていることだろう。」
2006年4月:
氏の予想: 「住宅販売件数は、とうぜん上下するが、高い水準で横ばいになるはずだ。」
実際の結果: 第1四半期の住宅販売件数は年間ベースで679万件。8.6%減だった。
発表後の氏の言葉: 「この数字が証明しているのは、米国住宅市場が、急成長からおだやかな最長率になった、ということだ。」
2006年7月:
氏の予想: 「住宅市場が落ち着き、安定が見られるはずだ。」
実際の結果: 第2四半期の住宅販売件数は年間ベースで669万件。マイナス6%だった。
発表後の氏の言葉: 「たしかに住宅市場に安定を観測できる。」
2006年10月:
氏の予想: 「住宅売上数が上向きになるだろう。」
実際の結果: 第3四半期の住宅販売件数は22.2%減を記録した。
発表後の氏の言葉: 「おそらくここが、住宅市場の底だろう。」
2007年1月:
氏の予想: 「順調な住宅売上数の回復に伴い、住宅価格も上昇していることだろう。」
実際の結果: 第4四半期、住宅販売件数は年間ベースで624万件。2.3%減だった。
発表後の氏の言葉: 「これで、たしかに住宅市場の底が確認できたようだ。」
そして結論として、ナッティング氏はこう付け加える。「もちろん、レレア氏一人だけを槍玉にあげるのは不公平なことだと思います。他にも、多くのエコノミストたちが、2006年に起きた住宅市場の大幅下落を予想できませんでした。しかしレレア氏は、住宅市場の具体的なデータを持っているにもかかわらず、事実ではなく氏の個人的な意見を教壇の上から説教していたのです。」