US Market Recap

5000ドルの使い方

もし1億円あれば、あれを買いこれを買い、と品物のリストは簡単に増えていく。しかし、5000ドルならどうだろうか?円に換算すれば、60万程度の金額だから、下手をするとつならないことに使ってしまう。そこで、CNNマネーの紹介する、有効な5000ドルの使い方を見てみよう。

1、Cygneデザインズ(CYDS)を2500株買う。(超高リスク)

モシェ・ミレブスキー教授によれば、株で成功するためには、値動きが激しく、そしてマーケットのトレンドとは逆の低位株に投資することが鍵になる。そんな条件に当てはまるのがCygneデザインズ(CYDS)だ。もちろん、安定を求める人には勧められない。

2、長期投資なら、T. Rowe Price Equity Income(PAFDX)に2500ドル、そして T. Rowe Price New Era (PRNEX)に2500ドルを割り当てる。この組み合わせなら、配当金が得られるだけでなく、インフレ対策にもなる。

3、資格を取る。

もし、あなたが証券業界で働いているなら、公認証券アナリストの資格を取ることは有益だ。2190ドルあれば、専門学校で受験講座を受けることができる。

顧客が海外にいるなら、外国語を学ぶことも大切だ。ミドルベリー・カレッジでやっているような、7週間外国語コースを利用するとよいだろう。(授業料は6136ドル)

4、高金利なクレジットカード残高を払う。

5、もし、住宅購入のための頭金を貯めている人なら、5000ドルを定期預金に入れるとよいだろう。1年定期なら、4.81%ほどの利子がある。

6、子どもの成績がパッとしないなら、経験のある家庭教師を雇ってみよう。一時間あたり50ドルから150ドルが平均料金だから、5000ドルあれば、良い結果に結びつくはず。

7、番犬を買う。

犬は家の見張りに最高だ。特に、おすすめなのがスコッチ・テリア。小さい犬だが、サイズに誤魔化されてはいけない。スコッチ・テリアの値段は、1000ドルから2500ドルほどだ。

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8、緊急資金

もしもの時のために、5000ドルをいつでも引き出せる、、マネーマーケット・ファンドへ入れよう。年利で、約5.22%ほどの利子がある。

9、信頼できる団体へ寄付

好例は米国赤十字社だ。

10、家庭用の車を探しているなら、ホンダ・アコードLXを勧める。5000ドルを頭金にすれば、月々のローン支払いは300ドルほどだ。

参考にしたサイト: http://money.cnn.com/galleries/2007/moneymag/0705/gallery.5000_dollars.moneymag/index.html

米国不動産とドル安

海外からアメリカを訪れる観光客にとって、ドル安は嬉しいニュースだ。同じ金額で、余分にドルが手に入るわけだから、何となく儲けたような気分になってしまう。もちろん、逆の立場から見れば、アメリカ人にとって海外旅行は割高になった。そこで今日は、ドル安用の投資を紹介しよう。

「ドル安で、米国不動産が魅力的になる」と、winninginvesting.comのハリー・ドマッシュ氏は言う。もちろん、アメリカ人にとってではなく、外国人投資家にとって魅力的、という意味だ。特に、米国住宅市場は低迷しているだけに、ドル安のお陰で、米国不動産は割安なレベルに達し始めているらしい。

たしかに、住宅価格が下がっているアメリカだが、一般個人投資家は、そう簡単に何件も住宅を購入することはできない。そこで、ドマッシュ氏が勧めるのは不動産投資信託(REIT)だ。

REITには2種類ある。

1、エクイティ型REIT: 実際に不動産を所有し運用するもの。

2、ファイナンス型REIT: 不動産ローンに投資するもの。

ドマッシュ氏が推奨するのは、1のエクイティ型REITだ。

全米不動産投資信託協会の発表によると、2006年、エクイティ型REIT指数は約30%の伸びがあった。もし、配当金を加えて計算すれば、この数値は34%になる。

適切なエクイティ型REITを選ぶには、次の点に気をつける必要がある

1、時価総額が5億ドル以上あること。

2、株価は10ドル以上あること。

3、機関所有率が50%以上あること。

4、アナリストは、「Hold」またはそれ以上の格付けをしていること。

5、来年度の一株利益は、5%以上の成長が見込まれていること。

6、過去5年間、毎年配当金が5%以上増えていること。

7、現在の配当利回りは2.5%以上あること。

8、資本てこ率は5以下であること。

上記の条件に当てはまるものが下記だ。(注:これらは投資アイデアであり買い推奨ではない。)

Ashford Hospitality Trust (AHT)、Cousins Properties (CUZ)、Entertainment Properties Trust (EPR)、

Alexandria Real Estate Equities (ARE)、Corporate Office Properties Trust (OFC)、Ventas(VTR)、

Acadia Realty Trust (AKR)、Federal Realty Inv. Trust (FRT)、Kimco Realty (KIM)、The Macerich Co.(MAC)。

参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/RealEstate/FallingDollarShouldLiftRealEstateTrusts.aspx

ファストフードのアウトソーシング?

ウェンディーズが、アウトソーシングに乗り出した。日本にもビジネスを展開している、ハンバーガー専門のファストフード・レストランだが、いったい何をアウトソーシングしたのだろうか?

企業収益の向上や、適切な客への対応を主な目的として、ウェンディーズは、ドライブスルー注文係のアウトソーシングを開始した。車に乗ったまま注文できる便利なドライブスルーは、ハンバーガーチェーンにとって、重要な販売システムの一つだ。

車の窓から、メニューを見ながら注文するわけだが、スピーカーから聞こえてくる声は店内からではない。客はフロリダ州にいても、つながっている場所は、数百キロ以上離れたコールセンターだ。

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(コールセンターで働く、エイドリアン・フィッシャーさん)

ドライブスルー用の、リモート・オーダー・システムを販売する、ジョー・ギャグノン氏はこう語る。「ファストフードチェーンに、コールセンターを設けることは、ビジネスにプラスです。現在のやり方は、店内にいる従業員が、他の仕事をしながらドライブスルーの注文に応じています。これでは余分な時間がかかり、注文に間違いが起きやすくなります。しかし、コールセンターなら、他の仕事を兼ねることは全くありませんから、注文時間が短縮され客の待ち時間が短くなり、注文の間違いも減ります。」

現段階では、まだリモート・オーダー・システムが、ファストフードの主流になるかは予想できない。しかし、データモニター社のアナリスト、ピーター・ライアン氏は「革新的なアイデアだ」、とコメントしている。

ドライブスルーには車が要るが、ガソリンが、とうとう最高値を記録した。各州によってバラつきがあるが、全米平均は1ガロンあたり3ドル7セントだ。(1リットルあたり98円。カリフォルニア州では、1リットルあたり127円を超える地域が出始めている。)

ガソリンの値上がりは、消費者にとって増税のようなもの、とポートフォリオ・マネージャーのダグ・カシュ氏が言っていたが、正にピッタリな表現だ。現に、ロサンゼルスのジェフ・ソトさんは、「時々、食費をガソリンに回さなくてはならない」、とCBSのレポーターに語っている。

トム・クロザ氏(オイル価格情報サービス)は、こう見ている。「ここからは、もうさほど値上がりすることはないと思います。上がったとしても、せいぜい5セントから10セントほどでしょう。しかし、ハリケーンシーズンが始まる、夏の終わりには値段が再度上がりそうです。」なるほど、どちらにしても上げ方向のようだ。これでは、ドライブスルーの利用客が減りそうだ。

参考にしたサイト:http://www.cbsnews.com/stories/2007/05/15/business/main2803866.shtml?source=RSSattr=Business_2803866

http://www.usatoday.com/money/companies/management/2007-05-14-drive-through_N.htm

間違っている投資判断

行動経済学、という言葉が頻繁に聞かれるようになった。心理学と経済学をミックスさせて、経済活動を探る学問のようだ。といっても、決して堅苦しく考える必要はない。さっそく、行動経済学が教えてくれる身近な例を紹介しよう。

投資で失敗を防ぐには、どんなことに気をつけたら良いだろうか?正しい投資判断をするには、先ず、情報の分析をしなければいけない。特に、情報の量が多くなれば多くなるほど、私たちは簡単なルールを適用して、投資判断をしようとする。大きな問題になるのが、この判断方法だ。

たとえ、どんなに情報があっても、実際に投資結果がどうなるかを、100%正確に予測することはできない。そこで私たちは、過去の記録を調べる。ようするに、以前こうだったから、今度もこうなるはずだ、という結論を引き出すのが目的だ。これは、外挿法とか補外法と呼ばれるものだが、言うまでもなく、過去の出来事が明日も繰り返されるという保証は無い。

良い例は、90年代終わりの、インターネット株ブームだ。連日の値上がりを見て、投資者たちは、インターネット銘柄に殺到した。ここまでこんなに好調なのだから、今日も上がるだろう、そして明日も上がるだろう、という単純な判断方法だ。不動産ブームにも、同様なことが言える。こんなに順調に上げているのだから、これからもこの状態が継続するはずだ、と判断して、投資家たちは物件を買い続けた。もちろん、最終的にはインターネット株も住宅市場も大幅下落だ。必要以上に、過去の成績を重要視してはいけない。

スウェーデンで、こんな調査がされた。あなたは、自分の運転技術をどう思いますか、と人々に質問した結果、90%の人たちは自分の運転技術は平均以上である、と回答した。これが意味することは、単に車の運転能力だけに限らず、私たちはほとんどの場合、自分は平均以上である、と思っていることだ。

多くの投資者は、自分の持っている情報を過剰評価している。ある銘柄の買い情報をつかむと、それを知っているのはあたかも自分だけのような錯覚に陥り、とうぜんの結果として、投資者は自信満々になる。この自信過剰が、頻繁なトレードに結びつくことになるのだが、こんなデータがある。

6万6000世帯を調べた結果、毎月8.8%を超える銘柄回転率のあるトレードが頻繁な人たちは、年平均で11.4%の利益があった。しかし、頻繁なトレードをしない人たちの利益は18.5%だから、手数料がいかに大きく成績に影響したかが分かる。

行動経済学が教えてくれるもう一つのことは、多くの投資者は、売る銘柄を間違っていることだ。口座に、二つの株があるとしよう。一つは1000ドルの利益があり、もう一つは800ドルの損が出ている。本当なら、損の出ている株を処分して、利益の出ている株を持ち続けることが正しいのだが、ほとんどの場合、投資者は儲けの出ている方を売って、損の出ている方を口座に残す。損を出して株を売るのは、負けを認めることだから嫌だ、ということらしいが、早い損切りほど重要なものはない。

参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/Morningstar/3InvestmentUrgesToAvoid.aspx?page=2

頑固なベアがブルになってしまった

やはり、ここは天井かもしれない、と思わせるような出来事が週末に起きた。原因は、ダウ・セオリー・レターのリチャード・ラッセル氏の言葉だ。もう50年近く、ダウ・セオリー・レターで執筆しているラッセル氏は、2002年の秋から始まったブルマーケットを認めず、いまだに1999年から始まったベアマーケットが継続している、という見方をしていた。

しかし、この頑固なベアが、とうとう強気論を発表した。

私たちは、極めて希な現象を4月20日と4月25日に目撃した。この両日、ダウ工業株30種平均、ダウ公共株15種平均、そしてダウ運輸株20種平均の3指数が揃って高値を記録した。これが意味することは、世界的な株高がやって来るということだ。

どうも素直に喜べない。スーパー・ベアと呼ばれる人たちは、滅多なことで強気になることはない。筋金入りの弱気論者が降参するのは、ほとんどの場合、マーケットの天井で起きるものだ。

ここで思い出すのが、先日、ポートフォリオ・マネージャー、ダグ・カシュ氏が指摘した「株が下がる15の理由」だ。さっそく見てみよう。

1、史上最高に達するガソリン価格: これは消費者にとって増税に匹敵する。

2、米国テクノロジー銘柄の指標、シスコ(CSCO)のがっかりな収益見通し。

3、他のテクノロジー銘柄、ノキア(NOK)、サンディスク(SNDK)、ノベラス(NVLS)、サンミナ(SANM)などの冴えない決算発表。

4、ドル安が好影響となった、多国籍企業の活躍がなければ、現在マーケットは既に悪くなっている。

5、住宅市場の低迷は他セクターに広がる。

6、更にドル安が進む。

7、ウォルマート(WMT)やターゲット(TGT)の売上で分かるように、個人消費が下降している。

8、住宅ローンの借り換えが難しくなり、消費者は、まとまった現金を手に入れる手段がなくなった。

9、サブプライム融資問題は、住宅市場だけでなく、他業界へも広がっている。

10、不動産投資信託が割高になり、配当利回りは史上最低に落ち込んでいる。

11、航空業界、そして運送運輸セクターの予想以上に悪い収益。

12、不利な利回り曲線で、銀行が効果的に金利利鞘稼ぎができない。

13、経済先行指数が3カ月連続で下落。

14、共和党の人気が落ち、次は民主党の大統領が当選する確率が高い。そうなると、企業に課される税金が引き上げられそう。

15、投機熱が冷めない新興市場。

(参考にしたサイト: http://www.marketwatch.com/news/story/dow-theorist-sees-unprecedented-world/story.aspx?guid=%7B0F3873D5%2DA9E3%2D41B0%2DA600%2D79472399FD41%7D

http://www.thestreet.com/markets/activetraderupdate/10356178.html

なぜトレーダーとして成功できないのか?

というような否定的なタイトルだと、おそらく、だれにも読んでもらえないことだろう。それよりも、「あなたを成功に導く10の法則」の方が魅力的だ。しかし、否定的なタイトルにしたのは、こんな事情がある。

株や先物トレーダーが集まる、あるチャットルームで、こんなことを言う人がいた。「私は、まるで損をするためにトレードをしているようなものだ。」普通なら無視されるコメントなのだが、金曜日のせいだろうか、この一言がきっかけになって、どうやったら確実にトレーダーとして失敗できるかの議論が始まった。

それでは、失敗を約束する10のルールを紹介しよう。

1、不十分な資金でトレーダーへの一歩を踏み出す:

500ドルを100万ドルにしてやろう、と初めから夢物語のような目標を掲げるだけでなく、どう見ても資金が不十分。(為替トレードは、500ドルから口座を開設できる。)

2、危機管理(リスクマネージメント)を無視:

思惑が外れたら、倍の株数を難平買いすれば良い。一日で株価が戻らなくても、2、3日待てば何とかなるだろう。リスクマネージメントの大切さが全く分かっていない。

3、他のトレーダーと自分を比較する:

あいつはあんなに儲けているのに、いったい自分は何をしているのだ!こんなことを言っては、単に自分を焦らせるだけだ。それよりも、現在の自分と以前の自分を比較して、トレードが向上しているかを検討する方が重要だ。

4、飽きやすい:

一度でも失敗すると、すぐに次のトレード方法を探し始める。100%勝てる方法など無い。ある程度実績のある手法なら、それを完全に自分の物にすること。あとは、徹底的なリスクマネージメントを実行することで、安定した利益を上げることができる。

5、トレード日誌をつけない:

長い日誌は必要ない。しかし、日誌が無くては過去の間違いから学ぶことができない。

6、秘密主義:

良いアイデアを思いついたら、他のトレーダーに話してみよう。意見を交換することで、思わぬヒントを得ることが多い。

7、真剣さを欠く:

デイトレードは、仕事の合い間にできるようなものではない。100%の集中がなくては勝てない。(その点、日本からの米株トレードは便利。夜10時半からだから、アルコールが入っていない限り、トレードに集中できる。)

8、チャートが汚い:

5本の移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD、それにRSI。こんなにチャートに指標が入っていたら、ただ頭が混乱するだけ。指標が多ければ多いほど、売買シグナルも増えることを覚えておこう。

9、利益ではなくスリルを求める:

これは説明する必要は無いだろう。

10、自分のトレードスタイルが無い:

今日はニュースを材料に買い。今日は逆張りに挑戦。そして今日は移動平均線クロスで買い。極端に言えば、得意技が一つあれば良い。成功する鍵は、早く自分のスタイルを確立することだ。

プロトレーダー、4つの共通点

プロトレーダーに共通することは何だろうか?今週、金融機関を訪問しているブレット・スティーンバーガー氏(The Psychology of Trading「トレードの心理学」の著者)は、こんな感想を述べている。

実際の現場で、プロたちのトレードを見ることは、いつもとても勉強になる。いくつか感銘を受けたことを記そう。

1、成功しているトレーダーは、一つのマーケット(銘柄、セクター)だけでなく、様々なマーケットを監視している。しかし、初心者は一つのマーケットに固執してしまい、無駄なトレードを何度も繰り返してしまう。プロトレーダーは、ボトムアップ分析などを利用して自分なりのマーケット分析方法を持っているが、初心者にはそれが無い。

2、複数のマーケットを追うプロトレーダーには、マーケットを大局的な視野で見ることができる。しかし、視野が狭い新人トレーダーには、マーケットの相互関係が分からないから、価格が割安なのか割高なのかが判断できない。

3、プロトレーダーたちが働く金融機関には、危機管理を専門にするリスクマネージャーがいる。彼らはトレーダーの動きを監視しているから、状況に応じた株数や、連敗しているトレーダーたちに適切なアドバイスを与えることができる。私たち一般個人トレーダーには、このリスクマネージャーがいないから、自分で自分の危機管理をしなければならない。

4、プロトレーダーの利益目標は小さい。プロたちは、資金を一年で三倍にしよう、といったことを口にしない。そんなことを言うのは、資金が少ない、絶対にトレードだけで食べていく、と焦っているトレーダーたちだ。

早速こんな反論が出ている。

1つか2つのマーケットだけに集中することで、大きな成功をおさめているトレーダーたちもいる。たとえば、ポール・ロッターはドイツの国債、そしてマージー・テラーはユーロドル専門だ。 (pwhさん) 

成功しているトレーダーは、非常に簡単な方法でトレードに臨んでいる。たしかに、彼らはマーケットを分析するが、一つのアイデアやトレンドに固執することはない。更に、プロたちは他のマーケットについてある程度知っているかもしれないが、現実には1つか2つのマーケットを専門にトレードしている。 (トニー・レイさん)

スティーンバーガー氏の回答はこうだ。

もちろん、1つのマーケット(1銘柄)だけを専門にして成功することはできる。私も個人的に、そのようなトレーダーを知っている。しかし、5千万ドル以上の資金を運用し、毎年1千万ドル以上の利益を上げているプロトレーダーのほとんどは、複数のマーケットを追っている。

参考にしたサイト: http://traderfeed.blogspot.com/2007/05/what-makes-professional-trader.html

強気なインサイダー

内部関係者が、自社株を買う理由は一つしかない。それは、彼らが、更に大きく株価が上昇することを確信しているからだ、と「マッド・マネー」を担当するジム・クレーマー氏は言う。皆さんも同意すると思うが、どんなに優秀な企業でも、株価が割高なら内部関係者は買わない。しかし、こんなことをクレーマー氏は言う。

株価が52週間ぶりの高値を記録したとしよう。そんな事実にもかかわらず、内部関係者が引き続き買っているとしたら、あなたはどう思われるだろうか?一つ付け加えれば、高値更新で自社株を買うインサイダーは希だ。高値圏で買う、という行動は、単に口先だけで自社を称賛するインサイダーとは全く違う。彼らには、「こんな株価は、まだ序の口だ」と断言できる自信がある。

それでは、内部関係者が高値圏で買っている銘柄を紹介しよう。

L-3 Communications(LLL)

LLLは、米軍と契約を結ぶハイテク企業だ。2月、ピーター・コーエン氏、そしてロバート・ミラー氏の役員二人が自社株を買っている。コーエン氏は1万5000株、ミラー氏は4万5000株を買い、購入価格で一番高かったのは87ドル20セントだ。(現在95ドル)

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上のチャートで分かるように、2月、LLLは確かに高値を更新している。どんな理由で、二人の役員は買ったのだろうか?民主党が議会の過半数を占める今日、これは軍事産業に悪材料、と言う人たちがいるが、その考え方は間違っている。これからも、以前のように軍事費は割り当てられ、大きく削減されることはないはずだ。こんな状況だから、アナリストも軍事産業銘柄を避けている。しかし、LLLは収益の上方修正を最近しているから、そろそろ買い推奨が出されてもおかしくない。それに、LLLは買収ターゲットになる可能性もある。

Enterprise Products Partners (EPD):

高値が記録された1月、ダン・ダンカン氏(会長)が17万7000株を買っている。その翌日3万5500株、そして次の日にも5200株の買いだ。更に株価が上がった2月3日、ダンカン氏は1935株を購入している。

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この高値で買い進んだわけだから、ダンカン氏にとって、株価はまだ割安なわけだ。株価成長の他に、EPDは利回り5.8%という、国債より魅力的な配当金がある。それに、11四半期連続で配当を引き上げていることにも注目したい。

さて、人気番組で放送された上記2銘柄は、今日ギャップアップの寄付きとなった。もちろん、ここで買うのではなく、押し目を待った方が無難だ。

参考にしたサイト: http://www.cnbc.com/id/15838459

決断できない連銀

さて、水曜は連邦公開市場委員会だが、今回も金利据え置きが予想されている。ブルームバーグのコラムニスト、ジョン・ベリー氏は、相反するデータを考慮すれば、連銀は金利を据え置くしかないと言う。氏の見方を要約してみよう。

現在の状態では、今年後半のインフレ率や経済成長率を読むことは難しい。どちらにしても、説得力のある経済データが見つからないわけだから、連銀は現行金利を変えることは無いはずだ。

あるアナリストは、米国経済が下向きになるから、今年の終わりまでに連銀は金利を4.5%に引き下げることを予測している。しかし、これが現実となるためには、明確なインフレ率の下落が確かめられないといけない。

4月27日の発表によれば、第1四半期の米国GDP(国内総生産)は、2006年第4四半期の+2.5%を下回る、+1.3%という結果だった。たしかに下落しているが、連銀関係者にとって、これはあまり大した意味を持つ数字ではない。問題なのは、GDPが減少していても、国内最終販売は相変わらず+2%のペースで伸びていることだ。

更に、1月2月と大きな上昇を見せた個人消費支出は、3月に変化はなかったが、年間ベースに直すと+2.1%だ。バーナンキ連銀議長は+2%以内に抑えたいわけだから、現在の状態ではインフレが気になる。

しかし、住宅市場に目を移すと、全く違った様子が見える。第1四半期、年間ベースで住宅投資は17%の下落となり、これで3期連続の下げだ。この住宅市場の低迷は、第1四半期の国内総生産から、ほぼ1%を削り取る結果となった。ジャネット・イェレン氏(サンフランシスコ連銀議長)は、「今年の後半、住宅市場が回復しても不思議ではないが、現時点では回復に賭けようとは思わない」、と述べている。

住宅市場とは正反対に、強い成長を示したのは、製造業の動向を見るISM指数だ。先月、この指数は3月の50.9を大きく上回る54.7を記録した。ISMのノルバート・オーレ氏によれば、新規受注、生産高、それに雇用状況も予想以上の伸びになったという。

とにかく現在の状況では、急いで金利を下げる必要はない。連銀のイェレン氏も指摘しているように、国内総生産がパッとしないのに、なぜ労働市場がこうも好調なのかが分からない限り、金利据え置きは続くことだろう。イェレン氏は、更にこう付け加えている。「インフレの先行きが中々つかめません。とにかく今は、注意深く状況を監視して、はっきりした方向性が現れるのを待つことです。」

参考にしたサイト: http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601039&refer=columnist_berry&sid=ag3qcA2no9nU

さて、乗り遅れ組はどうする?

CNNマネーの相談コーナーに、テネシー州に在住するマイクさんから、こんな質問が寄せられていた。「今、ミューチュアルファンドに投資することは正しいことでしょうか?株は、安く買って高く売るものだ、という言葉を何度も聞かされてきた私ですから、一旦マーケットの下げが来るのを待った方が良いでしょうか?」

皆さんなら、この質問にどう回答するだろうか?連日のように、ダウ指数は高値を更新中だから、たしかにマイクさんの言うように、この高値圏で資金をミューチュアルファンドへ入れることに躊躇してしまう。しかし、もう一つ付け加えると、マイクさんは既に1年以上10万ドルの資金を現金で持っているという。回答を見てみよう。

「マイクさんの実例は、心理的要素がいかに投資へ大きな影響を与えるかを表しています。たしかに、マーケットは1年前も高値を更新していましたから、当然こんな高値では買えない、という結論に達します。買わないことは、マーケットの下げから投資資金を守ることになり、もし本当に下げれば、安いところでの投資が可能になります。

しかし今日、マーケットは相変わらず上げが続いています。もし1年前、S&P500指数の動きに結びついたインデックスファンドに投資していれば、10万ドルの資金には約15%の利益が出ています。言い換えれば、銀行口座の利子を、ほぼ3倍上回る儲けを手に入れることができたわけです。

おそらくマイクさんは、一年前に投資しなかったことを後悔していることでしょう。だからといって、今日の高値圏で投資する気にもなれません。こんな場合、投資者はどうするべきでしょうか?

先ず、マーケットについて、あれこれと考えすぎることをやめるべきです。こんな高値圏では買えない。下がったところで買ってやろう、という考え方は間違っています。私たちには、いつもパーフェクトなタイミングで投資することなどできません。マーケットの上昇が続きすぎると、たしかに下げの予想をするのが普通です。しかし、高値圏という理由だけで、マーケットは直ぐに下げるものではありません。

それでは今日投資して、いきなり下げに襲われても、損害を少なくするにはどうしたらよいでしょうか?資金の分散が鍵です。株、国債、社債などに資金を分散することが大切ですが、株というカテゴリーの中でも分散することができます。例を挙げれば、大型株、小型株、アメリカ株、外国株などです。国債や社債も、一年物などの短期投資と、10年物のような長期投資に資金を分けることができます。

また、資金を分散する場合、株と国債の比率を調整することも大切です。口座内の株の比重が高ければ高いほど、マーケットからの影響が大きくなります。ですから、下げを低くおさえたい場合は、短期債券と現金の比率を増やすことです。だからといって、あまりにも株を減らして短期債券の量を増やしすぎると、肝心の利益も減りますから要注意です。」

更に回答には、401K(確定拠出型年金、企業年金制度)などを利用して定期的に投資すること。2年以内に必要な資金は、株に投資しないことなどが含まれている。

参考にしたサイト: http://money.cnn.com/2007/05/07/pf/funds/expert.moneymag/index.htm?postversion=2007050711

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