US Market Recap

金利引下げの可能性が消えたアメリカ

欧州中央銀行は、金利を4%に引き上げ、これで米連銀による金利引下げの可能性がほぼ無くなった。現に、フェデラル・ファンドの先物オプションを見ると、5.25%から5.5%に金利が引き上げられる確率は41%を示している。3カ月前、来年1月の金利は4.5%が予測されていたわけだから、投資心理は180度の方向転換だ。

「米国経済は予想以上に健全な状態です」、とジェイミー・ジャクソン氏(リバーソース・インベストメント)は言う。「投資者たちは、低迷する住宅市場が、経済に大きなダメージを与えると思っているようですが、その考え方は大げさすぎます。もし、連銀が今年中に行動を起こすとすれば、それは金利引下げではなく引き上げです。」

アキシオム・マネージメント・パートナーズで、金利オプションをトレードする、スタン・ジョナス氏はこう語る。「最近のコメントを読む限り、連銀関係者たちは、現在のインフレ状況にとても神経質になっています。三分の一のトレーダーたちは、金利の引き上げを予想しています。」

そして火曜、ゴールドマンサックスは、以前の見方をくつがえして、今年中だけでなく、2008年度も金利が引き下げられることはない、という見方を発表した。ジャン・ハットズィウス氏(ゴールドマンサックス)によれば、米国経済とインフレは予想されたとおりの展開になっているが、失業率は驚くほど低い。顕著な失業率の悪化がないかぎり、連銀は、金利を引き下げることができない。

金利引下げが無いなら、ここからは株投資を控えた方が良いのだろうか?不安な投資家のために、ティム・ミドルトン氏(金融コラムニスト)は、こんな提案をしている。

「この高値圏で株を買うのは、やはり抵抗があるものです。利食った資金を再度株に回すのではなく、マネーマーケット・ファンドに入れれば、約5%の利子が得られます。しかし、銀行ローン・ファンドなら7%ほどの利回りがあります。ほとんどの銀行ローン・ファンドは手数料が取られますが、中には手数料無し(ノーロード)のファンドもあります。」

それでは、4つのノーロード銀行ローン・ファンドを紹介しよう。もちろん、これらは買い推薦ではなく、投資の一アイデアであることを断っておきたい。

STI Classic Seix Float High Inc I (SAMBX) : 利回り 8.66%

Fidelity Adv Float Rate High Inc (FFRHX) : 利回り 7.16%

Eaton Vance Float Rate Adv (EABLX) : 利回り 6.86%

Eaton Vance Float Rate High Inc Adv (EAFHX) : 利回り 7.42%

(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/MutualFunds/FeelingCautiousTryBankLoanFunds.aspx

http://money.cnn.com/2007/06/05/news/economy/bc.usa.fed.goldman.reut/index.htm?postversion=2007060515

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601068&sid=az3bgEAXzcf8&

http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/Dispatch/070606markets.aspx

投資家に共通する五つの欠点

投資家は、チャートパターンだけでなく、一株利益や株価収益率などのファンダメンタルズも分析する。しかし、それにもかかわらず、なぜ損を出してしまうのだろうか?遅すぎる損切りが、多くのデイトレーダーの致命傷になるが、今日は投資家が失敗する主な原因を探ってみよう。

1、感情

お金は生活に欠かせないだけでなく、私たちの社会的な地位や、生活様式を決定する。それだけに、冷静な態度で、お金とつき合うことは難しい。困ったことに、お金に対する私たちの感情は、投資判断に悪影響となりやすい。多くの投資家は、株が順調に上がると、いたずらに買い足したり、欲のあまり売りのタイミングを逃してしまう。逆に少しでも下げ始めると、恐怖にかられて、処分する必要のない株を売ってしまう。

2、風潮、流行

人気株が買いやすい理由は、多くの人たちの意見が一致しているからだ。同様に、ブルマーケットで買い手が殺到するのも、皆の意見が買いに一方的に傾いているためだ。しかし、トレンドが変わって下げ相場が訪れると、まるで株の価値がゼロにでもなってしまったように、買い手は静まりかえってしまう。大衆が動かない時こそ、割安株を手に入れる、絶好のチャンスだ。

3、投資方法、投資計画

感情をコントロールすることができても、正しい投資方法がなければ、結果的には感情的な投資と同じになってしまう。買う前に、どこで利食い、どこで損切るかが決まっているだろうか?スムーズに投資を進めたければ、あらかじめ準備された、投資計画に従うことが大切だ。

4、投資知識

あなたの投資方法は、本当に優れた結果を出すことができるだろうか?多くの投資家は、一般的に有効と信じられている、間違った方法で投資をしている。先ず、マーケットの基礎知識を習得し、そして適切な投資方法をマスターしよう。

5、情報

テレビや、インターネットの情報を鵜呑みしてはいけない。多くの情報は、単なる誇大宣伝だから注意が必要だ。更に、信頼度の高い新聞に載っているからといって、全てのアナリストやエコノミストの意見が正しいわけではない。騙されないために、経済の勉強を怠ってはいけない。

(参考にしたサイト: http://rantaboutit.blogspot.com/2007/05/5-reasons-why-investors-lose-money.html

http://rantaboutit.blogspot.com/2007/04/investor-vs-trader-what-is-difference.html

星と株式市場

株を買うなら、満月の日が良いだろうか、それとも新月の日が良いだろうか?馬鹿らしい質問のように聞こえるが、2001年9月、ミシガン大学のキャシー・ユアン氏は、株と月に関するレポートを発表している。48カ国の株式市場が対象になり、株の上昇率が勝っているのは新月の日だ。

月を気にする人がいるくらいだから、星の動きを、投資に利用するファンド・マネージャーもいる。ヘンリー・ワインガーテン氏は、そんな一人だ。金融占星家、という言葉があるようだが、ようするに星占いを使って株や先物の値動きを予測するわけだ。

金融業界には、私たちが思っている以上に星占いが浸透している、とワインガーテン氏は言う。「非常に著名な人たちが星占いを利用しています。現に、アメリカやヨーロッパの大手ミューチュアルファンドには、星占いを取り入れているところがあります。この傾向は、インドや中国では更に強くなります。」

ワインガーテン氏の本拠地はニューヨークにある。ファンドマネージャーが専業の氏だが、金融占星家として、機関投資家たちに売買タイミングや企業買収のアドバイスなども行っている。

金融占星家、異様な響きのある言葉だが、惑星の並び方と金融市場には相関関係がある、という考え方が基盤になる。ようするに、過去の株式市場を調べて、こんなことが起きた時は、惑星配置がこうなっていた、というデータを集めて繰り返されるパターンを見つけるわけだ。

既に、20年以上星占いを研究しているワインガーテン氏は、こう語る。「私は他のファンドマネージャーと同様に、市場のテクニカル分析、そしてファンダメンタル分析もしています。星占いは、単に一つの道具として使っているだけにすぎません。」

更に氏は、これらのことを予測をしたと付け加える。

・1990年の東京市場暴落。

・1997年のホンコン市場暴落。

・正確な日付までは予測できなかったが、2001年9月のテロによる世界的株安。

・オイル価格は80ドルに達する。(そこまでは行かなかったが、78ドルを記録した。)

・米国住宅市場の低迷。

なかなか素晴らしい予想だが、いまだに大手ファンド会社からは、ワインガーテン氏に声がかからないという。

(参考にしたサイト: http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=283156

http://www.ft.com/cms/s/bdaf3202-0b25-11dc-8412-000b5df10621.html

チャットルームと中国の投資家

オクラホマ州にタルサという街がある。観光客で賑わうようなところではないから、タルサと聞いても、ほとんどの人は何の景色も頭に浮かんでこないことだろう。しかし、この街が先月30日、世界のオイル市場を一時的に混乱させた。

5月30日、午前10時14分(米国東海岸時間)、KOTV(タルサのテレビ局)は、インターネット上でオクラホマ州にある製油所の火災を報道した。さっそく、オイルの先物市場には買いが殺到し、あっと言う間に原油価格は40セントの上昇となった。しかし、これは完全な誤報だった。落雷による火災と報道されていたようだが、いかに今日の社会が、インターネットに依存しているかを示す好例だ。

さて、中国ではチャットルームが投資者の間で大人気だという。この株は3倍になりそうだ、これは少なくとも倍になるだろう、といった誇大広告のような内容なのだが、ロイターの報道によれば、情報の正確性など、投資者たちはほとんど気にしていないようだ。

こんな実例が挙げられていた。

I Love Italyと名乗るチャットルーム参加者が、CNメタル・エンジニアリングの魅力的な将来性を語り始めた。すると、「私は、この株が80元に行くまでは手放さない」と他の投資者も賛成してきた。翌日、CNメタルは一日の値幅制限に相当する、10%のストップ高となった。

ミューチュアルファンドや、ヘッジファンドが米国マーケットの主役だが、中国は個人投資家がマーケットの80%を握っている。新聞、テレビ、ラジオなどから、多くの中国人投資家たちは株の情報を得ているが、それらは国の役人によって検閲されたものだ。しかし、チャットルームの会話は検閲がほとんど皆無の状態だから、情報の新鮮さが、中国人投資家たちを魅了したようだ。

先日、前連銀議長グリーンスパン氏が、あまりにも過熱している中国株式市場に関するコメントを発表した。一時的にマーケットは下げ方向になったが、チャットルームには、次々と国粋主義的な意見を述べる人たちが集まり始めた。「グリーンスパンは、中国の長期将来性を分かっていない。我々には、まだ有り余るほどの投資資金が残っている。」

ご存知のように、2月の急落から、中国市場は簡単に回復し大きなラリーを展開した。グリーンスパン氏だけに限らず、中国株の行き過ぎを指摘するアメリカのアナリストは多い。しかし、チャットルームでは、こんな意見が主流だ。「そんな外国人たちの策略に騙されてはいけない。ここでの売りは間違いであり、買いがあくまでも基本だ。」どうやら、強気論者は更に強気になったようだ。

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(参考にしたサイト: http://www.boston.com/business/markets/articles/2007/05/30/website_error_rocks_global_oil_markets/

http://www.reuters.com/article/reutersEdge/idUSSHA2751320070529?src=052907_0833_INVESTING_comment_n_analysis&pageNumber=1

トレーダーの姿勢、投資家の姿勢

トレーダーと投資家の違いは何だろうか?デイトレーダーが損切りできず、株が塩漬けになると投資家が誕生する、というのはジョークだが、自分にも心当たりがあるだけに苦笑いしてしまう。「トレーダーと投資家は、手法が異なるだけでなく、心理的にも顕著な違いがある」、とブレット・スティーンバーガー氏(The Psychology of Trading の著者)は言う。少し氏の話を聞いてみよう。

トレードの時間(タイムフレーム)が、短くなれば短くなるほど、トレードの計画や分析をする時間も減る。その分、直感的な要素も入り込み、いかに素早くパターンを認識できるかが大切になる。私が接してきた、多くの金融機関のトレーダーに共通しているのは、彼らはマーケットの方向性に縛られることはない。彼らが注目しているのは、買い圧力と売り圧力だ。

長期投資家の目標は株の大きな値上がりだ。トレーダーと違って、投資家には、株の分析と戦略を検討する時間が十分にある。そして、この分析が、良い投資結果を得るための鍵になる。投資経験も重要な要素の一つだ。何度も上げ相場、下げ相場を経験した投資家は、どの手法が現在の相場に適しているかを正しく判断することができる。

投資家と、トレーダーの心理的な違いを説明しよう。素早い損切りは、トレーダーとして成功するための必須条件だ。トレーダー的な態度で交際するなら、相手が少しでも気にくわなかったら、さっさと次の相手を探す。仕事の場合なら、今の職が不向きと思ったら、すぐに会社を辞めることになる。

投資家的な態度での交際は、相手の欠点が少々気になっても、お互いに理解しあいながら成長していく。会社勤めの場合も、最終的なゴールに目を向けて、現在の仕事がつまらないくらいでは辞めることはない。良い実例は、2月の急落だ。あの時、投資家がトレーダーのように損切りしていたら、絶好の投資チャンス見逃しだ。 もちろん、逆に言えば、2月の急落は長期投資姿勢を貫く難しさを教えてくれた。

次に、チャールズ・カーク氏(カーク・レポート)から、トレーダーが犯しやすい7つの過ちを紹介しよう。

1、つまらない理由でトレードする。

2、株価を深追いする。

3、利食いが早すぎる。

4、100%確実なトレード方法を探し求める。

5、トレンドは直線的だとカン違いしている。

6、難平買いをする。

7、頻繁すぎるトレード。

(参考にしたサイト: http://traderfeed.blogspot.com/2007/05/psychology-of-investing-how-investors.html

http://www.thekirkreport.com/2007/05/seven_deadly_si.html

 

割高株の見分け方

CNNのヘッドラインに目を通していると、「おっと、個人投資家たちが戻って来た」、という記事を見つけた。さっそく読んでみると、思ったとおりのことが書いてある。簡単に要点を古臭く言えば、「十人が十人片寄る時は決してその裏来るものなり」、ということになる。

もう一つ面白いのは、ウォールストリートジャーナルの一面記事だ。

ブルマーケットが、10年も続くということは滅多に無い。現に、そんなことが起きたのは1920年代、1950年代、そして1990年代の三回だけだ。歴史を振り返ると、ブルマーケットの長さは3年から4年が平均になる。たしかに、高値を更新し続ける株式市場だが、まだ上昇波動は残っていそうだ。

もちろん、記事はこれだけではないが、バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ&アナリティックス)は、こんなことを指摘している。

2006年5月、ウォールストリートジャーナルは、今日のような強気な報道をしたことがあった。けっきょく、そこが一時的な天井になって、マーケットは数週間にわたる下げを展開した。

今回も、ここが天井になる、と私は言いたいのではない。興味深いのは、普段ならマネー・アンド・インベスティング欄に属するコラムを、わざわざ第一面に持ってきたということだ。大衆受けを狙った、新聞社の態度が明確に表れている。

今こそ、投資者は冷静にならないといけない。割高銘柄をつかまないために、ハリー・ドマッシュ氏(、「プロの銘柄選択法を盗め!」の著者)は、次の4項目に気をつけることを勧めている。

1、ここ1年間で株価は2倍以上になっている。

マイクロソフト(MSFT)を例にして見てみよう。先ず、スマートマネーに行って、左上のQuoteのところへMSFTと入れてクリックする。次に、KeyStatsをクリックする。

下へ進み、Stock Performance & Dividends を見つける。注目するのは、52-Weekに出ている数字だ。これが、100%以上なら注意したい。現在、マイクロソフトは35%だから、株価の点では問題ない。

2、株価純資産倍率(PBR)が5以上。

これはValuationの欄にあり、Price-to-Bookというのがそれだ。マイクロソフトは8.40だから割高になる。

3、予想収益を基に計算されたPER(株価収益率)が45以上。

これもValuationの中にあり、Forward P/E がそれだ。マイクロソフトは、まだ20.60だから問題ない。

4、株価売上高倍率(PSR)が5以上。

Valuationの中にある、Price-to-Salesがそれになる。マイクロソフトは、6.11だからやや割高だ。

以上すべての条件にあてはまる株は割高だから、避けた方が無難だ。マイクロソフトは、今のところ合格。

(参考にしたサイト: http://money.cnn.com/2007/05/23/markets/markets_toobullish/index.htm?postversion=2007052311

http://online.wsj.com/article/SB117985628323111066.html

http://www.smartmoney.com/eqsnaps/index.cfm?story=keyStatistics&symbol=MSFT

http://www.winninginvesting.com:80/high_risk_stocks.htm

 

 

 

セクター・ローテーション・ファンド

株は羊のようなものだ、というハリー・ドマッシュ氏の話を先日した。要点は、羊が北へ行くには、群れ全体が北に向かっている必要があるように、個別銘柄も強いセクターから選んだ方が上がりやすい、というものだ。そこで今日は、このコンセプトを応用したファンドを紹介しよう。

ホットなセクターを常に狙う、PowerShares Value Line Industry Rotation (PYH)、そしてClaymore/Zachs Sector Rotation (XRO)という二つの上場投信がある。両者ともアメリカン証券取引所に上場され、株と同様に売買することができる。今年ここまでの成績は、PowerSharesが+8.9%、Claymoreは+9.9%だから、マーケット(S&P 500指数)の+7.5%を上回っている。

1990年代、テクノロジー銘柄とヘルスケア銘柄の人気で分かるように、いったんセクターの上昇トレンドが確定してしまうと、そう簡単にトレンドは崩れないものだ。最近の例では、不動産、エネルギー関連、公共株などがある。

いったい、セクター・ローテーション・ファンドは、どのようなタイミングで、ホットなセクターの株を買うのだろうか?もちろん、それは企業秘密だから分からない。そこで、公表されている資料を見てみた。

Claymore/Zachs Sector Rotation (XRO):

セクター別投資状況: 金融サービス業 37.8%、小売 21%、医療 20.7%、鉱工業製品 6.3%、オイル/エネルギー 4.5%

平均時価総額: 317億8000万ドル

保有銘柄数: 100

PowerShares Value Line Industry Rotation (PYH):

セクター別投資状況: 消費者関連 29.9%、景気敏感株 16.6%、インフォメーション・テクノロジー 13.8%、金属 11.7%、

鉱工業製品 8.5%

平均時価総額: 226億2000万ドル

保有銘柄数: 75

共通なセクターもあるが、明らかに、両ファンドの「ホットなセクター」の定義は違っている。まだベアマーケットを経験していない両ファンドだが、はたして下げ相場では、どんな成績を上げることができるのだろうか?

(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/MutualFunds/StrivingToStayWithTheSizzle.aspx

人気の大型10銘柄

高値更新が続くダウ指数で分かるように、投資者たちは、大型株に殺到している。とかく私たちは、上昇する株価ばかりに目が行ってしまうが、出来高にも注意を払うことが必要だ。それでは、出来高を実際にどう分析したらよいのだろうか?さっそく、ビンセント・マオ氏(インベスターズ・ビジネス・デイリー)の話を聞いてみよう。

「先ず、一般的な大型株の定義ですが、時価総額が100億ドル以上ある株が大型株です。出来高の分析は重要ですが、今日は100万株、昨日は99万5000株といった実際の出来高を見るだけでは意味がありません。

大切なことは、出来高がどう増えているか、ということです。たとえば、ある株の出来高が、昨日50万株だったとしましょう。そして今日、出来高は100万株に膨れ上がり、株価は5ポイントの上昇です。このように、出来高が通常量を極めて大きく超える場合は、ファンドなどの機関投資家が参入した可能性があります。

ですから、大型株を選ぶ時も、株価の上昇が、平均を上回る出来高を伴っていることを確認することが大切です。更に、一株利益などのファンダメンタル的要素、そしてチャートパターンなども考慮する必要があります。また、現在の株価が、52週間の高値から20%以上下げているものは避けるべきです。」

下記が、マオ氏の条件にあてはまる10銘柄だ。

1、China Petroleum & Chemical (SNP) : オイル会社だが、最近マクドナルドと20年契約を結んだ。

2、CNH Global (CNH): 農機具メーカー。二期連続で3桁の収益成長率を記録。

3、Aetna (AET): 保険会社。先月、7億5000万ドルにおよぶ、自社株買戻しを発表している。

4、McDonald's (MCD): 3期連続で、二桁の売上成長率を記録。

5、Telecom De Sao Paulo (TSP) : ファンドによる買いが顕著になっている。

6、Rogers Communications (RG): 第1四半期利益は1200%増。

7、Accenture (ACN): 50日移動平均線から跳ね返り、高値に接近中。

8、Imperial Chemical Industries (ICI) : 4期連続で収益を増大させている。

9、ICICI Bank (IBN) :4月に崩れた株価だが、難無く回復した。

10、Unibanco Holdings (UBB): 第1四半期の収益は、やや予想を下回ったが、次期は予想を上回りそうだ。

(参考にしたサイト: http://biz.yahoo.com/special/ibd052107.html

顧客満足度指数

金曜日のコラムで、ジム・ジューバック氏は、アメリカ株ではなく外国株への投資を勧めている。そして日曜、モーニング・スター(ミューチュアルファンドの格付け会社)は、効果的なヨーロッパ株投資方法を紹介している。もう、アメリカ株からは、満足できる結果を得ることは無理なのだろうか?

顧客満足度指数(customer satisfaction index )という、あまり話題にならない指数がある。しかし、顧客満足度指数の上位20%に属する企業の株は、マーケットの成長率を大きく上回っている。

実際の様子を見てみよう。

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上の二つは左から、ダウ指数、S&P500指数、そして下はナスダック指数との比較だ。結果は、2003年終了時点で、顧客満足度指数の上位20%に属する企業の株は+40%だったが、ダウ指数は+21%、S&P500指数は+13%、そしてナスダック指数は+9%だった。

それでは、顧客満足度指数の上位に入った企業のいくつかを見てみよう。

サウスウエスト航空(LUV)

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)

ノキア(NOK)

モトローラ(MOT)

エコースター(DISH)

(参考にしたサイト:

http://consumerist.com/consumer/personal-finance/how-to-beat-the-stock-market-buy-companies-with-high-customer-satisfaction-scores-261282.php

http://consumerist.com/consumer/acsi/customer-satisfaction-winners-and-losers-260518.php

株と羊

時間をかけて選んだ株が、待てど暮らせど、一向に上げる気配がない。それどころか、信じられないことに下げ始めてしまう。投資者なら、誰でも一度はそんな経験があるものだ。どうして、そのようなことが起きるのだろうか?投資者は、いったい何を見落としたのだろうか?

「株は、羊のように群れをなして動くものです」、とハリー・ドマッシュ氏(winninginvesting.com)は言う。「あなたの羊が北へ行くには、群れ全体が北に向かっている必要があります。」もちろん、羊を株に置き換えることができるから、「あなたの選んだ株が上昇するためには、群れ全体が上昇している必要がある」、ということになる。

さて、株の「群れ」とは何だろうか?どんなに良い株を買っても、マーケットの大きな流れがダウントレンドなら、その株が上昇するのは難しい。しかし、マーケット全体では、あまりに範囲が広すぎる。既に、気がつかれている方もいると思うが、群れというのはセクター(産業部門、業種)のことだ。たとえば、KLA-Tencor Corp. (KLAC)に投資する場合なら、この株の属する、半導体セクターも強いことが好ましい。

投資者にとって大切なことは、ホットなセクター、冷え込んでいるセクターを、先ず見分けることだ。この見分け方を、ドマッシュ氏が説明しているので、さっそく見てみよう。

(手っ取り早く調べたい方は、下記が参考になる。

http://www2.barchart.com/sectors.asp?base=industry

必要になるのは、デラックス・ストック・スクリーナー(無料)だ。

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Downloadの文字をクリックすると、下記のようなものが出てくる。

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 I See the Chart をクリックすると、スクリーナーが出てくる。

スクリーナーに入れる条件:

ホット・セクター

1. Earnings Estimate Increased Since in The Last Week

2. Recent Qtr Surprise % >= 10

3. Industry Name Display Only

右上のReturn Topの数字を100にして、Run Searchをクリックすると、上記にあてはまる銘柄が出てくる。注目してほしいのは、Industry Name だ。ざっと見ていくと、Biotechnology、Business Servicesといったように業種名が出てくる。何度も、繰り返し現れるのが、ホットなセクターだ。

冷え込んでいるセクターを調べる場合は、先ず下記の条件をスクリーナーに入れる。

1. Earnings Estimate Decreased Since in The Last Week

2. Recent Qtr Surprise %<= 10

3. Industry Name Display Only

あとは、繰り返し出てくる業種をチェックするだけだ。

(参考にしたサイト: http://www.barchart.com/

http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/FindHotStocks/ZeroInOn7hotSectors.aspx

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