US Market Recap

買い材料、売り材料の見分け方

消費者物価指数、失業率、新規雇用者数、中古住宅販売件数、とさまざまな経済指標が毎月発表される。場合によっては、株価を大きく動かすことになるから、経済カレンダーに注意を払う人は多い。しかし、問題なのは結果をどう解釈するかだ。そこで今日は、経済ニュースの適切な解釈方法を探ってみよう。

・「インフレ率が下がった」、と聞いたら迷わず株を買おう。低インフレは企業収益の質を高める効果があるから、間違いなく株に好影響だ。

・「インフレ率が上昇した」、と聞くと株式市場に悪材料に思えるが、これも買い材料だ。高インフレ状況では、単に物の値段が上がるだけでなく、全ての資産価値も上昇するから、これも株に好都合だ。

・「ドル安」は悪い材料、と思われているが、真実はその逆だ。ドルが下げれば、アメリカの国際企業に有利になるから、言うまでもなく買い材料だ。

・「ドル高」は当然買い材料だ。ドルの上昇は、米国内のインフレ率を下げる原因になるから、米国株には好材料だ。

・「石油価格下落」は買い材料だ。何と言っても、安い石油は消費者に直接影響を与えるわけだから、株は間違いなく上がる。

・「石油価格上昇」も買い材料だ。一般庶民には嬉しい話ではないが、確実に石油会社が儲かる結果になるから買い材料だ。

・「 XX銀行、経常利益は40%減」、も嫌な見出しだが、これも買い材料だ。これだけひどいニュースなら、おそらく悪材料出尽くしになり、株価に好影響だ。

・「予想以上に強い雇用統計」、と聞くとインフレの心配をする人がいる。しかし、強い経済状態を示す内容なのだから、株式市場の上げ材料だ。

・「雇用統計は予想どおりだった」、という報道なら、これも買い材料だ。思ったとおりの発表なのだから、株価を乱高下させることなく、安定した上昇を期待できる。

・「雇用統計は予想を大きく下回った」、というヘッドラインなら、間違いなく株は上がる。これ以上の米国経済の減速を防ごうとして、連銀は金利を引き下げることになるだろうから、迷わず買いだ。

さて、ここで肝心なことを書いておこう。上記は、バリー・リットホルツ氏がウェブ上で紹介した、先週ウォール街で好評だったジョークだ。

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(参考にしたサイト: http://bigpicture.typepad.com/comments/2007/10/market-cheat-sh.html

奴らはヒツジだ

「ウォール街」を覚えておられるだろうか?公開されたのは1987年。主人公は、マイケル・ダグラスのふんするゴードン・ゲッコーだ。20年の月日が流れた今日、続編が制作されるということだが、アメリカのトレーダーたちと話をしていると、いまだにゴードン・ゲッコーの言葉を引用する人たちがいるのに驚かされる。ということで、よく引用される言葉から先ず紹介しよう。

・ファンド・マネージャーが、なぜS&P500指数を上回ることができないかを教えてやろう。奴らはヒツジだ。ヒツジは殺されるしかない。

・昼食?そんな物は弱い者が食べるものだ。

・もう既に十分稼いだ、とかいう問題ではない。誰かが儲ければ、誰かが損をする。ゼロ・サム・ゲームだ。金自体が無くなったり、とつぜん現れたりすることはない。単に場所を移動するだけだ。

・私はダーツ・ゲームなどしない。やるのは、確実に勝てるゲームだけだ。孫子が言ったように、全ての戦争は戦う前に決着がついている。

・友だちが欲しいなら犬を飼うことだ。

・私の知る限り、情報に勝るものはない。

・私のところへは、毎日くさるほどの商談が舞いこんで来る。しかし、選ぶのは一つだけだ。

もちろん、他にもたくさんあるが、今度は架空の人物ではなく、株で成功する秘訣について語った、ウィリアム・オニール氏(インベスターズ・ビジネス・デイリー紙創立者)の言葉をいくつか記そう。

・株投資で成功するには時間がかかる。途中で諦めるな。

・株価が、買値より8%下がったら、必ず処分しろ。

・売買ルールに従え。感情に左右されてルールを変えてはいけない。

・低位株には手を出すな。

・大化けした株をよく研究しろ。そこには、利益を上げる秘密が隠れている。

・個別銘柄は、必ず強いセクターから選ぶこと。

・チャートの見方を勉強しろ。それがなくては、良いタイミングで売買はできない。

・ほとんどのテクニカル指標は役に立たない。それよりも、プット/コール・レシオなどを利用して、大衆心理の動きを把握することが重要だ。

・多くの業種に、資金を分散する必要はない。有望なセクターを厳選して、集中投資する方が効果的だ。

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(参考にしたサイト: http://www.imdb.com/title/tt0094291/quotes

http://www.stocktradingtogo.com/2007/09/12/60-stock-tips-for-investment-success/

おかしな売り込み方法

終身雇用は昔の話となり、2、3回の転職は当たり前の時代になった。新しい会社へ移るとなれば、とうぜん面接試験を受けるわけだが、今日はこの面接試験に関する話題をお届けしよう。

CNNが、面接試験の担当者に、こんな質問をした。「就職希望者は、限られた面接時間内に、自分自身を売り込まなくてはいけません。面接担当者に、少しでも良いイメージを残そうと、皆頑張るわけですが、最も印象に残っている変わった売り込み文句は何ですか?」

1、なぜ、あなたを雇うべきですか、という質問に対する回答。

「実は、私は失業アレルギーなんです。」

2、これも同じ質問。なぜ、あなたを採用するべきですか?

「私は、貴社のソフトボールチームに、大きな貢献をすることができるはずです。」

3、これも同じ質問。

「私はこれで、貴社の採用試験を受けるのは4度目です。既に、3回も蹴られているわけですから、今回こそ私が採用される順番だと思います。」

4、これも同じ質問。

「貴社の福利厚生制度は極めて魅力的です。来年、私は長期休暇を取る予定ですから、貴社の福利厚生制度は私の計画にピッタリです。」

下記は、面接担当者があきれてしまった例。

5、自分の採用を発表する、マスコミへのプレス・リリースの下書きを用意してきた就職希望者。

6、「私には、全く経験が無いですから、この仕事をするのは無理です。しかし、私の友人なら出来るでしょう」、と平気で語る就職希望者。

7、いきなり、ラップ・ミュージック調で自分の売り込みを始めた就職希望者。

8、「人を避けて仕事をしたいから貴社で働きたい」、と訳の分からないことを言う就職希望者。

9、母親を同伴しただけでなく、全ての質問を母親に回答させた就職希望者。

10、テキサス州の会社だからといって、わざわざカウボーイハットの中に履歴書を入れて持参した就職希望者。

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(参考にしたサイト: http://money.cnn.com/2007/10/10/news/economy/dumb.moves.fortune/index.htm?postversion=2007101112

よくある8つの間違い

成功したいなら、その道で成功している人の真似をすることだ、と助言する人たちがいる。もちろん、それとは逆に、失敗から学べという教訓もある。そこで今日は、トレーダーが犯しやすい、8つの間違いを見てみよう。

1、情報量が多すぎる

チャート、ニュース、掲示板、チャットルーム、あまりにも画面が騒々しい。たしかに、12のモニターを使ってトレードをしている人もいるが、一つの頭で把握できる情報量は限られている。情報を厳選しよう。

2、タイムフレーム

スカルピングをするなら1分足チャートは必要だ。しかし、ポジションを数日以上持つ人なら、1分足チャートは要らない。スタイルに合ったチャートを利用しよう。

3、資金の配分

一つの銘柄に、全資金をつぎ込むようなことをしてはいけない。いつも同じ株数でトレードをする必要もない。リスクに応じて、株数を調整することが大切だ。

4、早すぎる/遅すぎるタイミング

直ぐ損切りができないために、トレーダーは、小さな損をいたずらに大きくしている。その逆は、あまりにも利食いが早すぎ、手仕舞ったとたんに急騰が始まる。チャートを分析して、理論的な損切り値と利食いのポイントを設定しよう。

5、余分な売買

分かっていながら、値幅の狭い横ばい状態でトレードをする人がいる。とにかく、いつもマーケットに参加していないと気がすまない、といった人たちだ。トレードは、勝率の高いパターンが表れた時だけだ。

6、役に立たないルール

底で買って天井で売る、などといったトレードを目標にしてはいけない。これでは、あと200ドル儲けることができた、あと500ドル儲けることができた、と失敗が目立つだけだ。

実際に持ち株を処分しない限り、本当の損にならない。そうかもしれないが、そんな言い訳をするのは塩漬け株を持つ人に多い。

7、近道はない

直ぐに好結果は出ない。知識の習得、そしてそれを実践できるようになるには時間がかかる。

8、人に頼るな

もし、アドバイザーやニュースレターの利用を考えているなら、注意して選んでほしい。経験が浅いうちは、アドバイザーの意見を鵜呑みにして売買してしまう傾向があるから、特に気をつけてほしい。自分の資金を、いちばん大切に運用できるのは、言うまでもなくあなただけだ。

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(参考にしたサイト: http://www.amplesight.com/trading_tips.htm

やっと本音を話し始めたグリーンスパン氏

本が出版されてから、グリーンスパン氏(前連銀議長)は、テレビに出る機会がやたらと多くなった。議長の肩書きが消えた今日、結構ストレートに物を言ってくれるから、飽きずに最後まで話を聞くことができる。実例を挙げれば、ザ・デイリー・ショーの司会者に、グリーンスパンス氏はこんな回答をしている。

スチュアート(司会者): 本当に連銀は必要なのでしょうか?既に、先物短期金利市場、それに国債市場が存在しているのですから、なぜ連銀が金利を設定しなければいけないのでしょうか?

グリーンスパン: 金本位制度があれば、連銀のような中央銀行は要りません。しかし1930年代、経済活動を抑圧しているという理由で、世界的にこの制度が廃止され始めました。通貨の供給量を適切に保つためには、金本位制度のようなシステムが必要です。なぜなら、通貨の供給量はインフレに密接なつながりがあるからです。

スチュアート: ということは、今日の米国金融市場は、本当の意味で自由市場ではないわけですね?

グリーンスパン: その通りです。中央銀行が通貨の供給量を制限しているわけですから、これは真の自由市場ではありません。規制された市場です。

スチュアート: 連銀が金利を引き下げると、定期預金などの金利が下がりますが、株式市場に資金が流れます。

グリーンスパン: たしかにそうです。

スチュアート: ということは、連銀はウォール街の味方ということですか?

グリーンスパン: 結果的にはそう見えますが、私たちは株式市場を優先させて、金融政策を決定しているわけではありません。

スチュアート: しかし、一般庶民は一生懸命働いて預金しているのに、連銀は金利の引き下げですから、これは庶民のためになりません。ヘッジファンドは、まるでギャンブルのような取引をして膨大な資金を失い困ってしまった。さっそく、連銀は金利を引き下げて、ヘッジファンドの救済です。違いますか?

グリーンスパン: 私の本を読んでください。連銀の役目は、不安な要素に適切に対処して、経済活動を安定させることです。不安な状態では、個人消費が鈍ってしまいます。

スチュアート: それはこういう意味ですか?株式市場が好調なら個人消費は高まり、逆に株が不調なら個人消費が冷え込む、ということですか?

グリーンスパン: えー、そのー、もう一度説明すれば、、、

やはりそうだったのか、連銀はウォール街の味方だったのだ、と多くの人が再確認したことだろう。

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グリーンスパン氏

(参考にしたサイト: http://dummyspots.com/2007/09/jon-stewart-and-alan-greenspan-best-interview-ever/

ドル安は住宅市場に好影響?

先月の金利引下げで、いっそうドル安が進む形となった。ダウジョーンズ社の報道によれば、第3四半期、ユーロはドルに対して5%を超える上げになり、その上昇率のほとんどは9月に起きている。ということで、ドル安が米国経済に与える影響を探ってみよう。

・「インフレを引き起こす可能性がある」、とハンター大学教授のハワード・チャーニック氏は言う。ドル安は、アメリカへ輸入される製品価格を上昇させる結果になり、特にドルで取引されるオイルの値上がりが顕著になる。オイルが上がれば、とうぜんガソリンの値段も上がる。

現在、アメリカにインフレは存在しない、と主張する人たちは、食品とエネルギーを除いた物価指数を参考にしている。たしかに、それらを除いた指数は最近0.1%の減少だったが、第3四半期、クルード・オイルの値段は15%も上がっている。直ぐに結果が表れなくても、最終的に被害を受けるのは米国消費者だ。

・逆に言えば、ドル安で米国製品が安くなり、ペプシ・ボトリング・グループやナイキなどの国際企業は、既にドル安の好影響が収益に反映されている。

・ドル安で、米国への海外からの旅行者が増えている。もちろん、アメリカ人にとって海外旅行は割高になったわけだから、ヨーロッパ行きをあきらめて国内旅行に変更だ。

・ドル安で、外国企業による米国企業の買収が増える。特に最近、カナダの活躍が目立つ。例を挙げれば、トロント・ドミニオン・バンクによるコマース・バンコープの買収、それにロイアル・バンク・オブ・カナダによるアラバマ・ナショナル・バンコープの買収がある。為替アナリストの、キャシー・リエン氏はこう語っている。「ドル安が更に進めば、海外の投資家たちは、ファンダメンタルズのしっかりした米国企業の買収に積極的になることでしょう。」

・海外企業は、米国企業の買収へ乗り出すだけでなく、低迷が続く住宅市場や他の分野にも進出してくるだろう。注目は、ドルを大量に保有する中国の動きだ。先日、中国は国営投資会社の活動を開始し、既にブラックストーン・インベストメント・グループの大株主になっている。ブラックストーン・インベストメント・グループは、単に株のヘッジ・ファンドで有名なだけでなく、米国不動産投資も積極的に行っている。

更に、こんな疑問もある。もし中国が、急ピッチで米国企業の買収を始めたらどんなことになるだろうか?たとえ、経営方針に変更が無くても、長期的に米国市民に大きな心理的影響を与えることにならないだろうか?

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(参考にしたサイト: http://www.marketwatch.com/news/story/story.aspx?guid=%7B5420A9CE-1598-4BC8-A3CB-7422C7BD7195%7D&siteid=rss

姿勢は変わった?

8月、10年以上の実績がある株ニュースレターは、強気な見方を発表していた。そして今日、マーケットは高値を更新し、強気な姿勢が正しかったことが証明された。当然の疑問は、それらのニュースレターは、相変わらず買いを勧めているだろうか?マーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)の調査結果を見てみよう。

・ブルー・チップ・インベスター: (強気)

ポートフォリオの92%が株に当てられている。社債の利回りと、株の一株利益を比較すると、まだ株の方が割安だ。

・ボブ・ブリンカーズ・マーケットタイマー: (強気)

低金利、低インフレ率、それに好企業収益が原動力になり、株式市場は来年に向けて、更に大きな上昇を展開するだろう。100%が株に割り当てられている。

・チャーティスト: (強気)

ダウが新高値を記録したように、他の指数もそれに追従することになるだろう。ポートフォリオの72%が株。

・インベスターズ・ガイド・ツー・クローズドエンドファンド: (やや強気)

約48%が株に投資されている。

・メディカル・テクノロジー・ストック・レター: (強気)

ポートフォリオの93%が株。

・ノーロード・ファンド・インベスター: (ニュートラル)

債券、そして株式市場の高ボラティリティが今後も続くことだろう。現在の状況を考慮すると、ここで株を買い足す必要は無い。だからと言って、持ち株を処分する必要も無い。サブプライム問題が、まだ片付いていないが、これが原因でベアマーケットに陥ることは無いだろう。ポートフォリオの株の比重は7割。

・タイマー・ダイジェスト: (強気)

60%が株に割り当てられている。

・バンテージ・ポイント: (強気)

100%が株だ。

個人投資家たちの声も載せておこう。

・「皆が強気ということは、ここが天井だ。」 FDRAllOverAgainさん

・「現在の状況は、2000年のインターネット株バブルに似ていると思う。遅かれ早かれではなく、そろそろ大きな下落がやって来るだろう。」 dpbivさん

・「強気意見を発表しておいて、持ち株を大衆に売り逃げするつもりだろうか?」 Jerry007さん

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(参考にしたサイト: http://www.marketwatch.com/news/story/top-performing-stock-market-timers/story.aspx?guid=%7BC376F696%2DDD62%2D4434%2D88FA%2D3697C4890E00%7D

スパム株投資入門

絶好の買いチャンス!これを逃したら、あなたは一生後悔することになるだろう。こんな調子で、毎日50を超えるスパム・メールが送られてくる。ほとんどの銘柄は、一株1ドルにも満たないペニー・ストックと呼ばれる低位株なのだが、メールを信じて本当に買ったら、どのような結果になるだろうか?

ここで、ジョシュア・サイアー氏に登場していただこう。

「スパム・メールに従って投資したら、一体どのくらいの損が出るのでしょうか?もちろん、実際に自分の金を使って、わざわざ損などしたくありませんから、ペーパー上で架空売買をしてみました。下が結果です。」

たくさん有るので、リストから10銘柄だけ見てみよう。

銘柄のシンボル 買値 現在の株価(10月2日現在) 下落率 買った日
GGTS $0.050 $0.001 98.00% 2006年8月23日
NHLG $0.022 $0.0001 99.55% 2006年8月23日
WBRS $0.055 $0.0045 91.82% 2006年8月23日
GCME $1.850 $0.20 89.19% 2006年8月23日
GDKI $4.75 $0.019 99.60% 2006年8月17日
CRVH $1.260 $0.10 92.06% 2006年8月17日
DPER $0.008 $0.0005 93.75% 2006年8月17日
FCYI $0.250 $0.00 100.00% 2006年8月14日
NTMM $0.070 $0.00 100.00% 2006年8月14日
PSUD $0.950 $0.26 72.63% 2006年8月14日


サイアー氏の感想: 「多くの株がゼロになりました。それに、銘柄のシンボルが頻繁に変わるものも多く、これ以上これらの株を追うのは無意味です。総投資金額は、7万987ドルに及び、現在の残高は4917ドル70セントですから、6万6千69ドル30セントの損害です。」

バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ)は、サイアー氏の実験を見て、こんなことを述べている。

「思わず笑ってしまいました。惨たんたる結果は言うまでもないですが、サイアー氏のサイトには、グーグルからの広告が載っています。どれもこれも低位株の宣伝ばかりです。まだまだ人口知能マシンからは、ほど遠い段階です。」

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(参考にしたサイト: http://www.spamstocktracker.com/history.cfm

http://bigpicture.typepad.com/comments/2007/10/return-of-the-s.html

あなたの得意技は何?

10月、最も成績の良いダウ銘柄はどれだろうか?

A、インテル(INTC)
B、ディズニー(DIS)
C、マクドナルド(MCD)

正解は、Aのインテルだ。

bespokeinvestによると、2002年から2006年の10月を調べると、インテルは平均で11%の伸びを記録している。(ディズニーは10.3%、そしてマクドナルドは4.0%。)

それでは次の質問。

大型株を集めた、ラッセル1000指数を構成する銘柄で、50日移動平均線から最も大きく上に乖離しているのはどれ?

A、ラスベガス・サンズ(LVS)
B、ランバス(RMBS)
Cファースト・ソーラー(FSLR)

これも、bespokeinvestからの資料だが、乖離の平均は4%ほどになる。しかし、Aのラスベガスでカジノとホテルを経営するラスベガス・サンズは36.77%、ランバスは30.86%、そしてファースト・ソーラーは28.08%だ。

とにかく、ウォール街には様々な統計がある。何曜日に株を買ったら一番儲かる?満月と新月、どちらの日に株は上げやすい?射手座の社長は株価に好影響?本当に、まさかと思われるようなデータがあるからビックリだ。

統計に関連したことで、投資心理研究で有名なブレット・スティーンバーガー氏が、こんなことを書いている。

投資者からアンケートを取ると、私はブル(強気)だ、私はベア(弱気)だ、といったマーケットの方向性を示す回答が圧倒的に多い。しかし、現実のマーケットは、そのどちらでもない横ばい状態がある。更に、どんなに長く横ばいが続いても、投資者たちの相場観は「ブル」、「ベア」で表現され、これがブレイクアウト、ブレイクダウンの原動力になる。

新人トレーダーをコーチする時、私は、先ず横ばいゾーンに注意を払うことから始めている。株価が、ゾーンの上限に接近する時、出来高はどう変化しているだろうか?上放れにおける出来高はどうだろうか?ダマシのブレイクアウトでは、どんな出来高が記録されるだろうか?

このように、一つのパターンだけに集中することで、新人トレーダーはトレードで生存するための技術を身に付けることができる。違った言い方をすれば、一つの手法に精通することは、大衆に立ち向かう術を体得することだ。

それでは最後に、1896年から今日までを曜日別に見た、ダウ指数の成績を記そう。

月曜: マイナス0.0784%
火曜: +0.0379%
水曜: +0.0550%
木曜: +0.0220%
金曜: +0.0634%

(注: 数値は平均値) 

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(参考にしたサイト: http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2007/10/best-dow-stocks.html

http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2007/10/russell-1000-st.html

http://traderfeed.blogspot.com/2007/10/fading-directional-herd-one-source-of.html

http://www.crossingwallstreet.com/archives/2007/09/the_dow_by_each.html

12のトレード・ルール

EFUT +36%、 GRRF +18.8%、 CSUN +12.6%、 CAAS +12%、 HIHO +9%、 CHNR +8%。どれも素晴らしい上げだが、これは今年ここまでの成績ではなく、今朝の時間外取引での出来事だ。さて、これらの銘柄の共通点は何だろうか?正解は全て中国株だ。

シンボルだけではなく銘柄名も記しておこう。

e-Future Information Technology Inc. (EFUT)

China GrenTech Corp. Ltd. (GRRF)

China Sunergy Co. Ltd. (CSUN)

China Automotive Systems Inc. (CAAS)

Highway Holdings Ltd. (HIHO)

China Natural Resources Inc. (CHNR)

とにかく中国株人気だ。ブライアン・シャノン氏は、こんなコメントをしている。

「投機化する中国株のような状況では、全く何のトレード方法も知らない人でも、ラッキーに大きく儲けてしまうことがある。とうぜん、そんな話が他の人たちにも広まり、ますます投機熱が上がって行く。うまくタイミングがつかめれば、これらの中国株は金儲けの機械のようなものだが、少しタイミングを外してしまえば、短期間に膨大な損を出すのも事実だ。EFUTを狙っていたのだが、私を取り残して、時間外取引で急騰している。全く信じらない状況だ。」

投機化するマーケットでは、どうしても感情に押し流されてしまい、冷静に行動することが難しくなる。そこで、ジョー・ディナポリ氏(ディナポリの秘数フィボナッチ売買法の著者)が語る、12のトレード・ルールを見てみよう。

1、全てのトレードチャンスをつかむ必要は無い。それよりも、資金を大切にしたい。

2、勝率の高いパターンだけトレードすること。

3、買う前に、理論的な目標株価を設定すること。

4、必ずトレード計画をたてること。

5、乗り遅れたら、その株を無闇に追ってはいけない。

6、他人の意見に振り回されてはいけない。

7、いくら儲けた、損したなどといったことを誰にも話してはいけない。

8、ポジションを持ったまま旅行などしてはいけない。(嫌なことは、おうおうにして起きてほしくない時に起きるものだ。)

9、どんなに自信満々でも、たった一度の間違いで、マーケットは謙遜さの重要性を教えてくれる。

10.最新のコンピュータと希望だけでは、決して利益を上げることはできない。

11、トレード人生にはユーモアも必要だ。

12、他のトレーダーを助けてあげよう。

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ディナポリ氏

(参考にしたサイト: http://alphatrends.blogspot.com/2007/10/more-chinese-insanity.html

http://www.thekirkreport.com/2007/10/12-trading-rule.html

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発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット