ノースカロライナ州に在住するマリオンさんが、ニューズウィークのコラムニスト、ダニエル・グロース氏に、こんな質問をした。「全米不動産業協会(NAR)のアナリストが言うことは、本当に信用できるでしょうか?どう考えても、彼らの立場上、不動産業者にマイナスになるようなことは言わないと思います。」
グロース氏の返答はこうだ。
懐疑的になるのは当然のことだと思います。しかし、実際に発表される、住宅販売件数などのデータに不審な点があるのではありません。問題は、アナリストの予想です。データを都合よく解釈して、意図的に明るい見方を発表していますから、マスコミはもっと注意を払って、彼らの言うことを報道しなくてはいけません。
アメリカで住宅が売れた場合、管轄の郡役所に、売れた値段を報告することが、法律によって義務付けられている。だから、役所に行って過去の販売価格を調べれば、どのように価格が推移しているかが分かる。しかし、全米不動産業協会のアナリストを例に挙げたように、役所の記録だからといって単純に鵜呑みしてはいけない。
こんな、ウォールストリート・ジャーナル紙の報道がある。要点だけ抜粋してみよう。
・役所の記録によれば、KBホームはデンバー近郊にある新築タウンホームを、19万6000ドルで今年1月販売した。しかし、当然これは記録に載っていないが、KBホームは第三者に2万7600ドルの現金を支払い、結局この金はタウンホーム購入者の手に入っている。だから正確に言えば、販売価格は19万6000ドルではなく16万8400ドルだ。
・数カ月前、ワシントン州のタコマでは、こんなことが起きている。届けられた住宅価格は47万9000ドルだが、建築業者は販売促進策として、2万ドル相当のハーレーダビッドソンを付けた。しかし、購入者はオートバイに興味は無かったため、住宅価格を2万ドル下げることになった。ようするに、実際の販売価格は、届けられた値段より2万ドル低かったわけだ。
まだ他の例が記されているが、住宅市場のスランプで、業者はあの手この手を使って物件を売ろうとしている。どの程度の頻度で、事実上の販売価格と、役所に届けられた価格の違いが発生しているかは分からない、とウォールストリート・ジャーナル紙は記しているが、既にこのような弊害が起きている。
物件価格を見積もる方法として、AVMというコンピュータプログラムが利用されている。これは、最近売られた物件価格(役所に届けられた価格)や、他の条件を合わせて住宅の評価額を算出するものだ。このプログラムを使って、上記したデンバー近郊にある新築タウンホームを見積もってみると、19万1274ドルという結果が出てくる。住宅市場の不振が続き、届けられた19万6000ドルより低い額だが、それでも事実上販売された値段より約14%高い。
暑い寒い、高い低い、と物事には二つの顔があるが、不動産業界は建て前と本音が、かなりはっきりしているようだ。付け加えれば、業者が住宅購入者に現金を払った場合、そのことは関係した住宅ローン会社に報告されなくてはいけない。
(参考にしたサイト: http://www.slate.com/id/2180063
http://online.wsj.com/article/SB119803038237438417.html)
先週のマーケットを振り返って、ジェームズ・デポーレ氏(シャーク・アセット・マネージメント)は、こう語っている。「買い手たちは、株ではなく、クリスマス・ショッピングに忙しいようだ。しかし、今週のマーケットは多くのチャンスを提供してくれるだろう。たしかに、投資心理は良くないが、マーケットは売られ過ぎの状況にあり、それに今週は12月限のオプションも時間切れになり、高ボラティリティなマーケット展開になりそうだ。」
金曜のラジオインタビューで、前連銀議長グリーンスパン氏は、米国が不景気に陥る可能性は50%、と述べた。半々の確率だが、以前は30%という見方の氏だったから、危機感が増したわけだ。それでは、下のチャートを見てほしい。
12月の中頃から1月の終わりまでは、小型株が強くなることで有名だ。もちろん、言うまでもなく、小型ならどれでも行けるというわけではない。そこで今日は、ハリー・ドマッシュ氏から、小型銘柄の選び方を教えて貰おう。
先ず、必要なのはMSN Money Investment Toolbox(無料)だ。下記からダウンロードできる。
MSN Money Investment Toolbox
Try It Now!の下をクリックして、次の画面でI See the Chart をクリックする。
それでは、銘柄選択に必要な条件を説明しよう。
1、時価総額は10億ドル以下 Market capitalization <= $1,000,000,000
2、12カ月のレラティブ・ストレンクスは50以上 12-month relative strength >= 50
3、6カ月のレラティブ・ストレンクスは50以上 6-month relative strength >= 50
4、3カ月のレラティブ・ストレンクスは75以上 3-month relative strength >= 75
5、株価は50日移動平均線より上にあること Last price >= 50-day moving average
6、株価は5ドル以上であること Last price >= $5
7、株価は20ドル以下であること Last price <= $20
8、株主資本利益率(ROE)は5以上であること Return on equity >= 5
9、負債資本比率は0.15以下であること Debt to equity ratio <= 0.15
10、年間収益成長率は20%以上であること Rev growth YTD vs. YTD >=20
11、来年予想される一株利益は15%以上の伸びがあること EPS growth next Yr >= 15
12、向こう5年間で予想される一株利益は、年平均で15%以上の成長があること EPS growth next 5 Yr >= 15
上記を全て入れると、こうなる。
あとは、Run Searchをクリックするだけ。下記が、全条件を満たす小型株だ。
(参考にしたサイト http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/SimpleStrategies/10SmallStocksForAHappyNewYear.aspx?page=1)