US Market Recap

デイトレード以外は全てがスイングトレード?

クレッグさん、というスイングトレーダーがいる。べつにスタートレーダー、というわけではないのだが、トレードを始めたキッカケがテレビ番組だったというから面白い。本人の話を要約してみよう。

当てもなく、テレビのチャンネルを変えていました。金融関連に興味が無いので、CNBCを見ることは全くないのですが、私の好きな店Home Depotが取り上げられていました。何気なく聞いていると、Home Depotは割安だ、と強調していることが分かりました。

単純と思われるかもしれないが、クレッグさんは、オンライン証券会社に口座を開設して、さっそくHome Depot(HD)を買った。話を続けよう。

今だから言えることですが、私にはマーケットの知識などありませんでした。もちろん、株のチャートなど見たことはありません。ただ、私はラッキーだったのです。

Home Depot以外にも、様々な株を情報を得るたびに買いました。繰り返しますが、私はラッキーだったのです。私が株を買い始めた時期は、何と、ベアマーケットが終わる2カ月前だったのです。そうです、ほとんどの銘柄は底値近辺だったのです。

そんな訳ですから株は倍になりました。興奮しました。こんなに簡単に儲かることを、何故もっと早く始めなかったのだろう!しかし、マーケットに下方修正がやって来ました。もちろん、そんな事に構わず、私はいつもの姿勢で投資を続けました。言うまでもありませんが、結果は大損になりました。

本人が指摘しているように、クレッグさんは、幸運にも底値で株を買うことができた。しかし、相場の下降場面で投資方法を変えなかったために、せっかくの儲けを失ってしまった。言い換えれば、マーケットのトレンドを無視してしまったわけだ。

最初に、クレッグさんはスイングトレーダーだ、と書いたが、事実はハッキリしたスイングトレードの定義は存在しない。極端な言い方をすれば、デイトレード以外は、全てがスイングトレード、と思っている人たちが多い。現に、フィデリティで大口取引を担当したケビン・ハガティ氏は、「いったいスイングトレードとは何のことだろう?意味不明なトレード方法だ」、と語っている。

もう一つ、クレッグさんの説明を付け加えておこう。

定義が無ければ、トレード手法として使うことができません。これが三つのトレード定義です。

それでは、クレッグさんのチャートを見てみよう。

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1、ポジショントレーダー: 底値圏からのブレイクアウトで買って、トレンドが続く限り株を持ち続ける。

2、モメンタムトレーダー: ブレイクアウトするたびに買う。

3、スイングトレーダー:ブレイクアウトでは買わずに、プルバックするたびに買う。

(注:売りは反対になる。)

参考にしたサイト: http://www.swing-trade-stocks.com/about-me.html

不況知らずの職業はどれ?

経済の落ち込みが身近に感じられるようになり、失業の心配をする人たちが増えている。特に雇用状況が悪化しているのは、サブプライムで大きな損を出した銀行や証券会社などの金融機関、それに住宅関連セクターだ。しかし、こんな状況とは裏腹に、好調な伸びを見せている職種がある。早速、いくつか見てみよう。

・歯科助手(デンタル・アシスタント): 時給中央値 13ドル62セント(約1460円)

・歯科衛生士: 時給中央値 28ドル5セント(約3000円)

・理学療法士: 年俸中央値 6万180ドル(約643万9200円)

・理学療法士助手: 年俸中央値 3万7890ドル(約405万4200円)

・医師助手(準医師資格者): 年俸中央値 6万9410ドル(約742万6800円)

・システム・ソフトウェア・エンジニア: 年俸中央値 7万9740ドル(約853万2100円)

・データベース管理者: 年俸中央値 6万650ドル(約648万9500円)

・ネットワーク・コンピュータシステム管理者: 年俸中央値 5万8190ドル(約622万6300円)

・犯罪科学テクニシャン: 時給中央値 21ドル16セント(約2260円)

・動物看護士: 時給中央値 11ドル99セント(約1280円)

・医学超音波検査士: 年俸中央値 5万2490ドル(約561万6400円)

・作業療法士: 年俸中央値 5万4660円(約584万8600円)

・作業療法士助手: 年俸中央値 2万3150ドル(約247万7000円)

見てのとおり、医師を除いて、圧倒的に医療関連の職種が多い。どうりで、アナリストがやたらとヘルスケア銘柄を奨めるわけだ。

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(参考にしたサイト: http://www.bankrate.com/ust/news/FinancialForecast/expert_predictions_job_opportunity_a1.asp

玉子、コーヒー、ミルク、パン

インフレだ、スタグフレーションだ、と議論されているが、どちらにしても物価が上がっている。2004年12月から、2007年12月までの範囲で調べると、米国の消費者物価指数は、年平均で3%の上昇だ。こんな数値だと、インフレだと騒ぐ方がおかしく見られそうだが、現に消費者は物価高を痛感している。なぜだろうか?

下記は、消費者物価指数以上に、値上がりが顕著な物だ。(数値は、物価指数と同様に、2004年12月から2007年12月までの年平均上昇率。)

1、玉子: +15% 

2002年から新しい規制が適用され、極端に窮屈なかごの使用が禁じられた。そのため、養鶏所で飼える鶏の数が減り、とうぜん玉子の供給量も減少し、玉子の値段が上がる結果となった。更に、エタノールも玉子高の原因になった。代替エネルギーとして注目されるエタノールは、トウモロコシが原料になり、先物市場でトウモロコシの値段が大きく上がった。トウモロコシは鶏のエサだけに、養鶏所の経営者は頭が痛い。

2、コーヒー: +6%

ブラジルがコーヒー豆の産地だが、最近なかなか豊作に恵まれない。

3、大学の授業料: +6%

4、ミルク: +6%

世界的な乳製品需要の増大。特に、中国とインドでの乳製品の消費が大幅に増えている。

5、パン: +6%

小麦の生産量が世界的に減少している。

6、野球やバスケットボールなどのスポーツ観戦チケット料金: +5%

7、たばこ: +5%

8、航空料金: +5%

原油の値上がりが大きな原因だ。

9、医療保険:  +5%

医薬品の値上がりが影響している。

10、葬式代: +5%

高齢化社会、それにベビーブーマーの老齢化で、葬式に関連したビジネスの需要が大きく増えている。

11、映画代: +4%

12、砂糖: +4%

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(参考にしたサイト: http://bigpicture.typepad.com/comments/2008/02/the-return-of-s.html

http://www.forbes.com/home/entrepreneursfinance/2008/02/15/inflation-interest-rates-ent-fin-cx_ml_0215inflation.html

経済ニュースは個人投資家に悪影響?

安値で株を買う方法、というヘッドラインを見つけた。書いたのは、深い洞察力、ユニークな理論でお馴染みのジム・ジューバック氏だ。さっそく読み始める人が多いと思うが、不動産投資で有名なロバート・キヨサキ氏が、こんなことを語っている。

先日のテレビ番組で、金融ジャーナリストが、「金と金鉱株に投資するべきでしょうか?」、という質問をしていた。なんとバカげた質問だろう。これだけ金が上がってしまった今日、金が投資対象になることはありえない。

こんな質問をジャーナリストから受けた。「住宅市場が低迷していますが、キヨサキさんも、不動産投資で損が出ていますか?」私が、「損はありません。今日も利益を上げています」、と答えると、ジャーナリストは明らかに不思議そうな顔をした。そこで、説明を付け加えた。「サブプライム問題で住宅市場はスランプ状態ですが、アパートの経営は順調です。人々は家を買わなくなりましたが、その分、アパートの需要が上昇しています。ですから、アパート賃貸料所得が大きく増えました。」

キヨサキ氏が疑問に思っているのは、ビジネスニュースの正確さではなく、ジャーナリストの知識だ。サブプライムで、おさらくキヨサキさんも大変だろうな、と推測するのは構わない。しかし、サブプライムの影響で、全ての不動産部門がダメになった、と短絡的に結論してしまったジャーナリストの態度に問題がある。

ベン・スタイン氏(benstein.com)は、今日の経済ジャーナリズムは、個人投資家に悪影響を与えている、と警告している。

ウォーレン・バフェット氏は、言うまでもなく、歴史に名を残す偉大な投資家だ。氏はこう述べている。「今は株を売る時ではない。インデックスファンドの投資を続けるべきだ。」

しかし、マスコミは正反対に、売りを奨める意見ばかりを報道している。とにかく、今は危険だから一先ず持ち株を売って、次の上昇マーケットに乗れば良い、と言うのだ。歴史を振り返ってほしい。今まで、正確に天井で売って、絶妙なタイミングで底値で買うことが出来た人などいただろうか。

掲示板に寄せられた、個人投資家たちの声も聞いてみよう。

・「私のように、既に引退した者には、できるだけ安全な投資ポートフォリオが好ましい。しかし、インデックスファンドは、引退者にも投資できるファンドだ。」 Stephen M さん

・「マスコミにとって重要なのは視聴率だ。レポートの内容など気にしていないと思う。」 dan tさん

・「スタインさん有難う。CNBCを見るのを止めました。」 galenさん

ポートフォリオ・マネージャー、ケン・カム氏の意見も記しておこう。

「株を売るべきでしょうか、という質問をよく受けるようになった。私は、報道されているような、最悪なシナリオが展開されるとは思わない。たしかに、金融、住宅セクターは低迷しているが、金利引下げの効果が、遅かれ早かれ見られるようになるだろう。だから、ここで持ち株を全て売るのは適切な方法とは思わない。」

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ベン・スタイン氏

(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/StrategyLab/Rnd17/P3/AllStarTeamJournal20080220.aspx

http://finance.yahoo.com/expert/article/richricher/62341

http://finance.yahoo.com/expert/article/yourlife/66827

株にストライクは無い!?

ピーター・リンチ氏の有名な言葉の一つに、「もしあなたが、一年間に15分ほど株式市場のことで心配するなら、それは12分の時間を無駄にしたことになる」、というものがある。どう理解するべきだろうか?

良いタイミングで、19日付けのビジネスウィークに、まるでリンチ氏の言葉を説明するような記事が載っていた。要点を見てみよう。

1、不安定な株式市場のことで悩まないこと

マーケットの先行きが分からないのは、あなただけではなく、専門家にも分からない。2008年、米国経済は下向きになる、という意見はたしかに多い。しかし、ゴールドマン・サックスのように不況を予想するアナリストもいれば、バーナンキ議長のように、減速はあっても不景気は無い、という見方もある。専門家の予想に基いた投資をするのではなく、実証された、優れた投資方法を選ぶことが大切だ。

2、分かりやすいものを選ぶ

サブプライム関連で多くの投資家が損を出したが、一番の理由は、何に投資しているかが分かっていなかったためだ。ローンが証券化されたもの、といった程度の理解はあっても、実際の仕組みまで分かっていた人は、ほとんどいなかったことだろう。

3、安全なものばかりを求めないこと

不景気を想定して、ほとんどの資金を、ヘルスケアや大型国際企業に移す人が多い。そうすることで、安全な投資になるかもしれないが、あまりにも投資リスクを避けることは利益の減少にもつながる。

4、十分な株以外の資金源

目先の値動きに気を取られないで、5年、10年後を考えて株に投資することが大切だ、とアドバイスする人たちが多い。しかし、現実には上げ相場があり、下げ相場が存在する。もし運悪く、ベアマーケットの時に緊急な金が必要になり、株を売らなくてはいけない、といった事態が生じれば、株で大きな損をすることになるだろう。こんなもしもの場合に備えて、株以外にも、マネーマーケットファンドのような形で、現金を蓄えておこう。

分からないものには投資しないことで有名な、ウォーレン・バフェット氏の言葉も記しておこう。

「株には、ストライクもボールも無い。あなたは、バッターボックスに立っている。ゼネラルモーターズ47ドル、という球が、あなたに向かって来る。しかし、あなたには、これがストライクなのかボールなのかが分からない。けっきょく判断できないまま、ゼネラルモーターズ47ドルは、キャッチャーのミットの中へ入って行く。だが、審判はストライクともボールとも言わない。要するに、株の世界では、あなたが空振りしないかぎりストライクにはならないのだ。」

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ピーター・リンチ氏

(参考にしたサイト: http://www.businessweek.com/investor/content/feb2008/pi20080215_863091.htm?campaign_id=rss_daily

http://www.marketwatch.com/news/story/writing-get-rich-book-path/story.aspx?guid=%7B040DC3E2%2D93A9%2D46CA%2D9FC7%2D5479B7034B7A%7D

ダウ銘柄入れ替えに関する4つの質問

先日発表されたように、ダウ30銘柄から、アルトリア・グループ(MO)とハニーウェル・インターナショナル(HON)が削除され、新メンバーとしてバンク・オブ・アメリカ(BAC)とシェブロン(CVX)が加わる。(2月19日から実施)ここで、いくつかの疑問に対する、ジョン・プレストボ氏(ダウ・ジョーンズ社)の回答を見てみよう。

1、サブプライム問題で、銀行や証券会社が低迷している時に、なぜバンク・オブ・アメリカをダウ銘柄として採用するのか?

「先ず、一番の理由は、バンク・オブ・アメリカは米国で最大の金融銘柄であること。それに、今までのダウ指数は、金融セクターが適切に反映されていなかった。

たしかに、サブプライムで多くの金融銘柄が低迷しているが、株価の浮き沈みは、指数に採用する銘柄を決定する条件にはならない。ダウ指数は、米国を代表する30銘柄で構成され、これは投資ポートフォリオではない。」

2、1999年、指数から削除したシェブロンを、なぜまた指数に加えるのか?

「先を見通すことが出来たなら、シェブロンを、ダウから落とすことはなかっただろう。8年ほど前、オイルは1バレル当たり10ドルで取引され、大した動きはなかった。そんな状況だったから、指数にはエクソンの1社だけあれば十分、と判断してシェブロンを削除した。しかし、原油価格が大きく上昇した今日、オイル会社がマーケットを占める比重も上がり、再度シェブロンを指数に入れることにした。」

3、なぜアルトリア・グループ(MO)を削除するのか?

「アルトリアは、大々的な企業のリストラを進めている。去年、クラフト・フーズを切り離して独立させ、今年はタバコ部門のフィリップ・モリスの切り離しが予定されている。これでアルトリアは、更に小さな企業になるわけだから、当然の結果としてダウ指数から削除することになった。」

4、2007年、ハニーウェル・インターナショナルは、比較的良い成績だったのに、なぜ指数から外すのか?

「繰り返しになるが、ダウ指数は、投資ポートフォリオではない。ハニーウェル・インターナショナルを削除する理由は、このセクターがダウ指数を占める割合が、あまりにも大き過ぎるためだ。」

さっそくテレビで、ジム・クレーマー氏(マッド・マネー)が、こうコメントしていた。

「全く意味の無い、バカらしい銘柄の入れ替えだ。」

もう一つ、マーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)が、こんなことを言っていた。

「ダウ指数から削除される、というのは悪いニュースではない。近年の例では、削除された4銘柄は、平均で27%の上昇だが、採用された4銘柄は平均で40%の下落だ。」

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(参考にしたサイト: http://money.cnn.com/news/newsfeeds/articles/djf500/200802120311DOWJONESDJONLINE000119_FORTUNE5.htm

http://www.marketwatch.com/news/story/happens-stocks-added-deleted-djia/story.aspx?guid=%7BF69598B3%2D67F4%2D487E%2D8FBF%2DB7BCDB622149%7D&siteid=yhoof

トレードをどう復習するのか

久しぶりに、個人投資家たちに人気のある、fool.comへアクセスしてみた。こんな言い方もあったのか、と株と野球ファンを比較した、オースティン・エドワーズ氏のコラムが興味深かった。少し曲解になるかもしれないが、これが要点だ。

熱狂的なレッドソックスのファンは、どんなにチームが勝てないときでも、懸命に選手たちへ声援を送り続けた。(レッドソックスは、100年近く、ワールドシリーズで勝つことができなかった。)しかし、株で同様なことをすると、大変なことになる。

たとえば、あなたはJCペニー、シティグループ、プルテ・ホームズ、Eトレードの大ファンだったとしよう。どんなに収益が悪い時でも、決して売るようなことはせず、更に買い足して必死に応援をする。(2007年、それぞれの銘柄は40%を超える下げになり、特に倒産が噂されたEトレードは、84%の大幅な下落になった。)

エドワーズ氏が、株と野球ファンを比較するキッカケになったのは、ジム・クレーマー氏(マッド・マネー)の、この言葉だという。

「株はスポーツではない。」

トレードで生じる損/利益に関して、ブレット・スティンバーガー氏(投資心理の研究家、トレーダー・コーチ)は、こんなことを提案している。

単に、今日はこれだけ儲かった、損が出た、といったことだけに気を取られてはいけない。下記のことを考慮してほしい。

・あなたには、損を出しやすい時間帯、儲けを出しやすい時間帯が存在しないだろうか?

・あなたには、損を出しやすい銘柄、セクター、そして儲けやすい銘柄やセクターがないだろうか?

・あなたは、どんな手法を使った時、一番効果的に利益を上げているだろうか?プルバックのトレードは損が多いが、ブレイクアウトのトレードでは、かなり勝率が良い、といったことはないだろうか?

・あなたは、どんなマーケット環境で利益を出しやすいだろうか?ダウントレンドのマーケットでは損ばかりだが、横ばいマーケットでは、ほとんど損が無い、といったことはないだろうか?

・トレードの株数を考えてみよう。少なめにトレードしている時ほど、利益を出しやすい、といったことはないだろうか?

・トレードの回数に注目してみよう。回数が多いほど、負け数も増えていないだろうか?

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スティンバーガー氏

(情報源: http://traderfeed.blogspot.com/2008/02/examining-distribution-of-your-returns.html

http://www.fool.com/investing/general/2008/02/16/this-mistake-could-cost-you-a-fortune.aspx

事実を知られたくない政府

月曜は祭日、金曜のトレードを休んで、四連休と決め込んだトレーダーたちが多い。現に、いつものようにマーケット関連ブログを見てみたが、たしかに更新されているものが少ない。しかし、更新されているブログには、一つの共通点があることに気がついた。皆、同じことを取り上げているのだ。

先ず、下のサイトを見てほしい。

http://www.economicindicators.gov/

米国政府が運営しているサイトだが、ここには耐久財受注、GDP、新築住宅販売件数などの経済指標が載っている。無料だから、個人投資家だけでなく、経済学やビジネスの勉強をする学生たちにも利用され、なかなか便利なサイトだ。

問題は、この一行だ。

Due to budgetary constraints, the Economic Indicators service will be discontinued effective March 1, 2008.

「予算上の都合により、当サイトは、2008年3月1日より更新を中止します。」

ブロガーたちは疑問を感じた。バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ)は、こう語っている。

政府は、既にM3マネーサプライの公表を取り止める、という愚かなことをしているが、今度は経済指標サイトの中止だ。M3マネーサプライ情報の公表が中止されたのは、ちょうどマネーサプライが天井を知らずに増え続けていた時だった。これを考慮すると、今回のサイト中止決定が意味するのは、米国経済は思っている以上に悪化している、ということではないだろうか。

ブロガーたちのコメントも記しておこう。

・「紙幣の印刷機械を持っている政府が、予算上の理由で、ウェブサイトを継続することができない?インクが無くなったのかな?」 Michael Donnellyさん

・「経済指標なら、まだここがある。http://research.stlouisfed.org/fred2/ 」 sdbさん

・「こんなサイトが無くなっても、別に困ることはない。経済指標など、グーグルで調べれば、誰にでも簡単に分かる。」 Jeffさん

・「O o...... @_@」 Joshさん 

・「すばらしいアイデアだ。経済指標サイトが無くなれば、これでアメリカが不況になることも無い。」 SPECTRE of Deflationさん

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(参考にしたサイト: http://bigpicture.typepad.com/comments/2008/02/wtf-feds-shutti.html

こんなことにも使える上場投信

上場投信には、数多くの種類があることは知っていたが、まさかこんな物があるとは思ってもみなかった。FocusShares ISE-Revere Wal-Mart Supplier (WSI)、と長い名前だが、これは大手小売店ウォルマートに製品を供給している企業に投資する上場投信だ。

さて、ここで紹介したいのは、ハリー・ドマッシュ氏(winninginvesting.com)が奨める、上場投信を株投資に役立てる方法だ。先ず、下記をクリックしてほしい。

http://moneycentral.msn.com/investor/partsub/funds/etfperformancetracker.aspx

出て来たリストは、ここ52週間で最も成績の良い20の上場投信だ。今日(2月14日)現在、1位はiShares MSCI Brazil Index(EWZ ブラジル株へ投資)、2位はUltraShort Real Estate ProShares(SRS 不動産関連銘柄の空売り専門)、そして3位がUltraShort Financials ProShares(SKF 金融銘柄の空売り専門)へと続いている。

ドマッシュ氏の説明を要約しよう。

52週間の成績は確かに興味深い。しかし、それでは今どのセクターが、一番注目されているかを見つけるには、あまり役に立たない。重要なのは、最近13週間、4週間、そして1週間の動きを把握することだ。

さっそく、13週間の様子を探ってみよう。(13-Wksをクリックする。)

1位: PowerShares DB Agriculture(DBA) +30.59%
2位:  UltraShort Semiconductor ProShares(SSG) +28.91% (半導体銘柄の空売り専門)
3位: UltraShort Technology ProShares(REW) +27.37% (ハイテク銘柄の空売り専門)
4位: Ultrashort MSCI EAFE Proshares(EFU) +27.00%(外国株の空売り専門)
5位: iPath DJ AIG Grains TR Sub-Idx ETN(JJG) +25.28%

(1位と5位は、農業関連に投資する上場投信。)

次に、4-Wksをクリックして、ここ4週間の成績を調べてみよう。

1位: iShares Dow Jones US Home Construction(ITB) +34.99%
2位: FocusShares ISE Homebuilders Index(SAW) +32.12%
3位: SPDR S&P Homebuilders(XHB) +26.73%
4位: UltraShort FTSE/Xinhua China 25 Proshare(FXP) +23.91% (中国株の空売り専門)
5位: UltraShort Health Care ProShares(RXD) +17.69% (ヘルスケア銘柄の空売り専門)

(1位から3位は住宅関連に投資する上場投信。)

最近1週間の動きをチェックしよう。(1-Wk をクリック)

1位: Ultra Oil & Gas ProShares(DIG) +16.32%
2位: Ultra Semiconductor ProShares(USD 半導体銘柄に投資) +15.02%
3位: First Trust NASDAQ Clean Edge US Liquid(QCLN) +11.38%
4位: PowerShares WilderHill Clean Energy(PBW) +10.15%
5位: Ultra Basic Materials ProShares(UYM) +9.94%

(3位と4位は代替エネルギー銘柄に投資する上場投信。)

三つ顕著なことがある。

1、嫌われていた住宅セクターに資金が流入している。(赤い字)
2、空売りの目だっていた半導体銘柄が買われ始めた。(青い字)
3、しばらく無視されていた代替エネルギーが、また注目され始めた。(緑の字)

資金の流れをつかむ一方法として、上場投信の成績には注意を払いたい。

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(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/SimpleStrategies/SpotTheNextHotStockTrend.aspx

資金、家族、感情

あなたは、フルタイムのトレーダーとして成功することができるだろうか?辞表を提出する前に、クリス・ぺルナ氏(marketstockwatch.com)が指摘する、六つの事項を考慮してみよう。

1、口座資金は十分にあるだろうか?

できれば、最低でも10万ドルほしい。最初からトレードで生活費を稼ぐのは無理だから、しばらく収入が無くても暮らしていけるだけの、預金残高も必要だ。

2、あなたはパートタイムのトレーダーとして成功していただろうか?

もし、パートタイムのトレードで利益が出ていないなら、フルタイムへの転向はまだ早すぎる。

3、あなたは、確立したトレード手法を持っているだろうか?

トレード歴14年のジョナサンさんは、こんなことを語っている。

「トレードを始めた頃の日記を読むと笑ってしまう。とにかく、間違いを重ねていたから、損額も増える一方だった。今、はっきり言えることは、トレードで成功する秘訣は一つのやり方に集中することだ。マーケットで利益を上げる方法は数多くある。しかし、習得するトレード方法は一つあればよい。」

4、トレード機会は十分にあるだろうか?

あなたの手法が、どんなに優れていても、実際に使えるチャンスが月に一度では話にならない。少なくとも、一日に数回シグナルの出る手法を選ぼう。

5、感情のコントロールを出来るだろうか?

あなたは、毎月利益を上げなければいけない、という圧力に耐えられるだろうか?現在、あなたはパートタイムのトレーダーとして、しっかり自分のルールに従っているだろうか?

6、家族からの理解があるだろうか?

フルタイムのトレーダーに転身することは、あなたの生活を変えるだけでなく、家族にも影響を与える。家族が、あなたのトレーダーへの転向に非協力的なら、おそらくそれが心理的な重荷になって、トレードに悪影響となるだろう。

 

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(参考にしたサイト: http://www.chrisperruna.com/2008/02/11/could-you-trade-full-time/

http://www.atradeaday.com/2008/02/12/easy-way-to-consistent-trading/

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発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット