クレッグさん、というスイングトレーダーがいる。べつにスタートレーダー、というわけではないのだが、トレードを始めたキッカケがテレビ番組だったというから面白い。本人の話を要約してみよう。
当てもなく、テレビのチャンネルを変えていました。金融関連に興味が無いので、CNBCを見ることは全くないのですが、私の好きな店Home Depotが取り上げられていました。何気なく聞いていると、Home Depotは割安だ、と強調していることが分かりました。
単純と思われるかもしれないが、クレッグさんは、オンライン証券会社に口座を開設して、さっそくHome Depot(HD)を買った。話を続けよう。
今だから言えることですが、私にはマーケットの知識などありませんでした。もちろん、株のチャートなど見たことはありません。ただ、私はラッキーだったのです。
Home Depot以外にも、様々な株を情報を得るたびに買いました。繰り返しますが、私はラッキーだったのです。私が株を買い始めた時期は、何と、ベアマーケットが終わる2カ月前だったのです。そうです、ほとんどの銘柄は底値近辺だったのです。
そんな訳ですから株は倍になりました。興奮しました。こんなに簡単に儲かることを、何故もっと早く始めなかったのだろう!しかし、マーケットに下方修正がやって来ました。もちろん、そんな事に構わず、私はいつもの姿勢で投資を続けました。言うまでもありませんが、結果は大損になりました。
本人が指摘しているように、クレッグさんは、幸運にも底値で株を買うことができた。しかし、相場の下降場面で投資方法を変えなかったために、せっかくの儲けを失ってしまった。言い換えれば、マーケットのトレンドを無視してしまったわけだ。
最初に、クレッグさんはスイングトレーダーだ、と書いたが、事実はハッキリしたスイングトレードの定義は存在しない。極端な言い方をすれば、デイトレード以外は、全てがスイングトレード、と思っている人たちが多い。現に、フィデリティで大口取引を担当したケビン・ハガティ氏は、「いったいスイングトレードとは何のことだろう?意味不明なトレード方法だ」、と語っている。
もう一つ、クレッグさんの説明を付け加えておこう。
定義が無ければ、トレード手法として使うことができません。これが三つのトレード定義です。
それでは、クレッグさんのチャートを見てみよう。
1、ポジショントレーダー: 底値圏からのブレイクアウトで買って、トレンドが続く限り株を持ち続ける。
2、モメンタムトレーダー: ブレイクアウトするたびに買う。
3、スイングトレーダー:ブレイクアウトでは買わずに、プルバックするたびに買う。
(注:売りは反対になる。)
参考にしたサイト: http://www.swing-trade-stocks.com/about-me.html)
インフレだ、スタグフレーションだ、と議論されているが、どちらにしても物価が上がっている。2004年12月から、2007年12月までの範囲で調べると、米国の消費者物価指数は、年平均で3%の上昇だ。こんな数値だと、インフレだと騒ぐ方がおかしく見られそうだが、現に消費者は物価高を痛感している。なぜだろうか?
ピーター・リンチ氏の有名な言葉の一つに、「もしあなたが、一年間に15分ほど株式市場のことで心配するなら、それは12分の時間を無駄にしたことになる」、というものがある。どう理解するべきだろうか?
良いタイミングで、19日付けのビジネスウィークに、まるでリンチ氏の言葉を説明するような記事が載っていた。要点を見てみよう。
1、不安定な株式市場のことで悩まないこと
マーケットの先行きが分からないのは、あなただけではなく、専門家にも分からない。2008年、米国経済は下向きになる、という意見はたしかに多い。しかし、ゴールドマン・サックスのように不況を予想するアナリストもいれば、バーナンキ議長のように、減速はあっても不景気は無い、という見方もある。専門家の予想に基いた投資をするのではなく、実証された、優れた投資方法を選ぶことが大切だ。
2、分かりやすいものを選ぶ
サブプライム関連で多くの投資家が損を出したが、一番の理由は、何に投資しているかが分かっていなかったためだ。ローンが証券化されたもの、といった程度の理解はあっても、実際の仕組みまで分かっていた人は、ほとんどいなかったことだろう。
3、安全なものばかりを求めないこと
不景気を想定して、ほとんどの資金を、ヘルスケアや大型国際企業に移す人が多い。そうすることで、安全な投資になるかもしれないが、あまりにも投資リスクを避けることは利益の減少にもつながる。
4、十分な株以外の資金源
目先の値動きに気を取られないで、5年、10年後を考えて株に投資することが大切だ、とアドバイスする人たちが多い。しかし、現実には上げ相場があり、下げ相場が存在する。もし運悪く、ベアマーケットの時に緊急な金が必要になり、株を売らなくてはいけない、といった事態が生じれば、株で大きな損をすることになるだろう。こんなもしもの場合に備えて、株以外にも、マネーマーケットファンドのような形で、現金を蓄えておこう。
分からないものには投資しないことで有名な、ウォーレン・バフェット氏の言葉も記しておこう。
「株には、ストライクもボールも無い。あなたは、バッターボックスに立っている。ゼネラルモーターズ47ドル、という球が、あなたに向かって来る。しかし、あなたには、これがストライクなのかボールなのかが分からない。けっきょく判断できないまま、ゼネラルモーターズ47ドルは、キャッチャーのミットの中へ入って行く。だが、審判はストライクともボールとも言わない。要するに、株の世界では、あなたが空振りしないかぎりストライクにはならないのだ。」
ピーター・リンチ氏
(参考にしたサイト: http://www.businessweek.com/investor/content/feb2008/pi20080215_863091.htm?campaign_id=rss_daily
http://www.marketwatch.com/news/story/writing-get-rich-book-path/story.aspx?guid=%7B040DC3E2%2D93A9%2D46CA%2D9FC7%2D5479B7034B7A%7D)
先日発表されたように、ダウ30銘柄から、アルトリア・グループ(MO)とハニーウェル・インターナショナル(HON)が削除され、新メンバーとしてバンク・オブ・アメリカ(BAC)とシェブロン(CVX)が加わる。(2月19日から実施)ここで、いくつかの疑問に対する、ジョン・プレストボ氏(ダウ・ジョーンズ社)の回答を見てみよう。
上場投信には、数多くの種類があることは知っていたが、まさかこんな物があるとは思ってもみなかった。FocusShares ISE-Revere Wal-Mart Supplier (WSI)、と長い名前だが、これは大手小売店ウォルマートに製品を供給している企業に投資する上場投信だ。
さて、ここで紹介したいのは、ハリー・ドマッシュ氏(winninginvesting.com)が奨める、上場投信を株投資に役立てる方法だ。先ず、下記をクリックしてほしい。
http://moneycentral.msn.com/investor/partsub/funds/etfperformancetracker.aspx
出て来たリストは、ここ52週間で最も成績の良い20の上場投信だ。今日(2月14日)現在、1位はiShares MSCI Brazil Index(EWZ ブラジル株へ投資)、2位はUltraShort Real Estate ProShares(SRS 不動産関連銘柄の空売り専門)、そして3位がUltraShort Financials ProShares(SKF 金融銘柄の空売り専門)へと続いている。
ドマッシュ氏の説明を要約しよう。
52週間の成績は確かに興味深い。しかし、それでは今どのセクターが、一番注目されているかを見つけるには、あまり役に立たない。重要なのは、最近13週間、4週間、そして1週間の動きを把握することだ。
さっそく、13週間の様子を探ってみよう。(13-Wksをクリックする。)
1位: PowerShares DB Agriculture(DBA) +30.59%
2位: UltraShort Semiconductor ProShares(SSG) +28.91% (半導体銘柄の空売り専門)
3位: UltraShort Technology ProShares(REW) +27.37% (ハイテク銘柄の空売り専門)
4位: Ultrashort MSCI EAFE Proshares(EFU) +27.00%(外国株の空売り専門)
5位: iPath DJ AIG Grains TR Sub-Idx ETN(JJG) +25.28%
(1位と5位は、農業関連に投資する上場投信。)
次に、4-Wksをクリックして、ここ4週間の成績を調べてみよう。
1位: iShares Dow Jones US Home Construction(ITB) +34.99%
2位: FocusShares ISE Homebuilders Index(SAW) +32.12%
3位: SPDR S&P Homebuilders(XHB) +26.73%
4位: UltraShort FTSE/Xinhua China 25 Proshare(FXP) +23.91% (中国株の空売り専門)
5位: UltraShort Health Care ProShares(RXD) +17.69% (ヘルスケア銘柄の空売り専門)
(1位から3位は住宅関連に投資する上場投信。)
最近1週間の動きをチェックしよう。(1-Wk をクリック)
1位: Ultra Oil & Gas ProShares(DIG) +16.32%
2位: Ultra Semiconductor ProShares(USD 半導体銘柄に投資) +15.02%
3位: First Trust NASDAQ Clean Edge US Liquid(QCLN) +11.38%
4位: PowerShares WilderHill Clean Energy(PBW) +10.15%
5位: Ultra Basic Materials ProShares(UYM) +9.94%
(3位と4位は代替エネルギー銘柄に投資する上場投信。)
三つ顕著なことがある。
1、嫌われていた住宅セクターに資金が流入している。(赤い字)
2、空売りの目だっていた半導体銘柄が買われ始めた。(青い字)
3、しばらく無視されていた代替エネルギーが、また注目され始めた。(緑の字)
資金の流れをつかむ一方法として、上場投信の成績には注意を払いたい。
(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/SimpleStrategies/SpotTheNextHotStockTrend.aspx)
あなたは、フルタイムのトレーダーとして成功することができるだろうか?辞表を提出する前に、クリス・ぺルナ氏(marketstockwatch.com)が指摘する、六つの事項を考慮してみよう。
1、口座資金は十分にあるだろうか?
できれば、最低でも10万ドルほしい。最初からトレードで生活費を稼ぐのは無理だから、しばらく収入が無くても暮らしていけるだけの、預金残高も必要だ。
2、あなたはパートタイムのトレーダーとして成功していただろうか?
もし、パートタイムのトレードで利益が出ていないなら、フルタイムへの転向はまだ早すぎる。
3、あなたは、確立したトレード手法を持っているだろうか?
トレード歴14年のジョナサンさんは、こんなことを語っている。
「トレードを始めた頃の日記を読むと笑ってしまう。とにかく、間違いを重ねていたから、損額も増える一方だった。今、はっきり言えることは、トレードで成功する秘訣は一つのやり方に集中することだ。マーケットで利益を上げる方法は数多くある。しかし、習得するトレード方法は一つあればよい。」
4、トレード機会は十分にあるだろうか?
あなたの手法が、どんなに優れていても、実際に使えるチャンスが月に一度では話にならない。少なくとも、一日に数回シグナルの出る手法を選ぼう。
5、感情のコントロールを出来るだろうか?
あなたは、毎月利益を上げなければいけない、という圧力に耐えられるだろうか?現在、あなたはパートタイムのトレーダーとして、しっかり自分のルールに従っているだろうか?
6、家族からの理解があるだろうか?
フルタイムのトレーダーに転身することは、あなたの生活を変えるだけでなく、家族にも影響を与える。家族が、あなたのトレーダーへの転向に非協力的なら、おそらくそれが心理的な重荷になって、トレードに悪影響となるだろう。
(参考にしたサイト: http://www.chrisperruna.com/2008/02/11/could-you-trade-full-time/
http://www.atradeaday.com/2008/02/12/easy-way-to-consistent-trading/)