US Market Recap

オリンピック目前、問題山積みの中国

18日の連邦公開市場委員会で、FF金利と公定歩合が、それぞれ0.75ポイント引き下げられた。

3月10日、北京オリンピックのマラソン金メダル候補だったハイレ・ゲブレセラシュ選手は、北京の大気汚染が健康に悪影響を及ぼす恐れがあることを理由に、競技不参加を表明した。中国の大気汚染は、何度かニュースで聞いたことがあるが、トップランナーが気にするほど汚れているとは知らなかった。

ジム・ジューバック氏(MSNマネー)は、「オリンピックは発展する中国を世界に誇示する絶好の機会だ。しかし、このオリンピックが中国の経済と株式市場に、大きな悪影響になる可能性がある」、と言う。氏の話を要約してみよう。

関係者や観測筋によれば、中国政府が、大気汚染を何とかしよう、と真剣になっているのは事実だ。現に、2000年オリンピックの開催地として北京が選ばれなかった理由の一つは、今日も問題になっている大気汚染だ。

中国政府は、工場を郊外へ移し、数百万本の木を植えて、都市に煙が行かないようにした。8万台に及ぶ古いタクシーも新型に換えられ、排気ガスによる大気汚染を減らした。更に政府は、地下鉄設備を拡張して、主要空港から都市への交通網を改善した。だが、これだけでは十分ではない。

2000年以来、北京は144%の経済成長を遂げた。車やトラックを所有する人たちも大幅に増え、その数は、毎年40万台の割合で増えている。発電所は、たしかに大気汚染を考えて、低硫黄炭を原料に使っているが、急速な経済成長で使用料は増える一方だ。また、建築ブームでホコリが問題化し、北京の粒子状物質による大気汚染は、ニューヨーク、ロサンゼルス、ワシントン、シカゴ、そしてアトランタを合計した量に等しい。

深刻な汚染状況だ。ここからが、ジューバック氏の本題になる。

・きれいな空気を実現するには、汚染の原因を断ち切ることだ。最終手段として、オリンピックの開催中だけに限らず、開催の30日前から、中国政府は北京近辺にあるセメント工場、化学工場などの操業を完全にストップさせる可能性がある。既に、大きな汚染源となっている10の工場はストップしている、という報道もある。しかし、工場の一時ストップは、経済や株式市場に悪影響となるのは言うまでもない。

・水汚染は、大気汚染より解決しやすいだろう。オリオンピックに備えて、きれいな水を、北京以外の場所から持ってくればいいのだ。既に政府は、農家に他の作物と比べて水が少なくてすむトウモロコシの栽培を命じ、余った水を北京へ運搬することを義務付けた。政府はそれに対する報酬を払うが、金額はたったの30ドル(約3000円)だ。

大切な水を、たった3000円で取り上げられてしまうのだから、農民の政府に対する不満は高まっている。実際に、ファイナンシャル・タイムズ紙は、「どうやって生きていくのだ」、という悲痛な人々の声を報道している。水だけでなく、オリンピックのために、多数の人たちの食料も犠牲にされるというから、国民の中国政府に対する不信は募る一方だろう。

とにかくオリンピックを成功させたい。まるで中国政府は、そのことしか頭にないようだ。もし本当にオリンピックが成功したら、中国政府は、どんな方法で国民に感謝の気持ちを伝えるのだろうか。

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ゲブレセラシュ選手

(参考にしたサイト: http://www.afpbb.com/article/sports/sports-others/athletics/2362629/2722798

http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/JubaksJournal/ChinasLoomingOlympicsDisaster.aspx

139億1343万5250円

先日、「不審なオプション取引」と題して、ベアー・スターンズの、あまりにもタイミングの良すぎるプット・オプション買いについて書いた。しかし、私の説明不足で誤って解釈された部分があったので、さっそく書き足したいと思う。

ミミのチャートで見る米株情報」、というブログ(なかなか気さく)に、ある訪問者の方が、私の書いたベアー・スターンズに関するプット・オプションのことでコメントしていた。要約するとこうなる。

1枚15セントで55,000枚買ったわけだから、投下資金は8,250ドルになる。それを4ドル75セントで売ると261,250ドルだから、利益は253,000ドル(約2500万円)。小さい金額だから、機関投資家ではなく個人の可能性が高い。

このコメントを読んで、私の説明不足がはっきりした。

先ず、1枚15セントといっても、実際には15セントで買うことはできない。個別銘柄オプションは、1枚に100株入っているから、1枚買うには15セントX100=15、ということで15ドルの資金が要る。詳しく書くとこうなる。

55,000枚を買うために必要な資金:

15ドルX55,000枚=825,000ドル (1ドル=97.11円で計算すると80,115,750円)

4ドル75セントで売った、というのは上記したように、1枚には100株入っているから4ドル75セントX100=475ドル、ということになる。

したがって、1枚4ドル75セントで売って得る合計金額は、下記のようになる。

475ドルX55,000枚=26,125,000ドル (2,536,998,750円)

利益は、2,536,998,750円ー80,115,750円=24億5688万3000円ほどだ。

さて、ベアー・スターンズだが、既に報道されているように、何と1株あたりたったの2ドル(金曜の終値は30ドル)で、JPモルガンに買収されることになった。

もし、15セントでプット・オプションを買った人たちが、今日まで持っていたらいくらになっているだろうか?

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円で囲んだだが、3月限30ドルは、26ドル20セントで売却できる。もちろん、1枚には100株入っているから、実際の値段は26ドル20セントX100=2,620ドルだ。5万5000枚売ると、2,620ドルX55,000枚=144,100,000ドル(13,993,551,000円)。利益は139億1343万5250円だ。

無意味な追加利下げ

18日は連邦公開市場委員会だ。更なる金利引下げが予想されているが、どんなに利下げをしても、米国経済は、そう簡単に回復できる状態ではない、という見方が目立つようになった。

バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ)は、こう述べている。

今日、株式市場が低迷しているのは、金利が高すぎるためではありません。問題は、投資家たちが、マーケットに対する信頼を失っていることです。これ以上の利下げは、更なるドル安を生み、その結果原油や金などが高値を更新し続けることになります。

リッチ・ヤマロネ氏(アーガス・リサーチ)は、こう語っている。

更に金利を引き下げたからといって、金融機関が、積極的に融資活動を始めるわけではありません。これ以上の利下げは、インフレ率を高めるだけです。

ダラス連邦準備銀行議長、リチャード・フィッシャー氏(連邦公開市場委員会のメンバーでもある)も、追加利下げに反対している。

今日の連銀がしていることは、単なる低金利政策であり、悪寒が走る政策だ。連銀は、不景気をあまりにも恐れすぎている。連銀の任務は、インフレを抑制して長期的に安定した雇用を促進することだ。

ここで、CNNの掲示板を見てみよう。

・金利引下げをやめるべきだ。追加利下げは、更なるドル安になり、ガソリンや食料品の値段が上がることになる。これでは、ますます個人消費に悪影響だ。 Ron Moskalさん

・連銀は間違っている。日本のように金利を0%にすることもできる。しかし日本は、経済低迷から回復するのに10年もかかった。 Bill Adamsさん

・金利引下げは必要ない。それよりも政府は、いい加減な融資をした金融機関を罰するべきだ。初めから、支払い能力を欠く人たちに積極的に融資していたわけだから、そのような行為を規制する法律を作る必要がある。 Marcoさん

・連銀は本来の任務を忘れている。今日の連銀は、ウォール街のご機嫌を取ることしか頭にない。 JMACKさん

・連銀は金利引下げをやめて、インフレ問題に真剣に取り組むべきだ。 R Lopezさん

・米国は厄介なスタグフレーションに襲われている。議会は早急に経済政策を見直す必要がある。 K Moaklerさん

・提案がある。皆揃って一斉に、金と原油を空売ってみてはどうだろうか? Joyenさん

・もう金利引下げは必要ない。あとは、ここまでの利下げ効果が、どう現れるかを待つだけだ。 C.Trotterさん

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バーナンキ連銀議長

(参考にしたサイト:http://money.cnn.com/2008/03/14/news/economy/fed_outlook/index.htm?postversion=2008031512

http://cnnmoneytalkback.blogs.cnnmoney.cnn.com/2008/03/13/the-feds-worst-nightmare/

不審なオプション取引

倒産は有りえない、と噂を否定していたが、けっきょく何のことはない。噂は事実に近かったのだ。AP通信によると、ニューヨーク連邦準備銀行とJPモルガン・チェースが共同で、不動産ローン債権担保証券で膨大な損を出しているベアスターンズ(投資銀行)の救済に乗り出すことになった。

(ベアスターンズは五大投資銀行の一つ。他4社は、ゴールドマン・サックス、リーマン・ブラザーズ、メリル・リンチ、そしてモルガン・スタンレー。)先ず、ベアスターンズの取引開始直後の動きを見てみよう。

(5分足)

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1、木曜の大引け: 57ドル3セント

2、金曜の取引開始30分後、26ドル85セントの安値を記録した。

火曜、連銀の資金供給ニュースで、マーケットは強力なラリーを展開していたが、この日、ベアスターンズは5年ぶりの安値に転落した。スティーブン・スミス氏(ストリート・ドット・コム)は、こんなことを指摘している。

11日の火曜日、ベアスターンズが65ドルあたりで売買されている時、3月限30ドルのプットオプションに、5万5000枚という大きな取引があった。(注:株が上がると思うならコールオプションを買い、逆に、下がると思う時はプットオプションを買う。ようするに、30ドルのプットを買った人たちは、ベアスターンズが30ドルまで下げることを予想していた。)

このプットオプション買いには、少なくとも、二つの不審な点がある。

1、なぜわざわざ、30ドルなどという、遠く離れたプットオプションを買ったのだろうか?

下げ方向を予想するのは構わない。しかし、65ドルで取引されている株が30ドルまで下げるには、半分以上の価値を失う必要がある。普通なら、その時点における株価に近いオプションを選ぶから、3月限60ドルのプットオプションを買うことになる。

2、なぜ3月限を選んだのだろうか?

個別株オプションは、毎月第3週目の金曜日に時間切れになる。(21日の金曜は祭日なので、今月は20日の木曜が取引最終日になる。)11日にプットオプションを買っているわけだから、9日間以内に、株価が半分以下になることを予想していたわけだ。一般的には、3カ月以上の時間が残っているオプションを買う。

スミス氏によると、11日に買われた5万5000枚のプットオプションの平均価格は、一枚あたり15セントだったと言う。現在、このオプションは4ドル75セントだから、ほぼ30倍だ。

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(参考にしたサイト:http://biz.yahoo.com/rb/080314/bearstearns.html?.v=11

http://biz.yahoo.com/ap/080314/bear_stearns.html

http://www.thestreet.com/story/10407812/1/who-traded-55000-bear-stearns-30-puts-tuesday.html

変化の遅いファンダメンタルズ

グーグル(GOOG)の日足チャートを見てみよう。11月7日、740ドルを超えていた株価は、現在440ドル台で取引されている。注目したいのは、アナリストの推奨状況だ。

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(1が11月7日)

11月5日: オッペンハイマー: 買い推奨。目標株価を700ドルから850ドルに引き上げ。

11月6日: バーンスタイン: アウトパフォーム推奨。目標株価を720ドルから850ドルに引き上げ。

11月20日: クレディ・スイス: アウトパフォーム推奨。目標株価を800ドルから900ドルに引き上げ。

1月24日: スタンフォード・リサーチ: 買いからホールドに格下げ。目標株価を735ドルから615ドルに下方修正。

1月29日: カナコード・アダムズ: 買い推奨。目標株価を755ドルに設定。

2月1日: リーマン・ブラザーズ: オーバーウェイト推奨。目標株価を714ドルから644ドルに下方修正。

2月1日: ジェフリーズ: 買いからホールドに格下げ。目標株価を725ドルから600ドルに下方修正。

2月1日: RBCキャピタル: アウトパフォーム推奨。目標株価を725ドルから675ドルに引き下げ。

2月1日: スタイフェル・ニコラス: 買い推奨。目標株価を725ドルから675ドルに引き下げ。

2月1日: シティグループ: 買い推奨。目標株価を775ドルから650ドルに引き下げ。

(注: オーバーウェイト推奨、アウトパフォーム推奨は買い推奨と同様な意味がある。)

上記が全てではないが、格下げは二回しかない。面白いのは2月1日だ。予想以下の決算発表を反映して、数社が目標株価を下方修正しているが、実際に格下げをしたのはジェフリーズだけだ。

もっと詳しい推奨状況が下のチャートだ。

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売り推奨(Sell)を出しているのは、たった一人だけだ。これだけ株価が下がっているのに、なぜこうも圧倒的に買い推奨が多いのだろうか?答えは、アナリストには株価の動きは見えても、グーグルのファンダメンタルズの明確な悪化が、まだ完全につかめていないためだ。

もう一つ、ジョナサン・モアランド氏(InsiderInsights.com)の言葉を付け加えておこう。「これだけ株価が低迷しているのに、相変わらず、グーグルの内部関係者による売りが目立ちます。」

(参考にしたサイト: http://www.nasdaq.com/

http://www.thestreet.com/story/10407589/1/what-to-do-when-insiders-exit.html

狙いはプロレス

「ベアマーケットのラリーは騒がしい」、と投資アドバイザーのギャリー・カルトバウム氏は言う。火曜、米国株式市場は約6年ぶりに見る大幅上昇を記録し、言うまでもなく投資家たちはホッと一息だ。早速、マーケットの底打ちを宣言する人も現れているが、カルトバウム氏は、こんなデータを提示している。

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2001年1月3日の14.17%を筆頭に、上は、ナスダック指数の上昇率トップ10だ。信じられないかもしれないが、10回中9回は、ベアマーケットで起きている。正に、カルトバウム氏の言うように、ベアマーケットのラリーは騒がしい。

火曜の「マッド・マネー」で、ジム・クレーマー氏は、視聴者にこう語っている。

マーケットのラリーは数日間続くことだろう。しかし、株式市場が本当に底を打つのは、更に住宅価格が下落してからだ。現在のマーケット環境に耐えられない人は、今日のような反発ラリーを利用して、持ち株を処分するのがいいだろう。

なかなか控えめなクレーマー氏だが、それでは、どんな銘柄に焦点を合わせたら良いのだろうか?

投資対象になるのは、ここまで順調に行っている銘柄だ。例を挙げよう。

Chevron Corp. (CVX)、Exxon Mobil Corp. (XOM)、Transocean, Inc. (RIG)、Devon Energy Corporation (DVN)、Apache Corp. (APA)、Mosaic Co. (MOS)、Deere & Company (DE)、Potash Corp. of Saskatchewan, Inc. (POT)、Agnico-Eagle Mines Ltd. (AEM)。

もう一つクレーマー氏は、少し変り種になるが、World Wrestling Entertainment Inc. (WWE)というプロレスの会社を紹介している。中国とヨーロッパにおけるプロレス人気、それに最近の決算発表によると利益は36%増、更に8%の配当利回りも魅力的だ、とクレーマー氏は言う。

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「マッド・マネー」

(参考にしたサイト:http://www.tradingmarkets.com/.site/stocks/commentary/gkitermi/-75654.cfm

http://www.thestreet.com/story/10407316/1/cramers-mad-money-recap-this-rally-isnt-over.html

空腹でスーパーマーケットへ行かないこと

米国消費者は節約ムードだ、と昨日書いたが、それでは消費者たちは実際にどう家計をやりくりしているのだろうか?lifehack.orgが、読者からアンケートを取ったので、回答をいくつか見てみよう。(冗談のような回答もある。)

・持っている以上の金を使わない。(クレジットカードは使わない、と誓った人が多いようだ。)

・あらかじめ買い物リストを用意して、リストに記されていない物は買わない。

・空腹な時はスーパーマーケットへ行かない。(お腹が空いていると、食べ物を余分に買ってしまうのだろうか?)

・家計簿をつける。

・外食しないで昼食を持参する。

・スターバックスへ行かないこと。(スターバックス依存症が多いようだ。)

・買う前に、これは本当に必要だろうか、と自問自答する。

・100ドルのシャツは要らない。10ドルのシャツで十分だ。

・コマーシャルを見ないこと。(これは初めて聞いた。)

・欲しい物があったら直ぐ買わないで、一晩考えてみる。

・お金を哲学的に考えてみる。金の使い方に、その人の性格が表れる。例えば、もしあなたが毎日タバコを買っているなら、それは本当に正しい自分の表現方法だろうか?

・運動するために、わざわざスポーツクラブへ入会する必要はない。

・買いたい品物をよく調べて、衝動買いを防ぐ。

・新型が出たからといって、直ぐに買い換える必要はない。今使っているもので十分だ。

・毎月の収入の10%を貯金すること。

・本は買わないで図書館を利用する。

・ソーダではなく水を飲む。(ボトル入りの水は買わない。)

・クレジットカードを財布に入れないこと。

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(参考にしたサイト:http://www.lifehack.org/articles/money/32-hacks-for-sticking-to-your-budget.html

節約、倹約を迫られる米国消費者

先週金曜の発表で分かるように、アメリカの雇用状況悪化が顕著になり、失業を心配する人たちが増えている。こんな世相を反映して、金融サイトには不景気対策の特集が目立つようになった。たとえば、スマート・マネー・ドット・コムを見てみよう。

食費、日用品の節約方法

・ほとんどの商品は、10週間から12週間に一度の割合で安売りされる。もし、スーパーマーケットで、コーンフレークやオートミールが割引されているなら、それらの品物は現在安売り周期に入っている。たった1箱だけ買うのではなく、多めに買おう。

・かけ足で買い物するのではなく、注意深く店内を見てみよう。いかにして、もっと消費者に金を使わせよう、と努力しているスーパーマーケットの意図を見抜くことができるだろう。

・冷凍食品、というとバーズ・アイ社が有名だが、中身は他社の物と変わらない。もし、スパーマーケットに自社ブランド商品があるなら、そちらを買った方が割安だ。

・賞味期限が迫っている商品を早く処分するために、スーパーマーケットは、一定の時刻にそれらを大幅に値下げする。言うまでもなく、その時間を店員に聞いておこう。

・スーパーマーケットが一番安いのは日曜日。

・食品の買い物はスーパーマーケットだけとは限らない。牛乳などは、スーパーマーケットの方がドラッグストアより割高だ。

・ポテトチップなどのおやつ類、それにクリーニング用品は、ウォルマートのようなスーパーストアがだんぜん安い。

・安売り、それに配達料金無料、と便利になったオンライン・ショッピングを利用しよう。

・大型ディスカウント店の会員になろう。たとえ会費を払っても、品物は大幅割引だから、会員になる価値は十分ある。

次に、MSNBCを見てみよう。

・もしもに備えて、6カ月分の生活費に相当する金を用意しておこう。

・現金が無ければ買わないこと。簡単にクレジットカードを使ってはいけない。

・金利の高いクレジットカードを、金利の低いクレジットカードに換えよう。

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(参考にしたサイト:http://www.msnbc.msn.com/id/23491819

http://finance.yahoo.com/family-home/article/104582/Eight-Ways-to-Cut-Your-Grocery-Bill;_ylt=AgMcj3g6I4JtMjTodDNDaOO7YWsA

やっと現実が見えてきた経済学者

低迷する株式市場とは裏腹に、原油が、連日のように高値を更新している。ドル安に対する防衛策として、海外の投資家が積極的に原油を買っている、と報道されているが、どちらにしても高い原油は消費者に迷惑だ。

ここで5カ月前に戻ってみよう。先物市場では、原油が90ドルに迫り、関連した灯油やガソリンの値上がりも話題になっていた。マスコミは、不平をこぼす消費者の姿を、ガソリンスタンドからよく報道したものだ。

誰もが、エネルギー価格の高騰は、米国経済に悪影響になる、と思っていたが、経済学者たちはこう述べていた。「1970年代とは違い、今日のアメリカは効率的に原油を使っている。たしかに、ガソリンの値上がりは嬉しいことではないが、ガソリン代が家計を占める割合はごく一部だ。エネルギー価格の上昇は、米国経済に大した影響を与えることは無いだろう。」

そして2008年、原油価格は100ドルを突破し、105ドル15セントで金曜の取引を終了した。まるで新高値に動揺するように、エコノミストたちの意見が、こう変化している。

「急騰する原油は、明らかに消費者に大きな重荷となっている。エネルギー代の値上がりは、正に増税に等しい。原油が1ドル上がるたびに、消費者は年間で、50億ドルの余分な金を使うことになる。」 クリス・ラファキス氏(Moody's Economy.com)

言い訳のように聞こえるが、原油の値上がりは米国経済に悪影響にならない、という結論は、1バレルあたり80ドルの原油が基盤になっていた。しかし、もし原油価格が100ドル台に定着すると、消費者は年間で1000億ドルをエネルギー代に回すことになる。言い換えれば、1000億ドル分の金がショッピングセンターから消えるわけだ。

ラファキス氏は、こう付け加えている。

「政府は経済救済案として、税金の払い戻しという形で1200億ドルを消費者に還元しますが、このほとんどはエネルギー代で消えてしまいます。これでは経済を救うことはできません。アメリカは軽い不景気ではなく、もっと重症な不景気に陥る可能性があります。」

それでは、最近発表された、1バレルあたりの原油予想価格を見てみよう。

・ユナイテッド・エネルギー: 120ドル

・ドイツ銀行: 150ドル

・ゴールドマンサックス: 135ドル (場合によっては200ドルもありえる)

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(参考にしたサイト:http://money.cnn.com/2008/03/07/news/economy/oil_recession/index.htm?postversion=2008030715

http://www.247wallst.com/2008/03/the-200-oil-cal.html

良かったのはヘルスケア

2月の米国新規雇用者数は、アナリストが予想していた2万人増とはほど遠い、マイナス6万3000人という結果だった。IDEAグローバルのジョセフ・ブルスエラス氏は、早速こう書いている。「パーティーは終わった。アメリカは不景気だ。」

内容を見てみよう。

・製造業: マイナス5万2000人

・小売業: マイナス3万4100人

・建築業: マイナス3万9000人

・不動産を含む金融業:マイナス1万2000人

・ヘルスケア・セクター: プラス3万6000人

・レジャー産業: プラス2万1000人

(注:あとは連邦/州政府での雇用があった。)

さすがに惨めな雇用統計だっただけに、掲示板の書き込みも荒れている。いくつか見てみよう。

・「何でもかんでも中国から買うから、こんなことになったのだ。」 Hopped Up Harryさん

・「雇用状況が悪化した?なるほど、また海外へ職が逃げたわけだ。」 AveragePersonさん

・「海外へのアウトソーシングで、政府は大切な税収を失う一方だ。」 teckさん

・「雇用状況は悪くなり、相変わらず、役に立たない不法滞在者は増え続けている。」 yaderhey さん

・「アメリカで確実に成長しているのは財政赤字だけだ。」 klynch67さん

・「心配することは無い。政府は、更に積極的に紙幣を刷ってくれることだろう。」 Nonconforminatorさん

・「これで、次の会議を待たずに、連銀は緊急金利引下げをすることだろう。」 Mikealaさん

・「Mikealaさん、これ以上の金利引下げは、更にドル安になるわけだけら経済に悪い影響を与えてしまう。それよりも、ヨーロッパのように、アメリカは無駄な金を戦争に使わないことが大切だと思う。」 worldtravelerさん

・「『米国の経済は巨大だ。現在アメリカが直面しているのは、単なる成長速度の減速だ。』 ブッシュ大統領、あなたは嘘つきだ!」 Barbonさん

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(参考にしたサイト:http://www.marketwatch.com/news/story/payrolls-fall-63000-february-suggesting/story.aspx?guid=%7BCFA890F9%2D76C2%2D4E4A%2D860D%2D9BFD57C3E1F0%7D

http://www.usatoday.com/money/economy/2008-03-07-jobs_N.htm


 

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