US Market Recap

節約、節約

こんなことが本当に可能なのだろうか?ミシェル・カーターさんは、ニューハンプシャー州に在住する公認会計士だ。職業柄かどうかは別として、カーターさんのお金節約方法は少し変わっている。例を挙げよう。

クリスマスとなれば、言うまでもなく、プレゼントの買い物に忙しい。カーターさんは、全ての領収書を保管して、クリスマス直後のバーゲン・セールが来るのを待つ。

実際にセールが始まったら、カーターさんは領収書を持って店へ行き、買った品物の値段をクリスマス前と比較してみる。もし、本当に品物が値下げされて販売されているようなら、カーターさんは店から差額を払い戻してもらう。繰り返しになるが、こんなことが本当に可能なのだろうか?

マイク・ハガティさん(公認会計士)は、こんなやり方で食費を節約している。

「ガソリンの大幅な値上がりで、運送費として、食品の値段も上がっている。鶏肉、牛肉、ミルクなども、遠方から運ばれてきたものほど高くなる。そこで私は、近くの農業経営者から直接買うことで、年間で約500ドルの食費を節約することができる。」

ガソリンに関連した話を載せよう。

レーガンご夫妻は、2台あった車の1台を売り払って、ガソリン代の節約に成功した。夫婦共稼ぎだから、朝の通勤は一緒に車で出かけ、帰りは時間が合わないので、ご主人は電車を利用する。このやり方で、毎月節約できるガソリン代は250ドルになるという。

ウィルトン・アルストンさんは、天候がゆるす限り、通勤は車でなく自転車を利用することにした。自宅から職場までは24キロ。往復48キロの自転車は、非常に健康的だということだが、聞いただけで疲れてしまう。

オフィスでの電話代を節約するために、クリス・グランデさんは、スカイプを利用している。インターネット電話だから、通話料金はゼロ、それにスカイプも無料でダウンロードできる。もちろん、グランデさんのオフィスには普通の電話もあるが、毎月の電話代は基本料金だけで済むという。

海外旅行の節約方法として、メキシコを行き先にする人たちが増えている。理由はドル安。これだけドルが下がると、ヨーロッパは割高だ。

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(参考にしたサイト:http://finance.yahoo.com/banking-budgeting/article/104811/Extreme-Savers-Share-Their-Secrets

まだ下げ足りない?

マーケットは最悪な事態から脱した、と言っていた人たちも、決算シーズンの開始でまた動揺している。minyanville.comのトッド・ハリソン氏が、3月の安値割れの可能性について述べているので、簡単に要点だけ見てみよう。

・S&P500指数、そしてダウ指数の抵抗線は依然として破られておらず、下降基調に変化は無い。一見すると、マーケットは値固めをしているようだが、単に抵抗線の下で横ばいしているだけだ。

・ここが底だ、という声が聞こえるうちは、本当の底打ちは訪れない。

・バーナンキ連銀議長は、不景気の可能性を語るが、既に米国は不景気に陥っている、という事実を認めようとしない。現状を適切に把握できなければ、正しい経済措置を実施することはできない。

・現在世界が直面している金融危機は、大恐慌以来最悪のものだ、と国際通貨基金は発表している。

・著しい米国の雇用状況悪化。

・戦後10回の不景気を見ると、S&P500指数の平均下落率は32%ほどあるが、現在の下げ相場では、10月の高値から3月の安値までは19%しかない。

・パーティーで、「私は金融業界で働いている」、と言っても、まだ皆から無視されることはない。

・これだけ金融市場が混乱しているのに、どうして今回の不景気も軽度なものになる、と断言できるだろうか?

・まだ大衆は、完全に諦めムードになっていない。

・ビジネスウィーク誌は、まだ恐慌を予想していない。

・ドル安が大した買い材料にならず、もしドル高が訪れたら、いったい米国株式市場はどうなるだろうか?

・大底で買ってくれ、と指値注文を入れてあるが、まだ執行されていない。

・中国は、まだクライスラー・ビル(ニューヨーク)を購入していない。

相変わらず、ひょうきんなハリソン氏だ。

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クライスラー・ビル

(参考にしたサイト:http://www.marketwatch.com/news/story/story.aspx?guid=%7BAA73AD73-4257-4D38-AE97-1CFB6B53DD71%7D&siteid=rss

住宅市場の下げはまだ序の口

チャールズ・カーク氏(カーク・レポート)が、万年ベアで有名な、アーウィン・ヤマモト氏(ヤマモト・フォーキャスト)に10の質問をした。第2四半期の見通しについて、ヤマモト氏は、先ずこう答えている。

「投資家たちは、あまりにもブルマーケットに慣れすぎてしまった。現に、ほとんどの人たちは、少々下げても直ぐ上げ基調に戻る、と信じている。マーケットには上げ基調、そして下げ基調がある、という基本的な事実さえも、投資家たちは忘れてしまったようだ。座をしらけさせるようなことは言いたくないが、米国市場は、予想以上に長いベアマーケットを経験することになるだろう。」

・エネルギー価格や食品の値上がりが顕著になったが、こんな環境では、どんな投資をしたら良いだろうか?

「一つのアイデアは、政府の動きに注意を払うことだ。景気が悪くなってくると、政府は経済救済案などを通して、景気の活性に乗り出す。重要なのは、救済案で、どの企業が一番恩恵を受けるかを調べてみることだ。

・下がったといっても、まだ住宅価格は高すぎるように思われるが、現在の住宅市場をどう思うか?

「住宅バブルが弾け、完全に底を打つには約5年から7年かかる。とにかく、異常なブームだったから、下げもそれなりに大きなものになるだろう。現在、アメリカが直面している住宅市場の下げサイクルは、まだ始まったばかりだ。」

・個人消費状況をどう見ているか?

「米国消費者は借金だらけだ。と言うより、借金という海に完全に溺れてしまった。1999年、消費者の借金総額は6兆4000億ドルだったが、2007年末、その数値は13兆8000億ドルに増大している。職があるうちは、借金は何とか返せる。しかし、もし失業してしまったら、その人たちの借金はどうなるだろうか?あと2年ほどで、失業率は7%に達する可能性があるから、現在消費者が抱える借金は深刻な問題だ。」

・発行されているニュースレターには、ほとんど最近推奨銘柄が見られないが、読者は不平を言わないのか?

「25年前にニュースレターを始めたが、私は自分の主義を曲げない、ということを誓った。たしかに、もっと頻繁に推奨すれば購読料金からの収入は増えることだろう。私は、自分に忠実であるだけでなく、読者にも忠実でありたいと思っている。」

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アーウィン・ヤマモト氏

(参考にしたサイト:http://www.thekirkreport.com/2008/04/ten-questions-f.html

給料の25%

ガソリンが高くなった。CNNの報道によれば、1ガロン(3.785リットル)当たりのレギュラー無鉛ガソリンの全米平均は3ドル33セント(約342円)に達し、史上最高値となった。原油高だから仕方ない、と言われてしまえばそれまでだが、やはり庶民には嬉しくない話だ。

これもCNNからだが、こんなヘッドラインがあった。

「ガソリン代のために働く人々」

少し滅入る記事だが、要約するとこうなる。

コーリー・カーター氏(30才)は、給料の25%がガソリン代で無くなる。ヒュンダイ工場で働く氏の時給は7ドル(約718円)、そして一週間のガソリン代は65ドル(約6670円)だ。「これだけガソリンが高くなると、映画やレストランに行くことはできません」、とカーター氏は言う。

高騰するガソリンは、特に南部の田舎町に住む人たちに大きな重荷となっている。たとえば、カーター氏が住むアラバマ州カムデンの場合、一世帯の平均年収は全米平均の半分に相当する26000ドル(約266万8640円)だ。

平均的なカムデンの住民は、給料の13%をガソリン代に費やし、高額所得者の多いニューヨークでは、給料の2%未満がガソリン代に使われている。

カーター氏が言うように、余分な金がガソリンに必要になったわけだから、とうぜん地域のレストランや小売店には悪影響だ。ウィリアム・マローン氏(カムデン商工会議所)は、こう語っている。

「人々の家計は苦しくなっています。私は、保険代理店も経営していますが、既に何人かのお客さんは安い保険に切り替えて、少しでもお金を節約しようとしています。」

不景気なカムデンだが、一つ例外がある。釣り用具店は大繁盛だという。昔から、週末といえば、南部の男性は釣りに出かける。ある程度景気が悪くなっても、やはり釣りだけはやめられない。しかし、釣り用具店員は、こんなことを付け加えている。

「失業中の人たちが増えたので、ますます釣りに行く機会も増えたようです。」

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(参考にしたサイト:http://money.cnn.com/2008/04/06/news/economy/_prices/index.htm?postversion=2008040709

http://money.cnn.com/2008/03/24/news/economy/camden_alabama/index.htm?postversion=2008032910

話題はマイクロソフトとヤフー

週末のニュースを振り返ってみよう。ロイターの報道によると、マイクロソフトは来年、新オペレーティング・システムを発表する。理由は、プリンターが使えなくなった、お気に入りのソフトが使えなくなった、とVistaに対する不満が多いためだ。

ニューヨーク証券取引所に上場されている銘柄の、空売り残が最高レベルに達した。

特に目立つ銘柄

・General Electric(GE) 空売り残は1300万株増えて5790万株

・Time Warner(TWX) 4490万株 (+640万株)

・Motorola(MOT) 5090万株 (+590万株)

・Sprint(S) 8100万株 (+580万株)

空売り残が大きく減った銘柄

・News Corp(NWS) 4930万株 (1370万株減)

・Boston Scientific(BSX) 4630万株 (1250万株減)

・Haliburton(HAL) 5700万株 (570万株減)

もう一つマイクロソフトの話題。

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上は、金曜の時間外取引におけるマイクロソフトの株価だ。見てのとおり、1.51%の上昇だ。

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そして、これはヤフーの時間外取引。3.07%減、と大きく下げている。

報道によれば、マイクロソフトは、1株あたり31ドルでのヤフー買収を、考え直しているようだ。

(参考にしたサイト:http://www.247wallst.com/2008/04/next-version-of.html

http://www.247wallst.com/2008/04/nyse-short-inte.html

http://techland.blogs.fortune.cnn.com/2008/04/04/microsoft-warns-it-could-withdraw-yahoo-bid/

 

 

 

 

こんなものは不景気のうちに入らない!?

金曜の雇用統計を見て、アメリカは間違いなく不景気だ、と結論した人が多い。非農業部門の雇用者数は三カ月連続で減少し、失業率は4.8%から5.1%に上昇という状況だから、たしかに明るいニュースではない。

それでは、USA TODAYの掲示板を見てみよう。

・雇用者数が減少しているのは、海外へ職が逃げているからだ。  lglory2000さん

・失業中?真面目に探せば必ず仕事は見つかる!  51bさん

・雇用状況が悪化しているのに、不法滞在者は増える一方だ。  TopShelf さん 

・景気には周期がある。今日のアメリカは、単に経済下降周期に入っただけだ。  truckmanさん

・多くの人たちは、トヨタやホンダの車に乗り、靴や衣類はほとんど中国製だ。これでは、雇用状況が悪くなっても仕方ない。  Deport Illegalsさん

・失業率が5.1%ということは、94.9%の人たちには職があるわけだ。これは悪い数字じゃない。  chard さん

ドナルド・ラスキン氏(投資アドバイザー)は、こう述べている。

アメリカは不景気だ、と言う人たちは、本当の不景気を知らない人たちだ。たしかに、3月の雇用者数は8万人減った。しかし、歴史を振り返ってみると、不景気下では毎月25万の職が失われている。現在のアメリカは不景気ではない。そして、アメリカは不景気に陥ることもない。

もう少し説明すると、ラスキン氏は、既に最悪の事態は去った、と確信している。理由は、連銀とJPモルガンによるベアー・スターンズ(大手投資銀行)の救済だ。場合によっては金融市場の大混乱、といった事態もありえたのだが、素早い連銀の措置で大事に至ることはなかった。これだけの難問を解決してしまったのだから、先ずアメリカが不況に陥ることはない、というのがラスキン氏の言い分だ。

もちろん、ラスキン氏が正しいかどうかは分からないが、そろそろ決算シーズンが始まる。実際の決算報告書を目の当たりにすれば、米国経済の方向が、もっと明確につかめることだろう。

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バーナンキ連銀議長 

(参考にしたサイト:http://www.usatoday.com/money/economy/2008-04-04-jobs-fall-80000_N.htm?loc=interstitialskip

http://www.smartmoney.com/aheadofthecurve/index.cfm?story=20080404-we-are-not-in-a-recession

増えるパートタイマー

米国の失業率をご存知だろうか?金曜のマーケット開始前に、雇用統計(3月分)が発表されるが、失業率は2月の4.8%から5%に増えることが予想されている。下は、ブリーフィング・ドット・コムからのグラフだ。

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青は無視していただいて、失業率を示した、赤の数字(左側)とグラフに注目してほしい。1992年頃は、7.5%を超えていたから、たとえ金曜の結果が5%に増えたとしても、別に悪い数字ではない。現に、5%の低失業率では、不景気だと騒ぐ方がおかしい、という声も聞こえてくる。

こんな報道(CNN)があった。

フルタイムで働きたいのだが、パートタイムの仕事しか見つからない、という人たちが増えている。そして、思うような仕事がなかなか見つからず、職探しを諦めてしまった人たちの数も上昇している。更に、契約社員を採用する会社の数も減っている。

実際に、2月の雇用統計を見てみると、フルタイムの仕事を得ることができず、パートで働いている人たちの数は56万5000人に及び、去年の同時期を21.1%も上回っている。言い換えれば、不完全雇用が大きく上昇したわけだ。

言うまでもなく、たとえパートタイムでも、働いているのだから失業者の一人に数えられることはない。しかし、パートの仕事ではフルタイムと同等の収入を得るのは無理だ。スタンダード・アンド・プアーズ社のデービッド・ワイス氏は、こう語っている。

アメリカは既に不景気です。パートタイマーが増えているだけでなく、企業は派遣社員の数を、ここ12カ月間で10万人以上減らしています。派遣社員の数には、景気の先行指数的な要素があります。景気が落ち込み、企業が人員削減を本格的にする前に、先ず削減されるのが派遣社員や臨時社員です。

今朝の報道によると、先週の失業保険申請者数は3万8000人増えて、総数は40万7000人に達した。こんな高レベルを記録するのは、2005年9月以来初めてになる。

(参考にしたサイト:http://www.marketwatch.com/news/story/weekly-us-jobless-claims-highest/story.aspx?guid=%7BDEE66DAB%2D14E7%2D4462%2D95A9%2D26094F1092A3%7D

http://money.cnn.com/2008/04/02/news/economy/jobs_outlook/index.htm?postversion=2008040208

原油と金

MSNマネーにアクセスすると、金は1500ドルに達する、というマイケル・ブラッシュ氏のコラムが目にとまった。そう言えば、ジム・クレーマー氏(マッド・マネー)も金を買えと今朝推奨していた。何故、またここで金なのだろうか?先ず、チャートを見てみよう。

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上は、金価格に連動する、streetTRACKS Gold Shares (GLD)の日足チャートだ。三つ明確なことを記そう。

1、86ドル付近にサポートライン(青)が走っている。

2、株価は、下降する短期トレンドライン(赤)に接近している。

3、たとえトレンドラインを突破できても、その上にある、20日移動平均線が壁になる可能性がある。

言うまでもなく、今日買っている人たちは、GLDがサポートラインのテストに成功した、と解釈したためだ。

それでは、ブラッシュ氏の挙げる、金の買い材料を見てみよう。

1、下落するドル

ドル安対策として、資金を金に避難させる投資家が多い。連銀は、まだ追加利下げをする可能性があるから、更なるドル安は避けられそうにない。

2、インフレ

既に消費者が実感しているように、ガソリンや食品の値段が上昇している。インフレ状況では、金が投資先として好まれる傾向がある。

3、求められる安全性

下落の止まらない住宅価格。サブプライム問題で大きく下げた不動産担保証券。こんな状況だから、より安全な投資を求めて、金が投資対象に選ばれることだろう。

4、上昇する原油

過去5年間を振り返ると、ほぼ90%の確率で、原油価格と金価格は同様な動き方をしている。現在のアンバランスな需給関係を考慮すると、原油の更なる上昇が予想されるから、金投資が魅力的だ。

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(参考にしたサイト:http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/CompanyFocus/5ReasonsGoldIsHeadedTo1500Dollars.aspx

ウソから出たまこと

エイプリルフール用に、空売りで有名なダグ・カシュ氏が、冗談コラムを書いた。しかし、今日のマーケットを見ていると、まるで氏の話を真に受けたような上げ方だ。さっそくコラムを見てみよう。

・S&P500指数は、現在のレベルから26%ほど上げて、年末には1666に達しているだろう。この予想は低すぎるかもしれない。

・売り手によって不当に叩かれていた金融銘柄は、年末までに倍になるだろう。

・利回り3.4%の国債10年物は割安だ。向こう12カ月間で、10%近い利益を上げることができるだろう。

・ヘッジファンドによって、価格が吊り上げられていた原油は、年末までに1バレル50ドル以下になっているだろう。(現在102ドル)

・連銀と財務省の画期的な経済案で、米国は2008年から2015年まで長期経済ブームになるだろう。

・住宅市場は既に底打ちとなり、米国経済が不景気に陥ることはありえない。

・金融市場と消費者信頼感の大きな回復で、企業の積極的な設備投資が始まるだろう。

ここまで書いたらバカらしくなった。

さすがに、個人投資家たちは今日のマーケット・ラリーに驚いている。掲示板の書き込みを、いくつか紹介しよう。

・株式市場が、エイプリルフールに参加するとは思わなかった。 jj9nerさん

・一株利益は関係ない。株価収益率も関係ない。ファンダメンタルズも関係ない。重要なのは、連銀議長バーナンキ氏の言葉だけだ。 Joedcさん

・少なくとも、こう言うことができる。米国政府は、どんな手段を使ってでも、決して金融市場を沈ませるようなことはしない。ダウ指数は、近いうちに20000を達成するだろう。 JustPlainBillさん

・マーケットは既に先を見越している。弱気論に惑わされてはいけない。今は買い出動の時だ。  wyserさん

・いったい今日の買い材料は何なんだ? inthebusinessさん

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(参考にしたサイト: http://www.thestreet.com/story/10410096/1/kass-time-to-buy-the-bull.html?puc=newshome

http://www.marketwatch.com/news/story/us-stocks-extend-rally-financials/story.aspx?guid=%7BDE1BA545%2DFAA2%2D4C02%2D8B05%2D7CD49AD82CF4%7D

売り手の目立つ2銘柄

人気株、正確には人気株だった、グーグル(GOOG)に関してアンダース・バイランド氏(フール・ドット・コム)が、こんなことを指摘している。「これだけ株価は下げているが、グーグルはショート・スクウィーズ(踏み上げ)の対象にはならない。」少し説明しよう。

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(資料:shortsqueeze.com)

上は、3月31日時点における、グーグルの空売り残状況だ。先ず、Short Percent of Float(1)を見てほしい。これは、空売り残が浮動株数を占める割合を示し、2.67%だから大した空売り量ではない。

2のShort Interest Ratioは、空売られた株を全て買い戻すのに必要な日数を表す。見ての通り、グーグルは0.6日だから、買い戻しには1日もかからないわけだ。要するに、バイランド氏が言うように、グーグルは踏み上げが起きにくい、ということになる。

もう一つ、バイランド氏が挙げている、中国のサーチ・エンジンBaidu.com(BIDU)を見てみよう。

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14.25%(1)と、空売り残が浮動株を占める割合は、グーグルよりもかなり大きい。しかし、買い戻しに必要な日数はグーグルと同じ0.6日だから、これも踏み上げの候補銘柄にならない。

それでは、どの銘柄に大きな踏み上げが起きる可能性があるだろうか?バイランド氏が挙げる4つの中から二つ見てみよう。

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Quality Systems (QSII)

1、空売り残が浮動株数を占める割合は33.21%。

2、買い戻しに必要な日数は21.1日。

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IPG Photonics (IPGP)

1、空売り残が浮動株数を占める割合は13.82%。

2、買い戻しに必要な日数は10.2日。

(参考にしたサイト:http://www.fool.com/investing/high-growth/2008/03/31/4-short-squeeze-plays-in-the-tech-sector.aspx

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