米国経済は、そろそろ上向きになるだろうか、それとも、これから本格的な不景気に陥るのだろうか?CNNに寄せられた、米国消費者たちの、率直な意見をいくつか紹介しよう。
・消費者の心理状態が、米国経済の動向を大きく左右する。それなのに、マスコミが報道するのは、極端に悲観的な経済ニュースばかりだ。 Rajさん
・世界経済の発展は安い原油が基盤になっていた。しかし、記録的な原油の上昇で、全世界が不況に襲われることになるだろう。 Adamさん
・私の住んでいる地域では、ここ12カ月間で、中間住宅価格が29%ほど下がった。消費者たちが現実を直視して、一段低い生活レベルに順応するには、あと数年かかると思う。 Johnさん
・結局のところ、肝心なのは住宅価格、安定した職、物価の三つなのだが、今日のアメリカはそれら全てが不安定だ。 Bhushanさん
・金持ちでない人たちが不景気に直面している。 Peterさん
・住宅市場は、17年ぶりの大スランプに落ち込み、全く回復の兆しが見えない。米国経済は極度に悪い状態だ。 Benさん
・高くなったガソリン代と食費を、皆どうやって払っているのだろうか?正解はクレジットカードだ。消費者たちは、生活必需品の購入に、クレジットカードを以前以上に頻繁に利用している。クレジットカードが、第2のサブプライム問題になることだろう。 Bobさん
・政府によって都合よく調整されたデータでは、アメリカが不景気かどうかも分からない。 Marcusさん
・私は、まだ50才だが、401K(企業年金制度)から金を引き出して、生活をやりくりしている。こんな状態だから、67を過ぎても働いていることだろう。 Sandraさん
・金融市場は回復しているが、これは企業レベルの話であって、消費者には直接好影響にならない。銀行などの金融機関は、政府から調達された金で、先ず自分たちを救った。サブプライムで大損したばかりだから、銀行の貸し渋りが、更に顕著になるだろう。 Mikeさん
・増えるクレジットカードの借金、401Kにまでも手をつける人が出始めていることを考えると、ウォーレン・バフェット氏が言うように、今回の不景気から回復するには時間がかかると思う。 DallasNeさん
(参考にしたサイト: http://cnnmoneytalkback.blogs.cnnmoney.cnn.com/2008/05/27/welcome-to-the-recession/)
連休も今日で終わり。と言っても、来月から本格的な夏休みシーズンだから、株式市場もやや出来高が減る。さて、週末の話題をいくつか拾ってみよう。
向こう10年間、株投資で成功したければ、中国人が買っているものを買え、と言うのはアジア・ストック・アラートのトニー・サガミ氏だ。チベット問題だけでなく、餃子事件、危険な医薬品、鉛入りオモチャ、汚染された魚介類、毒入りペットフード、と中国製品の評判が落ちている今日だが、一先ずサガミ氏の話を聞いてみることにした。
急ピッチに成長する中国経済は、これからも膨大な量の天然資源を消費し続けることだろう。原油だけに限らず、中国は、あれやこれやと買いあさることは間違いない。とにかく中国には、ありとあらゆる商品を食い尽くす、旺盛な食欲がある。
私には内部情報など無いから、中国が実際に、どの会社を買収するかは分からない。しかし、戦略的に見て、どの企業が中国にとって重要なのかなら見当がつく。大量な原油、天然ガス、石炭、そしてウランが必要な中国にとって、世界最大のウラン生産者Cameco Corp. (CCJ)は魅力的な銘柄だ。
中国の建築ブームも忘れてはいけない。単にビルだけでなく、道路、橋、ダム、港、電力発電所、と様々なものが建てられているから、セメント、アルミニウム、鉄、銅、カリウム、ボーキサイト、亜鉛、スズ、と幅広い基本的鉱物が大量に必要となる。この分野で注目したい銘柄は、鉄鉱とニッケルの生産者として有名な、ブラジルのCOMPANHIA VALE ADS (RIO)だ。
膨大な人口を抱える中国は、米の輸出を中止した。最近、米不足が頻繁に報道されたが、米は中国人の主食だ。それ以外にも、豚肉、小麦、大豆、鶏肉、ミルクなどの需要が大きく増えることが容易に想像できる。食糧部門なら、これもブラジルの企業になるが、Sadia S.A. (SDA)が有望株だ。
ブラジルの株を二つ奨めるサガミ氏だが、2003年以来、ブラジルの株式指数は535%の成長を遂げ、米国株式指数S&P500の約9倍だ。ジョン・マークマン氏(Strategic Advantage )は、こう述べている。
極めて簡単に言えば、ブラジルは第2の中国だ。しかしブラジルには、中国のような全体主義的専制政治、水不足、資源不足、それにチベット問題は無い。ブラジルは、大きな成長が期待できる新興市場だ。
現レベルで買うのではなく、ある程度大きく下げるのを待て、という条件付きで、マークマン氏はブラジルに投資する方法として、次の銘柄を挙げている。
iShares MSCI Brazil Index (EWZ)、Banco Bradesco S.A. (BBD)、Banco Itau Holding Financeira S.A. (ITU)、Companhia Siderurgica Nacional (SID)、Aracruz Celulose S.A. (ARA)。
(参考にしたサイト: http://www.asiastockalert.com/
http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/SuperModels/BoomingBrazilTheNewChina.aspx)
http://kabukeizainani.blogspot.com/
私たちには当たり前のことでも、日本を訪れたアメリカ人には奇異に映るものがある。そんな物のいくつかを、アロン・シフ氏(26econ.com)が挙げているので、さっそく見てみよう。
・授業時間の開始と終了を知らせるために、学校ではチャイムが使われている。チャイムの曲は、どの学校でも同じだ。
・携帯電話で写真を撮ると、驚くような大きな音を発する。
・携帯電話に懐中電灯が付いている。(意外と使い道がある。)
・歩いていた人が、階段では、いきなり走る傾向がある。
・寒い時期は、自動販売機で、温かい飲み物が販売されている。
・一般的に公衆トイレはきれいだが、ペーパー・タオルが設置されていないトイレが多いので、ハンカチを持ち歩く必要がある。
・映画は高い。しかし、DVDのレンタルは安い。
・車を運転する人たちは、気をつけて運転しているが、自転車に乗る人たちはマナーが悪い。
・水の容器には、氷が別に入る場所があるので、水を注ぐ時、コップに氷が入る心配が無い。
・レストランによっては、入り口に設置されている自動販売機で、先ず食券を買わなくてはいけない。
・東京のホテルはニューヨークのホテルより安い。
・日本のパンは、アメリカのパンよりずっと美味しい。
・スーツを着た若い人たちが、まるで一生懸命という感じで、漫画の立ち読みをしている。
(参考にしたサイト:http://www.26econ.com/japan-observations/)
人気番組「マッド・マネー」で、ジム・クレーマー氏は、打たれ強い銘柄リストを再発表した。3月に比べれば、最近のマーケットは確かに明るくなっているが、経済不安が消えたわけではない。早速、クレーマー氏のリストを見てみよう。
タミー・エリックソン氏のコラム(ハーバード・ビジネス・オンライン)によると、今日のアメリカで、職場に対して最も不満を持っているのは、30代と40代の人たちだという。何故だろうか?エリックソン氏は、この世代をX世代と呼んで、こう説明している。
1、幸先の悪いスタート
X世代が大学を卒業した頃、アメリカの経済は低迷していた。更に、職場はベビー・ブーム世代の人たちで溢れ、そう簡単に昇進するのは不可能だ。
2、子どもの頃の思い出
X世代は、両親や近所の人たちが失業する、という状況を見ながら育った。そんなわけで、企業に対して懐疑的な見方をするようになってしまった。
3、少ない選択肢
今日の企業は、専門分野で働く、スペシャリストたちを求めている。言い換えれば、企業での仕事は細分化され、多くの選択肢を求めるX世代の体質に合わなくなっている。
4、低迷する今日の米国経済
X世代が、企業の経営陣に抜擢されてもおかしくない年齢に達した今日、肝心な米国経済が失速してしまった。これでは、企業が積極的に人事の変更をできない。
5、訳の分からない若い世代
X世代は、若い世代の直接的な上司だ。言うまでもなく、今日の若い世代を管理するなど、もちろん無理な話だ。
6、仲間外れ
ベビー・ブーマーと今日の若い世代は、お互いから学びあって、良い関係が職場で築かれている。しかし、X世代は、このサークルに入れない。
7、保守的
X世代は保守的だ。これでは、ますます改革の進む企業に対する、信頼感が薄れてしまう。
8、中途半端な知識
ベビー・ブームの世代なら、コンピュータの知識にある程度うとくても、周囲の人たちは許してくれる。しかし、X世代にはそれが許されない。ほとんどのX世代は、専門的にコンピュータを勉強していないから、大した知識が無い。もちろん、これでイライラするのが若い世代だ。
まだエリックソン氏の説明は続くが、このコラムに、こんな投稿があった。
「私自身もX世代です。職場では、ベビー・ブームの世代と、まるで注意欠陥過活動性障害(ADHD)を持っているような若い世代の板挟みになっています。このまま永久に、中間管理職で終わりたくないものです。」 Todさん
(参考にしたサイト: http://discussionleader.hbsp.com/erickson/2008/05/ten_reasons_why_the_relationsh.html)
Trading Goddessさんが、週末のブログで、モメンタム株(勢いのある株)の一つとしてMexco Energy Corp. (MXC)を紹介していた。Mexcoは、Mexicoの間違いでは、と思って調べてみたら、スペルは確かにMexcoだった。先ず、日足チャートから見てみよう。
一カ月前(4月17日)、たった4ドル56セントだった株価が、19ドル65セントにまで成長している。
さて、この株はまだ買えるだろうか?おそらく、多くの人たちは、「いくらなんでも行き過ぎ。勢いのあるのは分かるけど、短期間でこれだけ上げているのだから、そろそろ利食われるだろう」、と言うことだろう。
金曜の出来高は、かなり膨大に見えるが、こんな事実がある。
(ヤフー・ファイナンスから)
金曜の出来高は、たったの128,133株(A)だ。それに、3カ月平均の一日の出来高も14,830.2株(B)しかない。
(ヤフー・ファイナンスから)
注目してほしいのは、一番下の数字(Float)だ。これは、Mexco Energy Corp. (MXC)の浮動株数を表し、54万9850株という超品薄株だ。
結論を記す前に、もう一つ見てみよう。
(MSNマネーから)
上は、アナリストのMexco Energy Corp. (MXC)株の推奨状況だ。NAはゼロと同じだから、この株を追っているアナリストはいない。
それでは結論。
極端に少ない浮動株数、それに証券アナリストから無視されている事実を利用して、おそらくどこかのニュースレターと地方の小証券会社が組んで、仕手相場を作り上げているのだろう。ニュースを調べても、全く最近何も無いから、原油高に便乗して、品薄株のMexco Energy Corp. (MXC)が狙われたようだ。
(参考にしたサイト: http://tradinggoddess.blogspot.com/2008/05/momentum.html)