Wall Street English

来年の春が危ない

米国不動産バブルはいつ弾けるのだろうか。プリンストン大学のポール・クラグマン教授はこう答えている。

I'll give you a forecast which might very well be wrong, but I think it will burst in the spring of next year.

大きく外れるかもしれない、そんな前置きもあるが、来年の春に弾けそう、というのが教授の見方だ。

新築住宅の新しいトレンド

好調な結果を見せた新築住宅販売件数だが、こんな統計がある。

Reversing a trend toward higher prices, the median sales price fell to $203,800, down 4% in the past year, as builders shifted toward homes costing less than $250,000 and away from more expensive homes.

新築住宅の中間価格は4%下がって、20万3800ドルになった。これは住宅建築会社が、消費者に買い求めやすいように、25万ドル以下の住宅建築を中心にしたためだ。

 

時間の無駄

値幅の狭いアクションに欠けるマーケットだが、ストラテジストたちは、こんなことを言っている。

Strategists cautioned against reading too much into Tuesday's price action, given that volume is light and many market players are absent for late-summer vacations.

夏休み。機関投資家たちは不在だ。今のマーケットを徹底的に分析することは、時間の無駄らしい。

 

大衆はいつも間違っている!?

投資アドバイザーのジャック・ロットスタイン氏がこんなことを述べている。

It’s fascinating that the public is heavily short. Record short interest on the NYSE right now.

shortは空売り、short interestは空売り残、そして NYSE はニューヨーク証券取引所だ。大衆による空売り残が、記録的な量に達しているようだが、大衆と同じことをして儲けた、という話は聞いたことがない。

案外マーケットは下げ渋って、ここから上げるのだろうか。

キツイ言葉

ノースウエスト航空の整備士たちがストを決行した。整備士たちを代表して、ジム・ヤング氏はこんなことを言った。

Jim Young said the mechanics would rather see the airline go into bankruptcy than agree to Northwest's terms.

キツイ言葉だ。「我々は会社側の要求を飲むより、会社の倒産を選ぶ。」

キーレベルをテストするマーケット

この辺でマーケットは下げ止まったのだろうか。キャンターフィッツジェラルド社のマーク・パド氏は、こんな見方をしている。

"We fell to these key support levels quickly over the past few days, creating a short-term oversold condition," Pado said.

マーケットは重要なサポートレベルに達しており、短期的に今のマーケットは売られ過ぎ、ということらしい。

米国経済失速の兆し?

7月分の経済先行指数は、たった0.1%の伸びだった。特に6月は+1.2%を記録しただけに、ここからアメリカ経済は下向きになるのだろうか。エコノミスト、ケン・ゴールドスタイン氏はこう述べている。

Ken Goldstein, the board's chief economist, said in a statement that the July figures "suggest moderate growth into the fall."

キーワードは太字の「穏やかな成長」だ。下向きではなく、単に上昇速度がゆっくりになるらしい。

セックスの誘惑

宗教団体やPTAはポルノを批判するが、CNNにこんな見出しがあった。

 Sex sells. Should you buy?

どんな内容かというと、ニューフロンティアメディアという有料ポルノテレビの株が、最近3ヶ月間で25%の上昇を見せている。買収の噂が大きな上げ原因になったようだが、私たちはポルノ銘柄に投資するべきだろうか。

普通はあまり気にすることはないのだが、アメリカには道徳やビジネス倫理を第一にした投資者が結構いるようだ。例をあげれば、健康を害するタバコ会社の株は買わない。環境を汚すオイル会社は買わない、などだ。

インフレ懸念

予想を上回った消費者物価指数は、株を売る材料の一つに利用された。値上がりの続くオイルが、いよいよ本格的に消費者たちを襲い始めたようだ。

"We are starting to see the bite from some of the risks that have been lurking in the background, like oil," said Hans Olsen, managing director and chief investment officer at Bingham Legg Advisers. "I think it's going to continue to be tougher for this market to do anything positive."

太字にしたが、オルセン氏の見方によれば、株式市場はこれからさらに難しくなるらしい。

株を売って現金の比重を増やせ!

Merrill Lynch shifts more assets to cashというタイトルから分かるように、メリルリンチ証券は現金を増やすことを薦めている。

実際にはどう変わったかというと、

Merrill now recommends an allocation of 40 percent stocks and 15 percent cash. It previously recommended 45 percent in stocks and 10 percent in cash.

45%だった株の比重を40%に減らし、現金を10%から15%に引き上げるということだ。
 
 

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