株式市場はファンダメンタルズより先に動く。実例を挙げれば、1932年、大恐慌の真っ只中でダウ指数は底打ちになったが、経済回復の兆しは1935年まで見えなかった。最近の例ではスウェーデンがある。1990年代、スウェーデンは、最悪な住宅市場のスランプに襲われた。最終的な損額はGDPの12%に達し、現在アメリカが経験している住宅問題など比べ物にならない。
1992年、スウェーデン政府は、経営危機に直面する銀行に資金を注入し、更に預金口座の保証を約束した。こんな惨たんたる状態だったが、次の12カ月間で、スウェーデンの株式市場は低迷する経済状態に関係なく42%の上昇となった。
上記の実例が顕著に示しているのは、悪材料が無くなるのを待っていたのでは、投資の絶好なタイミングを逃してしまうということだ。
これは何度も言うことだが、ダウ指数や他の株式指数を過去の数値と比較する時は、インフレ率を考慮する必要がある。10月10日、ダウの安値は7884.82だったが、インフレを計算に入れると約2550に相当するから、ダウ指数は既に77%の下落だ。言い換えれば、1932年以来、ダウがここまで売られ過ぎレベルに陥ったことは無い。
そして10月10日、ニューヨーク証券取引所に上場された銘柄の87%が、12カ月ぶりの安値を記録した。これほど悪い数字、50%以上の銘柄が12カ月ぶりの安値となったのは1962年、1966年、1970年、そして暴落のあった1987年の4回しかない。
ということで、今日のマーケットは歴史的な売られ過ぎレベルだから、そろそろラリーがあってもおかしくないというわけだ。さて、では何を買うべきだろうか?エーデルソン氏は4つの上場投信を挙げている。
・The iShares MSCI BRIC Index Fund (BKF): ブラジル、ロシア、インド、そして中国の株に投資。
・The Dow Diamonds ETF (DIA): ダウ30銘柄に投資。
・The Energy Select Sector SPDR (XLE): エネルギー株に投資。
・The SPDR S&P Metals and Mining ETF (XME): 金属、資源、鉱山関連に投資。
アジア株投資アドバイザーとして有名なトニー・サガミ氏は、日本株に対して強気な見方を発表し、長期投資対象として次の上場投信を挙げている。
・iShares MSCI Japan Index Fund (EWJ)
・WisdomTree Japan Total Dividend (DNL)
・streetTRACKS Russell Nomura Prime (JPP)
・streetTRACKS Russell Nomura Small (JSC)
(サガミ氏)
(参考にしたサイト: http://www.moneyandmarkets.com/big-moolah-to-be-made-27918
http://www.moneyandmarkets.com/nikkei-hits-26-year-low-bargains-galore-27886)