こんなマーケットで投資などできない、と諦めてしまった人たちも多いが、先日ニューヨーク・タイムズに掲載されたウォーレン・バフェット氏のコラムで分かるように、ここで株を買い始めた投資家たちもいる。
こんなダウントレンドのマーケットで、しかも底打ちの確認も無く、いったい何を買っているのだろうか?今日のマーケットで存在しないのは、株が高値を更新する度に買う、モメンタム型の投資家たちだ。言うまでもなく、勢いを重要視するモメンタム型の投資は、今日のような下げ相場ではなく、ブルマーケットに適した投資方法だ。
今日のマーケットで買われているのは、バフェット氏の登場で明らかなように、モメンタム株ではなくてバリュー株だ。バリュー株を、「割安株」と訳すのが普通だが、それだと少し誤解される恐れがある。バリュー(value)には「価値」という意味があるから、単に割安だけでなく、投資するだけの価値がなければならない。
知人が、「私の口座は割安株で溢れている」、と自嘲気味に言っていたが、株価が大きく下げただけではバリュー株に仲間入りすることはできない。
では、バリュー株の条件は何か、ということになるのだが、先ず「バリュー株」の定義から見てみよう。
「バリュー株とは、本来の価値から見て割安な株のこと。」
本来の価値から見て割安?そもそも、株の本来の価値とは何だろう?
「その株本来の価値を見積もる作業は難しいが、原則としては、収益性、資産性、成長性などから分析して見積もる。そして、そのように見積もった本来の価値からみて、割安と判断できる株のことをバリュー株という。」
(定義は、All Aboutマネーから引用した。)
見てのとおり、投資に適したバリュー株を探し出すには、ファンダメンタルズの分析が必要になる。ファンダメンタルズか、面倒だな、と尻込みする人が多いと思う。そこで、訳の分からないことを言うウォール街のアナリストではなく、ケビン・マトラス氏(ザックス・インベストメント・リサーチ)の説明を読んでみた。
結局、バリュー株の条件は3つに集約されていた。
1、予想される一株利益と成長率が5年平均を上回ること。
2、現在のPER(株価収益率)が5年平均より40%以上低いこと。
3、ザックス社の評価が1と2であること。(強い買い、そして買い推奨を示す。)
ということで、マトラス氏は、上記の条件を満たす株として下記の5つを挙げている。(もちろん、単なる投資アイディアにすぎないことを、お断りしておこう。)
・The Children's Place Retail Stores, Inc. (PLCE)
・GeoResources, Inc. (GEOI)
・G-III Apparel Group, Ltd. (GIII)
・Hot Topic Inc. (HOTT)
・Pegasystems Inc. (PEGA)
(情報源: http://kw.allabout.co.jp/words/w000441/バリュー株/
http://www.zacks.com/newsroom/commentary/?id=8959)