バリー・リットホルツ氏、ダグ・カシュ氏、株に対して弱気な姿勢だった両者が強気になった。そして今日、マーク・ハルバート氏は、VLMAPが買いシグナルを発していると言う。
VLMAP?全く聞いたことが無い名前だ。ハルバート氏の説明を要約しよう。
VLMAPは、バリュー・ラインから毎週発行されている、「バリュー・ライン・インベストメント・サーベー」に記されている一つの数値であり、Value Line's Median Appreciation Potentialの頭文字を取ったものだ。
バリュー・ラインのアナリストたちは、約1700に及ぶ株を分析し、一つ一つの銘柄が向こう4年間で何パーセント上昇しそうかの予想も付けている。要するに、VLMAPというのは、この予想された上昇率の中間値だ。現在のVLMAPは135を示し、これは1700銘柄に予想される、向こう4年間での上昇率の中間値が+135%という意味になる。
ここ20年間のVLMAPの動きを振り返ると、最低の数値は30、そして最高の数字は現在と同じ135だ。PADシステム・レポートのダン・サイバー氏によれば、好タイミングで株に投資するなら、VLMAPが少なくとも100に達する必要があると言う。今回を除くと、近年でVLMAPが100を越えたことは2回あった。先ず、2001年のアメリカ同時多発テロ事件直後(105)、そして2000年ー2002年のベアマーケット終了直後(115)だ。言うまでもなく、それらの数値が記録されてから、マーケットは4年間で顕著な上げとなった。
さて、冒頭に記したように、空売りで有名なダグ・カシュ氏がブルになった。なぜ、ここで株を買う気になったのだろうか?氏は7つの理由を挙げている。
1、立ち直り始めた金融市場。LIBOR金利が下がり、銀行が金を貸し始めた。
2、世界的に広がる金融機関救済の動き。週末、韓国、オランダ、中南米の国々も金融機関救済に乗り出した。
3、金融機関を除けば、米国企業のバランスシートは、まだ比較的しっかりしている。
4、広域にわたる商品市場の下落で、インフレの心配がなくなった。
5、米国住宅市場の回復が始まるのは2010年に入ってからと思われるが、住宅価格の下落スピードが鈍っている。
6、消費者信頼感が極めて低いレベルに転落している。(マーケットの底付近では、消費者信頼感が、かなり低くなる。)
7、まだ静かだが、企業吸収合併の動きが見られるようになった。
最後に、カシュ氏は、こう付け加えている。「これは、前に書いたようなエイプリル・フールのジョークではなく、私の率直な楽観論だ。」
http://www.thestreet.com/story/10443244/1/kass-buy-it-like-buffett.html)