Friday October 17, 2008

US Market Recap

米国民よ、今すぐ住宅ローンの支払いはやめなさい!

ここまで言ってしまったら、もう風刺どころの騒ぎではない。しかし、これを読んだ米国消費者は、あんがい真面目な顔をして「その通りだ」、と叫んだかもしれない。


それでは、ピーター・シフ氏(ユーロ・パシフィック・キャピタル社長)のコラムから抜粋してみよう。

・可決された7000億ドルの金融安定化法案は、あなたがた消費者に明確なメッセージを送っています。「もしあなたが、月々の住宅ローンの支払いに苦労しているなら、即刻支払いをやめなさい。」

・新しい法令には、住宅差し押さえを防ぐために、ローン期間の延長、ローン金利の引き下げなどが明記されています。ですから、月々の支払いに困っても自宅から追い出されるようなことはありません。

・政治家は、「あなた方は、ウォール街の太った猫たちを救済したのに、我々庶民の家が差し押さえられても平気なのか!」などと選挙区の住民から非難されたくありません。だから安心して月々の支払いをやめなさい。

・それから、あなたの立場をもっと有力なものにするために、持っている金をどんどん使って貧困レベルに陥ってください。大画面のテレビ、新しい服、旅行、有り金を惜しみなく使ってください。政府もこう言っています。「米国経済を刺激するためには、個人消費を向上させなくてはいけない。」心配することはありません。米国経済のために、今こそ収入以上の生活を実践するべきです。

・住宅ローンの支払いをやめたついでに、クレジットカードの支払いもやめましょう。大切な現金を、クレジットカードの支払いに当てるような、つまらない間違いを犯してはいけません。もちろん、大勢の人たちがクレジットカードの支払いをやめれば、アメリカンエキスプレスのような会社の経営が行き詰まります。しかし、そんなことが起きても心配は無用です。政府は第2の金融安定化法案を可決することでしょう。ですから安心して、クレジットカードをどんどん使ってください。

 

クリントン政権時代、労働省長官を務めたロバート・ライク氏は、こう書いている。

「最近15年間で、一般的な米国家庭が抱える借金が大きく増えている。しかし、こうなってしまったのは、消費者たちが突然ヨットや高級車などを買い始めたために起きたわけではない。

2000年以来、インフレを考慮すると、米国世帯の中間所得が下がり続けている。この結果、生活水準の低下を防ぐために、各家庭は借金を余儀なくされてしまった。

アメリカ人は節約を学ぶ必要がある、と非難する人が多いが、問題はそんな簡単なことではない。米政府がしなくてはならないことは、中産階級の収入を向上させるための法案を可決することだ。」

 

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(ロバート・ライク氏)

(情報源: http://www.signonsandiego.com/uniontrib/20081010/news_lz1e10schiff.html

http://robertreich.blogspot.com/2008/10/post-meltdown-mythologies-i-americans.html

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