水曜の寄付き前、メッセンジャーを使って、馬渕氏(デイトレードネットCEO)から、こういう質問が来た。「GOOGに関してニュースが何かありますか?もの凄いギャップアップの数字が出ていますが。」
GOOGはグーグルのことだが、実は、前日の大引け直前に一波乱があった。先ず、ニュースレターで説明した、一波乱の部分を抜粋しよう。
下は、グーグル(GOOG)の1分足チャートだ。終了間際の4分間に注目してほしい。
1、15時57分:高値 483.63、安値 404.04、 出来高 453845
2、15時58分:高値 438.00、安値 41.45、 出来高 444277
3、15時59分:高値 414.15、安値 250.02、 出来高 427532
4、16時: 高値 360.00、安値 323.00、出来高 117242
グーグルが41ドル45セント?本当に、そんな値段で売買されたのだろうか。タイム・アンド・セールスで取引を振り返ってみよう。
A、15時58分: 41ドル45セントで100株
B、15時58分: 41ドル45セントで200株
マーケット終了後、ナスダックは、グーグルの一部の取引を無効にすると発表した。ロイターから引用しよう。
「ナスダックからの説明によると、他の証券取引所から転送されてきたオーダーが原因となって、突然グーグルの株価が急落した。そのためナスダックは、午後3時57分から4時2分までのグーグル取引で、425ドル29セント以上、そして400ドル52セント以下で執行された売買を全て無効にすることを決定した。更に、ナスダックは、この決定に対する抗議を一切受け付けないことも付け加えた。」
というわけで、グーグルの火曜の終値が341ドル13セントと記録されてしまい、水曜、大きな窓を開けての寄り付きになったわけだ。(注:ナスダックは、グーグルの終値を341ドル13セントから400ドル52セントに修正した。)
もちろん、「決定に対する抗議を一切受け付けない」というナスダックの態度が非難されているのは言うまでもないが、火曜の大引け間際に、不規則な取引が生じたのはグーグルだけではなかった。
実は、ゼネラル・エレクトリック(GE)、それにロジャーズ・コーポレーション(ROG)のニューヨーク証券取引所に上場されている銘柄にも、おかしな売買が起きていた。
火曜は9月30日、月末であり、第3四半期の最終日でもあったから、ファンドマネージャーによる「お化粧」が起き易い日だった。もちろん、不正があった、という証拠は無いのだか、投資家たちは、このタイミングに疑問を抱かずにはいられない。
それに、もう一つ、9月30日はヘッジファンド解約申込みの最終日だった。ご存知のように、株の低迷で、多くのヘッジファンドは投資家が満足できるような成績を上げていない。繰り返すが、不正があったという証拠は無いが、こんなタイミングでは火曜の不規則な取引が単なる事故であった、と素直に片付けることができない人たちが多い。
(情報源: http://bigpicture.typepad.com/comments/2008/09/trusting-the-he.html
http://seekingalpha.com/article/98003-not-just-oops-concerns-about-technical-glitches)
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