最近、全く聞かなくなったのがIPO(新規公開株)だ。もちろん、現在の相場環境を考えれば当然のことかもしれないが、Bespokeインベストメントによると、今年ここまでのIPOはたったの54社で、1991年以来最低の水準だという。
下は、2000年から現在までの、月別に見たIPOの数とS&P500指数の比較だ。
(資料:Bespokeインベストメント)
青: IPOの回数、 赤: S&P500指数
下げ相場で、IPOの数が大幅に減少する様子が、よく分かるチャートだ。極めて単純な結論をすれば、マーケットの天井付近で頻繁な新規公開株があり、マーケットの底付近ではIPOが無い。
それではローソク足で、S&P500指数の流れを見てみよう。
(月足)
2002年の安値から2007年の高値でフィボナッチの値戻しレベルを入れると、現在の位置は、サポートになりやすい50%レベル付近だ。もちろん、これだけの理由で買うことはできない。
上のチャートに、投資家たちに広く利用されている、移動平均線とMACDを入れてみよう。
マーケットが、前回のベアマーケットから抜け出た様子だ。
先ず、1、2の矢印が示すように、MACDのヒストグラムがローソク足の方向とは反対に動くダイバージェンスを起こしている。そしてMACDのクロス(3)、更にローソク足が移動平均線の上にブレイク(4)して、トレンドが下げ基調から上昇基調に転換した。
そして、これが今日の状態。まだ買いシグナルは出ていない。
パラメーターを記しておこう。
MACD: 12、26、9
移動平均線: 12 単純平均ではなく平滑移動平均線(EMA)
(情報源: http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2008/09/ipo-market-slow.html)