現在ダウ指数は3%を超える強烈な下げだ。AIGが悪材料、ということになるのだが、「NY株大幅反落、一時260ドル超す下げ 金融株売られる」と題して、NIKKEI NETはこう書いている。
保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の救済策が発表されたが、金融市場安定には力不足との懸念が根強く金融株が売られている。(http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080917AT2M1704R17092008.html)
ウォールストリート・ジャーナルもNIKKEIが指摘したように、たとえAIGを救済したとしても、全世界に広がる金融危機を、もはや食い止めることは不可能だ、というマーケット関係者たちの声を取り上げている。(http://online.wsj.com/article/SB122164849424947571.html)
こんなことを言うと、自慢しているように思われるかもしれないが、うすうす感じていたことは正しかったようだ。昨夜(16日)のニュースレターで書いたことだが、少し抜粋してみよう。
S&P500指数に連動する、スパイダー(SPY)の日足チャートに移ろう。
7月の安値を割るギャップダウンの寄付きだったが、猛然と一転反発して、強気な大陽線を作って終了した。出来高も膨大だ。続伸に期待できそうなのだが、一つ気になることがある。
上は、S&P500指数に属する銘柄の、何パーセントが200日移動平均線より上にあるかが示されている。前回、マーケットが安値をつけた7月(A)、数値は25%を割っていたが、今回(B)は少し30%を割っただけにすぎない。考え過ぎかもしれないが、マーケットは、まだ叩かれ方が足りないような気がする。
週に6回、このUSマーケット・ウォッチを書いている関係上、当然のことながら全ての主要記事には目を通す。もちろん経済だけでなく、政治、スポーツ、アダルト、と色々読むわけだ。こんな毎日を繰り返して言えることは、先日も書いたように、この定義は9割9分正しいと思う。
・マーケット・レポート: なぜマーケットが上がったのか、下がったのかの簡単な説明。99%のレポートは他のレポートを引用したものであり、残りの1%は単なる気まぐれな思いつき。
こんなことを言うと大変失礼になるが、今日のジャーナリストが最も力を入れているのは記事の内容よりも、いかに魅力的なヘッドラインをつけて読者の興味を引こう、ということのような気がする。
情報が氾濫する今日、こんな状況の中で、ブレット・スティンバーガー氏のブログ、「トレーダー・フィード、TraderFeed」はとても貴重な存在だ。
例えば火曜(16日)を見てみると、「ダイバージェンスが続くマーケット」、「弱い株式市場について考察」と題して、洞察力のある専門家の意見が記されている。(http://traderfeed.blogspot.com/)
リットホルツ氏の「THE BIG PICTURE」も見逃せないブログの一つだ。何と言っても氏の貢献は、大衆はマーケット・レポートに騙され続けてきたことを、私たちに教えてくれたことだと思う。(http://bigpicture.typepad.com/comments/)
斉藤氏のブログ、「Espresso Diary@信州松本」もユニークだ。長野県松本というローカルな雰囲気があるのだが、氏の展開するコラムはグローバルな観点で書かれている。なるほど、こんな見方もあったのか、と感銘する読者が多いことだろう。(http://blog.livedoor.jp/takahashikamekichi/)
マーケット終了まで、あと30分。ダウは251ポイント安、マイナス2.27%だ。投資家は、よほどパニックしたのだろう。金が10%も上げている。
ニュースレター(無料)をご希望の方は、下記から申し込んでください。右側のSkypeのサインの下に、メールアドレスを入力してください。