「景気の良い時は、企業の戦略が次々と成功し、経営陣が天才のように見える。しかし、今日のように景気が低迷する状況では、本当に優れた経営陣と、そうでない経営陣の違いが明確になる。」
この言葉を読んだら、ジェイ・ユー氏の話を思い出した。相場が強い時は、多くの人たちが、さほど努力しないで利益を上げることができる。問題なのは、やり方が間違っていても儲かることがあるから、投資家たちは、そのやり方が正しいものとカン違いしてしまう。ユー氏は、先ず、こんな例え話をしている。
地雷原を目前にして、男は途方にくれてしまった。しかし、どうしても向こう側まで行かなくてはいけない。男は祈り、そして目を閉じて歩き始めた。正に奇跡が起きた。男は、全く地雷を踏むことなく、この地雷原を渡ってしまった。この出来事で、男は自信満々になった。もし、また地雷原に直面したら、同じやり方をすればいいのだ!
もちろん、相場が悪い時でも、たまたま運良く儲けてしまうこともある。これが怖い。本人は、自分の実力で利益を手に入れたと信じているから、当然の結果として同じやり方を繰り返す。言い換えれば、大きな損を出すまで、やり方が間違っていたことに気がつかない。
単にラッキーだったことに気付かず、最終的に大損を出すパターンとして、ユー氏は次のような例をあげている。
・一つの銘柄に、全資金をつぎ込んで大きな利益を上げてしまう。
言うまでもなく、一つの銘柄に、全資金を割り当てるのは賢いやり方ではない。しかし、一度ホームランの醍醐味を味わってしまうと、いつも一発勝負を狙うようになってしまう。
・好決算発表を期待しての投資が見事に当たってしまう。
決算発表の前日に株を買う。翌日、予想以上の決算結果で、買った株は20%も上昇する。一旦こんな形で儲けてしまうと、ニュース、掲示板、チャットルーム、と材料探しに夢中になる。新薬が発表される、何々社は中国へ進出する、最高経営責任者が辞任するかもしれない、そんな話に振り回され、待っているのは大損だ。
・絶望的だった持ち株が回復してしまう。
諦めていた株に、格上げや買い推奨が出て、損が一瞬にして利益に変わってしまう。こんな事が起きると、株は長く持っていれば必ず儲かるという言葉を信じる結果になり、損切りのできない投資家になってしまう。
(情報源: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/JubaksJournal/5-stocks-for-riding-the-rebound.aspx
http://www.trade2win.com/knowledge/articles/general_articles/trading-on-borrowed-time/?r)