「予想が外れてしまうのは、必ずしも、全てはアナリストが悪いとは限らない。例えば、企業の一株利益の予想について言えば、会社の経営陣自身も正確な予想をすることができない。もし、あなたが、レイノルズ・メタルズに収益見通しを聞けば、アルミニウム価格の動向が収益に大きく影響する、という答えが返ってくることだろう。」
それでは、「全てはアナリストが悪いとは限らない」という部分を頭に入れていただいて、ここでトニー・コルトン氏(ロジカル・インフォメーション・マシーンズ)の見方を紹介しよう。
「原油価格は、向こう3年間で65ドル以下になる。7月、原油価格を147ドルまで急騰させたのは投機家たちであり、アジアからのオイル需要が増加したためではない。原油先物市場は、為替や国債市場のように膨大ではないから、ヘッジファンドなどが簡単に操作することができる。
季節的要素を考慮すると、原油は反発して、125ドルあたりまで戻すだろう。しかし、下げ方向に変わりはないから、最終的には65ドルを割ることになるだろう。
とにかく状況は変わった。膨大な中国からの需要、下げ続けるドル、投機熱、異常に寒い気候、ナイジェリアとイラン情勢などが原油を急騰させていたが、それらの原因のほとんどが今日存在しない。
先物をトレードしたことが無い人には分かりにくいと思うが、状況は銀の時と同じだ。70年代の終わり、銀は4ドルから50ドルに大幅上昇した。しかし、たった2年で、銀価格は4ドルまで下落してしまった。」
デービッド・アンダーソン氏(パロ・アルト・インベスターズ)の意見も記しておこう。
「エネルギー価格の大幅下げを予想する人たちは、現実を全く理解していない。エネルギー省のレポートによれば、向こう10年間で、世界の原油需要は現在の一日8500万バレルから、1億1000万バレルに上昇することが予想されている。中東、北海、メキシコ湾での生産が減少していることを考えれば、この膨大な需要を満たすことは難しい。」
(情報源: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/SuperModels/CouldOilPlungeTo65ABarrel.aspx