一番上は、18歳から24歳の人たちによる自己破産申告を示し、64.1%の減少となっている。しかし、AARPが指摘するように65歳以上の年齢層、実際には55歳以上の人たちによる自己破産は異常な状態だ。
見ての通り、18歳から54歳は全ての年代層がマイナスなのに、55歳以上は全ての年齢層がプラスになっている。全体(Total filings)ではマイナス29.2%だから、きびしい退職後の生活状況を察することができる。
ジョージ・ガバラバジ氏(AARP、全米退職者協会)は、高齢者による自己破産が目立って増えている原因の一つは、医療費が高騰し自己負担額が大幅に上昇したためだと言う。
ハーバード大学教授、エリザベス・ウォーレン氏は、こう語っている。
「十分と思われる資産を蓄え退職した人たちが、今日、膨大な借金を抱えています。一昔前なら、引退者たちは経済的に安定していましたが、最近の食品、医薬品の大きな値上がりで、社会保障給付金は今までのような助けになりません。」
極端な言い方をすれば、20代、30代での破産は、人生の良い勉強になる。しかし、65歳以上ともなれば、状況は完全に違う。スーザン・ラインハート氏(AARP)の言葉を引用しよう。
「どんなに経済的に苦しいと言われても、高齢者を雇う会社はありません。それに、人生をやり直す肝心な時間が、高齢者には無いのです。」
(参考にしたサイト: http://www.usatoday.com/money/perfi/retirement/2008-06-16-bankruptcy-seniors_N.htm)