変だ、どう考えてもおかしい、と今朝発表された雇用統計を疑問視する声が多い。報道したジャーナリストたちも、首をかしげていると思うが、記事を要約すると、5月、米国の失業率は大幅に上昇したが、雇用者数は思ったほど悪化しなかった、ということになる。
雇用統計発表直後の、荒れた為替市場の動きは、下記を参照してほしい。
http://kabukeizainani.blogspot.com/2008/06/blog-post_06.html
4月、5%だった失業率は、5月、5.5%に達し、1986年以来最高の月間上昇率になった。(アナリストは5.1%を予想していた。)非農業部門の雇用者数は、マイナス4万9000人となり、アナリストが予想していたマイナス6万人を下回った。
表現が過激なので直訳はしないが、人気ブログ、The Flyはこう書いている。
「政府の統計は、完全なデタラメだ。おまけに、今まで自分でついたウソも忘れている。たった4万9000人の人たちが職を失っただけで、どうして失業率が、5%から5.5%に跳ね上がるのだ?ウソも休み休み言ってほしい。どちらにしても、アメリカの雇用状況は、かなり悪くなっている。恐慌に襲われるかもしれない。」
モルガン・スタンレーのデービッド・グリーンロー氏は、こう述べている。
「おかしなことに、2008年に入ってから最初の4カ月間、雇用状況は悪化していたのに、失業率は変化することはなかった。そして今日、大幅な失業率の上昇が発表され、やっと現実に追いついたようだ。」
ジョセフ・ブルスエラス氏(メルク・インベストメント)は、こう語っている。
「今回、失業率が大きく上がった原因の一つは、20才から24才の人たちの失業率が、8.9%から10.4%に上昇したためだ。過去10年間を見てみると、この若い世代の人たちが、4月から5月にかけて、このような失業率上昇を記録したことは一度も無かった。通常この世代の人たちは、6月に職探しをするから、今回の失業率上昇は、うまく季節調整ができなかったということだろう。」
現に、政府(労働統計局)も、ブルスエラス氏と似た言い訳説明をしている。
「多くの人たち、特に若い世代の人たちが、夏に仕事を探す傾向があるから、4月から7月のデータを適切に季節調整することは難しい。5月の大幅失業率上昇は、単なる一時的な現象だと思われる。」
こんな書き込みがあった。
「おかしいな、失業率が上がった?新聞の求人欄には、あんなに広告があるじゃないか!」 mzjohnson2u さん
(参考にしたサイト:http://www.ibankcoin.com/flyblog/index.php/2008/06/06/rofl-55/
http://www.usatoday.com/money/economy/2008-06-06-may-employment-report_N.htm)