Wednesday May 14, 2008

US Market Recap

陰気な科学

同じ銘柄を見ていても、これは買いだ、売りだ、と意見が分かれてしまうように、経済学者たちも正反対の結論を発表する傾向がある。具体的に言えば、今日の米国経済状態だ。アメリカは不景気だろうか、それとも成長のスピードが、単に遅くなっただけだろうか?

先ず、チャートを見てみよう。

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(Bespoke Investment Groupより)

2本の線は、向こう12カ月以内に、アメリカは不景気に陥る可能性がどれくらいあるか、という質問に対する回答を表している。

青い線は、経済学者の回答を示し、4月の70%の確率で不況になる、という高数値から55%に下がっている。赤い線は、Intradeで取引されている経済予想コントラクトの動きを表し、4月の72.9%から27.3%に大きく下落している。

(注: intrade.comは正式な先物市場ではなく、誰もが参加できる予想相場だ。経済の動向だけでなく、次の大統領は誰か、などといったことにも賭けることができる。)

アメリカは既に不景気だ、と主張する経済学者は、4カ月連続で悪化している雇用状況を挙げている。しかし、経済が衰えているとは言っても、GDPは依然としてプラス成長だから、不景気という結論を引き出すのは早すぎる、と反論する専門家も当然多い。

ベン・スタイン氏(経済学者、著述家、タレントと様々な分野で活躍)は、こう語っている。

「4月、アメリカは雇用者数が2万人減った。アメリカの総労働人口は1億6000万だから、8000人に1人が職を失った、ということになる。言うまでもなく微々たる数字だ。

更に付け加えれば、不景気の定義は、2四半期連続でのGDPマイナス成長だから、今の米国経済には全くあてはまらない。しかし、マスコミは躍起になって、アメリカは既に不景気だ、と報道している。

事実は、アメリカの雇用状況は健全であり、住宅市場もマスコミが言うような悲惨な状態ではない。経済レポーターたちの経験は浅く、彼らは単に自己の栄誉を求めて、偏見に満ちた報道をしているだけだ。」

結論: 「経済学は陰気な科学だ。」 トーマス・カーライル 

追伸: 岡本氏のブログは陽気です。

 

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ベン・スタイン氏

(参考にしたサイト: http://bespokeinvest.typepad.com/bespoke/2008/05/economist-reces.html

http://www.msnbc.msn.com/id/24542696/

http://finance.yahoo.com/expert/article/yourlife/81478

Stocks You Need To Know About

ドル/円

週足

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先週の陰線から立ち直り、下降するトレンドラインに向けて、反発ラリーを展開中のドル。

Wall Street English

小売売上

Retail sales down by 0.2 percent in April; auto sales down substantially (AP)

4月の小売売上は0.2%の減少、しかし自動車の売上は大幅下落

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