週末に報道されたように、マイクロソフト(MSFT)は、ヤフー(YHOO)の買収を取り止めた。最終的に提示された買収価格は1株33ドル。しかし、ヤフー側は37ドル以下での条件を呑むことを拒み、結局交渉は物別れになったようだ。
先ず、ヤフーの5分足チャートから見てみよう。
ニュースがニュースだっただけに、金曜の終値を約20%下回る、大きな窓を開けての寄り付きだ。
買収が実現しなかった1理由として、セス・ギルバート氏(Metue.com)は、こんなことを指摘している。
(SHARESは保有株数、%OUTは保有率を表す。)
上は、マイクロソフトとヤフーの大株主リストだ。黄色の部分に注目してほしい。これらの機関投資家は、両社の株を所有する大株主だ。
通常、買収される側の株価は上がるが、する方の株価は下がる。マイクロソフトが、ヤフー買収計画を発表したのは1月31日だから、その日以来この計画はマイクロソフト株上昇の妨げになっていた。もちろん、両方の株を持っていれば、ある程度マイクロソフトが下げても、ヤフー株の上昇で損を補うことができる。
しかし、ギルバート氏によれば、交渉が長引くことは両方の株が低迷する結果になり、両銘柄を保有する機関投資家には迷惑な話だ。ようするにギルバート氏は、機関投資家たちがマイクロソフトに、早急な決着を迫ったのではないか、と憶測しているわけだ。
USA TODAYの掲示板は盛り上がっている。2、3、書き込みを見てみよう。
「ジェリー・ヤング(ヤフー最高経営責任者)は、あまりにも個人的な感情に左右され、全く株主の利益を考えていない。」 horse_hockey さん
「ヤフーは買収価格に必要以上にこだわり、絶好な機会を逃してしまった。惨めなのはヤフーの株主たちだ。」 curtiselliottさん
「ヤフーは、買収条件を受け入れるべきだった、と必ず後悔することになるだろう。」 richirwin さん
(参考にしたサイト: http://seekingalpha.com/article/75651-microsoft-and-yahoo-the-deal-that-wasnt-meant-to-be-for-now
http://www.usatoday.com/money/industries/technology/2008-05-03-microsoftyahoo_N.htm
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080504AT2M0400Q04052008.html)