金曜の雇用統計(4月分)によると、米国の失業率は、5.1%から5.0%に下がった。更に、非農業部門の雇用者数は、アナリストが予想していた7万5000人減を下回る2万人減だった。これは、米国経済が上向き始めた証拠だろうか?
バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ)は、こう書いている。
いくつか指摘したいことがある。
・4月、パートタイムで働く人が30万6000人増えて、その総数は520万人になった。パートタイム人口が増加した理由は、会社側から労働時間の削減を言いわたされた、フルタイムの仕事を見つけることができなかった、などがある。言うまでもなく、たとえパートタイムでも、職が有るわけだから失業者ではない。
・不審なデータ。製造業の雇用悪化は更に加速し、他の業種も、現に5カ月連続で雇用者数が減っている。しかし、政府の発表によれば、去年の同時期と比べると、建築業の雇用は4万5000人増、そして金融業の雇用は8000人増えている。(この2業種は、サブプライム問題で最も低迷している業種。)
・雇用統計によれば、サービス業の雇用状況が大きく好転している。しかし、イアン・シェパードソン氏(High Frequency Economics)は、この好結果は季節的なものであり、単なる雑音にすぎないと言う。
掲示板の書き込みを見てみよう。
・「すばらしい雇用統計だ。米国経済は強い。もう金利引き下げは必要ない。全くデタラメな統計だ!」 Pertinaxさん
・「この統計は詐欺だ。ワシントンでは詐欺は罪にならないようだ。」 dryheavesdailyさん
・「失業率が減ったのは、たぶん選挙運動のために、ヒラリー・クリントンが大勢の人を雇ったのだろう。」 BobP863さん
・「雇用状況が良くなったのは、フルタイムの仕事を失った人たち、そして失業していた人たちが、マクドナルドでパートタイムの仕事を得たからだ。」 what000さん
・「アナリストたちも、今朝の雇用統計を全く信じていない。それよりも問題なのは、誰も政府から正確なデータを期待していない現状だ。」 Lakedweller2さん
・「政府が真実を隠すのは当たり前のことだ。」 JonathanAlbertさん
(参考にしたサイト:http://bigpicture.typepad.com/comments/2008/05/reviewing-the-n.html
http://www.usatoday.com/money/economy/2008-05-02-jobs-april_N.htm#uslPageReturn)