チャールズ・カーク氏(カーク・レポート)が、万年ベアで有名な、アーウィン・ヤマモト氏(ヤマモト・フォーキャスト)に10の質問をした。第2四半期の見通しについて、ヤマモト氏は、先ずこう答えている。
「投資家たちは、あまりにもブルマーケットに慣れすぎてしまった。現に、ほとんどの人たちは、少々下げても直ぐ上げ基調に戻る、と信じている。マーケットには上げ基調、そして下げ基調がある、という基本的な事実さえも、投資家たちは忘れてしまったようだ。座をしらけさせるようなことは言いたくないが、米国市場は、予想以上に長いベアマーケットを経験することになるだろう。」
・エネルギー価格や食品の値上がりが顕著になったが、こんな環境では、どんな投資をしたら良いだろうか?
「一つのアイデアは、政府の動きに注意を払うことだ。景気が悪くなってくると、政府は経済救済案などを通して、景気の活性に乗り出す。重要なのは、救済案で、どの企業が一番恩恵を受けるかを調べてみることだ。
・下がったといっても、まだ住宅価格は高すぎるように思われるが、現在の住宅市場をどう思うか?
「住宅バブルが弾け、完全に底を打つには約5年から7年かかる。とにかく、異常なブームだったから、下げもそれなりに大きなものになるだろう。現在、アメリカが直面している住宅市場の下げサイクルは、まだ始まったばかりだ。」
・個人消費状況をどう見ているか?
「米国消費者は借金だらけだ。と言うより、借金という海に完全に溺れてしまった。1999年、消費者の借金総額は6兆4000億ドルだったが、2007年末、その数値は13兆8000億ドルに増大している。職があるうちは、借金は何とか返せる。しかし、もし失業してしまったら、その人たちの借金はどうなるだろうか?あと2年ほどで、失業率は7%に達する可能性があるから、現在消費者が抱える借金は深刻な問題だ。」
・発行されているニュースレターには、ほとんど最近推奨銘柄が見られないが、読者は不平を言わないのか?
「25年前にニュースレターを始めたが、私は自分の主義を曲げない、ということを誓った。たしかに、もっと頻繁に推奨すれば購読料金からの収入は増えることだろう。私は、自分に忠実であるだけでなく、読者にも忠実でありたいと思っている。」
アーウィン・ヤマモト氏
(参考にしたサイト:http://www.thekirkreport.com/2008/04/ten-questions-f.html)