米国の失業率をご存知だろうか?金曜のマーケット開始前に、雇用統計(3月分)が発表されるが、失業率は2月の4.8%から5%に増えることが予想されている。下は、ブリーフィング・ドット・コムからのグラフだ。
青は無視していただいて、失業率を示した、赤の数字(左側)とグラフに注目してほしい。1992年頃は、7.5%を超えていたから、たとえ金曜の結果が5%に増えたとしても、別に悪い数字ではない。現に、5%の低失業率では、不景気だと騒ぐ方がおかしい、という声も聞こえてくる。
こんな報道(CNN)があった。
フルタイムで働きたいのだが、パートタイムの仕事しか見つからない、という人たちが増えている。そして、思うような仕事がなかなか見つからず、職探しを諦めてしまった人たちの数も上昇している。更に、契約社員を採用する会社の数も減っている。
実際に、2月の雇用統計を見てみると、フルタイムの仕事を得ることができず、パートで働いている人たちの数は56万5000人に及び、去年の同時期を21.1%も上回っている。言い換えれば、不完全雇用が大きく上昇したわけだ。
言うまでもなく、たとえパートタイムでも、働いているのだから失業者の一人に数えられることはない。しかし、パートの仕事ではフルタイムと同等の収入を得るのは無理だ。スタンダード・アンド・プアーズ社のデービッド・ワイス氏は、こう語っている。
アメリカは既に不景気です。パートタイマーが増えているだけでなく、企業は派遣社員の数を、ここ12カ月間で10万人以上減らしています。派遣社員の数には、景気の先行指数的な要素があります。景気が落ち込み、企業が人員削減を本格的にする前に、先ず削減されるのが派遣社員や臨時社員です。
今朝の報道によると、先週の失業保険申請者数は3万8000人増えて、総数は40万7000人に達した。こんな高レベルを記録するのは、2005年9月以来初めてになる。
http://money.cnn.com/2008/04/02/news/economy/jobs_outlook/index.htm?postversion=2008040208)