リチャード・バンド氏とは何者だろうか?先ず、本人の自己紹介から見てみよう。
・Profitable Investingという株ニュースレターを発行し、1984年以来、推奨銘柄は1100%の利益がある。
・1987年、株式市場暴落の4週間前、読者たちに株の比重を減らせと警告した。
・1998年8月、動揺する投資家とは対照的に、ここが底だ、と読者に積極的に株を買うことを奨めた。
・2000年3月、インターネット株ブームの終わりを宣言した。
・2002年、難しい相場にもかかわらず、マーケットの底と天井を正確に予想した。
とここまで読むと、さすがに本当かな、と少し疑問になってくる。他のサイトで、リチャード・バンド氏を調べてみた。
CVOアドバイザリー・グループに、Guru Stock Market Forcasting Gradesという、ニュースレターや専門家の予想の正確さが表で示されている。上位10人を見てみよう。(データは3月15日時点のもの)
名前 | 予想回数 | 正確な予想回数 | 間違った予想回数 | 予想的中率 |
デービッド・ナサー | 44 | 30 | 14 | 68% |
ケン・フィッシャー | 76 | 50 | 26 | 66% |
ジェームズ・オーバーワイス | 34 | 22 | 12 | 65% |
デービッド・ドレマン | 32 | 20 | 12 | 63% |
ジャック・シャネップ | 41 | 25 | 16 | 61% |
ジェーソン・ケリー | 100 | 60 | 40 | 60% |
ルイス・ナべリア | 64 | 38 | 26 | 59% |
スティーブン・リー | 17 | 10 | 7 | 59% |
ドン・ラスキン | 144 | 81 | 63 | 56% |
ダン・サリバン | 93 | 52 | 41 | 56% |
こんな感じで、50人の成績が載っているのだが、トップ10にリチャード・バンド氏の名前は無い。
バンド氏は第46位。予想回数は38回、正確だった予想回数は14回、間違った回数は24回、予想的中率は37%だ。(もちろん、予想的中率が低いからといって、株の成績も悪いと判断することはできない。)
バンド氏が、強気な理由はS&P500指数のチャートに、Inverse Head And Shoulders(逆ヘッド・アンド・ショルダーズ)という買いパターンが出来ているからだと言う。下がチャートだ。
現在、もう一つの肩を形成中、ということになるのだが、少し分かりにくいので、別なチャートを載せよう。
これが、Inverse Head And Shoulders(逆ヘッド・アンド・ショルダーズ)の教科書例だ。上のS&P500指数と見比べてほしい。私の見方が悪いのだろうか?同様なパターンが出来ているとは思えない。。。
http://www.eyield.co.uk/myarea/introduction/price_patterns/inverse_head_and_shoulders2.htm