悪いニュースばかりが目につく。たとえば、第4四半期、米国世帯資産は5330億ドルの減少になり、2002年以来初めてのマイナスになった。そして、これも第4四半期になるが、差し押さえとなった住宅が、ここ22年間で最高のレベルに達した。まったく暗い話だが、こんな記事があった。
ドル安のおかげで、外国からの投資家が、低迷している米国不動産に目を付け始めている。たとえば、最も落ち込みが激しいフロリダ州では、リゾート地の物件を購入する人たちの64%が海外からの投資家だ。
Moody's Economy.comの、トゥー・パッカード氏は、こう語っている。「アメリカの不動産は、魅力的な投資対象として、いつも外国人が注目しています。ドル安、低金利、割安な物件、と三つも条件が揃った今日、外国人投資家にとって、米国不動産は更に魅力的になったことは間違いありません。」
この記事は結構反響があった。掲示板を見てみよう。
・なるほど、米政府はドル安政策を実行することで、外国人に米国不動産の再建を任せたわけだ。まるで倒産に瀕した企業のように、アメリカの資産は、外国人の手に渡って行く。とにかく、金のある人には何でも売る。それがアメリカだ。 (jesselv さん)
・米国経済は、全く痛ましい状態だ。信じられないことに、この6年間で、ドルは約50%の価値を失っている。こんな事態にもかかわらず、政府はイラク戦争で1兆ドルにもおよぶ金を無駄にしているのだから、本当に言う言葉が見つからない。 (DogLoverさん)
・不動産業界で働いている友人によれば、海外からの不動産投資家は、良い買い物が出来た、と皆かなり喜んでいるようだ。とにかくドルが安いから、物件は数年前より、5割ほど安く手に入るらしい。 (rmtradingさん)
・アメリカの不動産を外国人が購入することは、決して悪いことではない。なぜなら、外国人も固定資産税を払う義務があるから、これはアメリカのためになる。 (moneyloverさん)
・経済のグローバル化、という言葉があるが、グローバル化が顕著なのはアメリカだけだ。 (Agenericname さん)
・アメリカがこうなったのは、全てブッシュ大統領と共和党の責任だ。 (TSさん)
・外国人が、アメリカの不動産に注目し始めたとは思えない。現に、マンハッタンでは、外国人が物件を手放し始めている。 (Boom2Bust.comさん)
・ドルは紙くずだ。今日もバーナンキ連銀議長は、全速力でドルを刷っている。 (nobull さん)
・外国人が、アメリカの不動産を買っているのは、とても良いニュースだ。これで、損をするのは我々アメリカ人だけではなくなった。 (longjohnさん)