スタンダード・アンド・プアーズ社のアナリスト、サム・ストーバル氏によると、1945年以来、3月のマーケットが高くなる確率は約7割ほどある。しかし、4カ月連続で下げているダウ指数を見ると、今月も下げるかもしれない、と心配している人も多い。
マーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)は、こんなことを指摘している。
ダウ指数が、最後に4カ月連続で下げたのは、2000年から2002年のベアマーケットが終了する時だった。これよりも前となると、1982年まで、さかのぼる必要がある。更に調べてみると、ダウ指数が誕生して以来、この指数が4カ月たて続けに下げたのは、約5年に一度しか起きていないことも分かった。ようするに、現在のマーケットは、非常に希な下げ方をしているわけだ。
それでは、4カ月連続の下げは、マーケットにとってどんな意味があるのだろうか?言い換えれば、このような下げの後は、大きな反発ラリーが期待できるのだろうか?
結果は、驚かれる人もいると思うが、統計的に意味のある結論を引き出すことはできなかった。常識的に考えれば、これだけ連敗した後は、ラリーが展開されても不思議ではないのだが、データを見る限り、4カ月連続の下げは、マーケットにとって悪材料でも好材料でもない。
それでは、ストーバル氏が挙げる、今月注目できそうなセクターを見てみよう。
・輸送
米国の経済は下向きだが、海外の経済は、相変わらず輸出を中心にして伸びている。FedEx Corporation (FDX)、Expeditors International of Washington Inc. (EXPD)、United Parcel Service, Inc. (UPS)などが関連銘柄だ。
・農産物
商品市場で、トウモロコシ、麦、大豆などの値上がりが顕著になっている。農作物に投資する上場投信、PowerShares DB Agriculture (DBA)を利用すれば、先物口座が無くても商品市場に参加できる。
・一般消費財
このセクターに以前のような売り圧力が無くなった今日、資金の一部を、一般消費財銘柄に投資する上場投信、Consumer Discretionary SPDR (XLY)に回せそうだ。
サム・ストーバル氏