安値で株を買う方法、というヘッドラインを見つけた。書いたのは、深い洞察力、ユニークな理論でお馴染みのジム・ジューバック氏だ。さっそく読み始める人が多いと思うが、不動産投資で有名なロバート・キヨサキ氏が、こんなことを語っている。
先日のテレビ番組で、金融ジャーナリストが、「金と金鉱株に投資するべきでしょうか?」、という質問をしていた。なんとバカげた質問だろう。これだけ金が上がってしまった今日、金が投資対象になることはありえない。
こんな質問をジャーナリストから受けた。「住宅市場が低迷していますが、キヨサキさんも、不動産投資で損が出ていますか?」私が、「損はありません。今日も利益を上げています」、と答えると、ジャーナリストは明らかに不思議そうな顔をした。そこで、説明を付け加えた。「サブプライム問題で住宅市場はスランプ状態ですが、アパートの経営は順調です。人々は家を買わなくなりましたが、その分、アパートの需要が上昇しています。ですから、アパート賃貸料所得が大きく増えました。」
キヨサキ氏が疑問に思っているのは、ビジネスニュースの正確さではなく、ジャーナリストの知識だ。サブプライムで、おさらくキヨサキさんも大変だろうな、と推測するのは構わない。しかし、サブプライムの影響で、全ての不動産部門がダメになった、と短絡的に結論してしまったジャーナリストの態度に問題がある。
ベン・スタイン氏(benstein.com)は、今日の経済ジャーナリズムは、個人投資家に悪影響を与えている、と警告している。
ウォーレン・バフェット氏は、言うまでもなく、歴史に名を残す偉大な投資家だ。氏はこう述べている。「今は株を売る時ではない。インデックスファンドの投資を続けるべきだ。」
しかし、マスコミは正反対に、売りを奨める意見ばかりを報道している。とにかく、今は危険だから一先ず持ち株を売って、次の上昇マーケットに乗れば良い、と言うのだ。歴史を振り返ってほしい。今まで、正確に天井で売って、絶妙なタイミングで底値で買うことが出来た人などいただろうか。
掲示板に寄せられた、個人投資家たちの声も聞いてみよう。
・「私のように、既に引退した者には、できるだけ安全な投資ポートフォリオが好ましい。しかし、インデックスファンドは、引退者にも投資できるファンドだ。」 Stephen M さん
・「マスコミにとって重要なのは視聴率だ。レポートの内容など気にしていないと思う。」 dan tさん
・「スタインさん有難う。CNBCを見るのを止めました。」 galenさん
ポートフォリオ・マネージャー、ケン・カム氏の意見も記しておこう。
「株を売るべきでしょうか、という質問をよく受けるようになった。私は、報道されているような、最悪なシナリオが展開されるとは思わない。たしかに、金融、住宅セクターは低迷しているが、金利引下げの効果が、遅かれ早かれ見られるようになるだろう。だから、ここで持ち株を全て売るのは適切な方法とは思わない。」
ベン・スタイン氏
(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/StrategyLab/Rnd17/P3/AllStarTeamJournal20080220.aspx