1、サブプライム問題で、銀行や証券会社が低迷している時に、なぜバンク・オブ・アメリカをダウ銘柄として採用するのか?
「先ず、一番の理由は、バンク・オブ・アメリカは米国で最大の金融銘柄であること。それに、今までのダウ指数は、金融セクターが適切に反映されていなかった。
たしかに、サブプライムで多くの金融銘柄が低迷しているが、株価の浮き沈みは、指数に採用する銘柄を決定する条件にはならない。ダウ指数は、米国を代表する30銘柄で構成され、これは投資ポートフォリオではない。」
2、1999年、指数から削除したシェブロンを、なぜまた指数に加えるのか?
「先を見通すことが出来たなら、シェブロンを、ダウから落とすことはなかっただろう。8年ほど前、オイルは1バレル当たり10ドルで取引され、大した動きはなかった。そんな状況だったから、指数にはエクソンの1社だけあれば十分、と判断してシェブロンを削除した。しかし、原油価格が大きく上昇した今日、オイル会社がマーケットを占める比重も上がり、再度シェブロンを指数に入れることにした。」
3、なぜアルトリア・グループ(MO)を削除するのか?
「アルトリアは、大々的な企業のリストラを進めている。去年、クラフト・フーズを切り離して独立させ、今年はタバコ部門のフィリップ・モリスの切り離しが予定されている。これでアルトリアは、更に小さな企業になるわけだから、当然の結果としてダウ指数から削除することになった。」
4、2007年、ハニーウェル・インターナショナルは、比較的良い成績だったのに、なぜ指数から外すのか?
「繰り返しになるが、ダウ指数は、投資ポートフォリオではない。ハニーウェル・インターナショナルを削除する理由は、このセクターがダウ指数を占める割合が、あまりにも大き過ぎるためだ。」
さっそくテレビで、ジム・クレーマー氏(マッド・マネー)が、こうコメントしていた。
「全く意味の無い、バカらしい銘柄の入れ替えだ。」
もう一つ、マーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)が、こんなことを言っていた。
「ダウ指数から削除される、というのは悪いニュースではない。近年の例では、削除された4銘柄は、平均で27%の上昇だが、採用された4銘柄は平均で40%の下落だ。」
(参考にしたサイト: http://money.cnn.com/news/newsfeeds/articles/djf500/200802120311DOWJONESDJONLINE000119_FORTUNE5.htm