たとえ予想どおりの内容でも、雇用統計は、いつもトップ記事になる。しかし、今回は違った。どのサイトも優先して報道したのは、マイクロソフトがヤフーを450億ドル(1株あたり31ドル)で買収しようとしている、というニュースだった。
下は、ヤフーの日足チャートだ。
もちろん、まだ買収は成立していないが、ニュースがニュースだっただけに、ヤフーは一気に200日移動平均線を飛び越えて、金曜の取引が始まった。マーケット終了まで、あと3時間以上残っているが、見てのとおり、膨大な出来高だ。
マイクロソフトは、次のような声明を発表している。
「今日、この業界は一社によって独占されている。マイクロソフトとヤフーが合併することで、新たな競合選択肢が生まれる。」
言うまでもなく、「一社」というのはグーグルのことだ。ニールセン・オンラインによれば、グーグルはインターネット・サーチビジネス市場の56.3%を握り、圧倒的な強さを見せている。しかし、マイクロソフトとヤフーが団結すれば31.5%の市場を占めることになり、やっとグーグルに対抗できる会社が出来上がる。
USA TODAYの掲示板を見てみよう。
・「マイクロソフト頑張れ!」 Cpt Americaさん
・「なぜマイクロソフトは、そんなに高い金額でヤフーを買収する必要があるのだろうか?それよりも、配当金を増やしてほしい。」 BugsySiegelさん
・「今さら無駄だと思う。この業界はグーグルのものだ。」 Darth Slacker さん
・「まだヤフーを使っている人がいるのですか?」 CharlieE
・「情報量ならグーグルが最高だと思う。しかし、ヤフー・メールは良くできている。」 J1 さん
・「低迷する今日のヤフーを考えれば、ヤフー側はマイクロソフトの買収条件を簡単に受け入れると思う。」 o280949 さん
・「これで、マイクロソフトが、いかにグーグルを恐れていることが明らかになった。」 jtg61 さん
マイクロソフト以外にも、ヤフー買収に興味を持っている企業はある。しかし、450億ドルというマイクロソフトの提示額を見て、どこも尻込みしているだろう、とウィンダム・ファイナンシャルのポール・メンデルソン氏は語っている。
http://money.cnn.com/2008/02/01/technology/microsoft_yahoo/index.htm?postversion=2008020111
http://www.usatoday.com/money/industries/technology/2008-02-01-microsoft-yahoo_N.htm)