この勢いで利下げを続ければ、米国の金利は直ぐ日本に追いつく、という書き込みが掲示板にあった。更に読み進んで行くと、数回に分けて利下げをするよりも、最初から金利をゼロにしてしまえばよいのだ、という乱暴な意見もあった。どちらにしても、積極的な連銀による利下げで、直接影響を受けたのは定期預金だ。
(資料: Bankrate.com)
上は、先週(LAST WEEK)の定期預金の利息と、今日(TODAY)の利息を比較したものだ。上から3つ見てみると、6カ月の定期は先週3.75%、今日は3.39%。1年定期は先週3.83%、今日は3.47%。5年定期は先週3.80%、今日は3.47%、ということで、どれも利息が下がっている。
下は、自動車ローンの利子だ。
(資料: Bankrate.com)
こちらは、逆に上がっている。
36カ月の新車ローンは、先週6.91%の利子だったが、今日は7.03%になっている。48カ月の新車ローンは6.98%から7.14%に上がり、60カ月の場合も、6.98%から7.14%に上昇している。
住宅ローンに移ろう。
(資料: Bankrate.com)
一番上は、固定金利型の30年ローンだが、先週は5.25%、そして今日は5.52%だ。二番目、三番目、と見ていくと分かるが、どれも、先週より今日の利子の方が高い。もちろん、住宅ローンの利子は、国債利回りから影響を多分に受けるから、短期金利の動きに従うとは限らない。
米国消費者の立場になって上の表を見るなら、おそらく皆さんも、腹立たしくなることだろう。いったい、利下げは誰のために実施されたのだろう?
(参考にしたサイト:http://www.bankrate.com/)