連銀は0.5ポイントの追加利下げを実施し、FF金利は3.0%、そして公定歩合は3.5%に設定された。
買っておけば良かった、という声が聞こえてくる。1月8日の終値は2ドル25セント。現在の株価は4ドル56セント。正に、短期間で倍だ。しかし現実は、上がると思うから買え、と言われても、ほとんどの投資家は1月8日に、この株に投資することはなかっただろう。なぜなら銘柄名は、倒産の噂までされたEトレード証券(ETFC)だからだ。
日足チャートを見てみよう。
1月8日、株価は安値を更新し、大きく膨れ上がった出来高(A)で分かるように、買うどころかパニック売りといった様相だ。この日、安値を更新した直接的な理由は、少なくとも二つある。
1、前日の7日、シティグループのアナリストは、Eトレードの目標株価を4ドル50セントから2ドル75セントに引き下げ、売り推奨の再発表をした。
2、ロイターは、Eトレードが機関投資家向けのサービスを中止する計画があることを報道した。
しかし、結果的には、この日が底になった。
次に注目してほしいのは、今朝の窓(B)だ。威勢の良いスタートは、別にアナリストによる買い推奨があったからではない。もちろん、不動産ローン関係で、膨大な損を出しているから、好決算などということもありえない。理由は、インサイダーによる自社株買いが報道されたためだ。
SEC(証券取引委)に提出された書類によると、内部関係者たちは、1月29日(昨日)、下記のように自社株を買っている。
・Hayter氏(役員) 4ドル6セントで4917株
・Layton氏(役員) 4ドル6セントで24万5800株
・Fisher氏(役員) 4ドル6セントで3万1806株
・Randall氏(役員) 4ドル6セントで2万9500株
・Parks氏(役員) 4ドル6セントで2万4586株
・Raffaeli氏(役員) 4ドル6セントで1万2293株
・Lilien氏(最高経営責任者) 4ドル6セントで7376株
・Weaver氏(役員) 4ドル6セントで6万8843株
・Brewster氏(役員) 4ドル6セントで2万4586株
・Willard氏(役員) 3ドル98セントで1万1942株; 3ドル99セントで1万3058株
それでは、インサイダーによる買いニュースを全く知らない、という前提で、もう一度日足チャートを見てみよう。
まだ大引けまで1時間ほどあるが、この状態で終了したとしよう。
ギャップアップのスタートだから、何か好材料が発表された、という見当がつく。しかし、これで陽線は三本連続、買われ過ぎレベルに入ったRSI(A)、そして邪魔な50日平滑移動平均線(B)を考えると、そろそろ利食いの売り物に注意だ。それにしても、「インサイダーが買ってますよ」、というのは相変わらず魔法の言葉だ。
(参考にしたサイト: http://www.247wallst.com/2008/01/etrade-insiders.html)