週足チャートを見たら直ぐ分かるが、ダウ指数は、4週間連続の下げだ。それも、陰線の長さを増大させながらだから、明らかに売りの勢いが加速している。怖くなり、持ち株を手放している人たちも多いと思うが、先ず、恐怖指数の異名がある、ボラティリティ指数のチャートを見てみよう。
(ボラティリティ指数 週足)
ボラティリティ指数の特徴は、最近のように悪い相場の時は上昇することだ。言い方を換えれば、皆が安心しきった上げ相場では低い数字になり、売りが殺到する下げ相場では高い数値になる。それでは、上のチャートを、ダウ指数と見比べてみよう。
(ダウ 週足)
1、2、3の円で分かるように、ボラティリティ指数が高値をつけると、そこがマーケットの一時的な底になる。それでは質問しよう。現在のボラティリティ指数は、ほぼ3と同レベルの高位置だが、この辺でマーケット(ダウ指数)は、一時的に下げ止まるだろうか?ここで役立つのがボリンジャーバンドだ。
(ボラティリティ指数 週足)
(ダウ 週足)
結論を先に言うと、まだ底打ちのシグナルは出ていない。1を見ると、ボラティリティ指数は、一旦大きく上限バンドをブレイクアウトしている。その後、陰線を描いて、またバンド内に戻り、これが分かりやすい、マーケットが一時的に底打ちになる時のパターンだ。(この現象が起きている時、ダウ指数(1)は、下限バンドにぶつかり、その後反転の陽線を形成して、底打ちが確認された。)2も同様に、ボラティリティ指数はバンドから一旦飛び出し、その後バンド内に戻って、マーケットの底打ちを示している。(注: ボラティリティ指数は、上限バンドを突破しなくても、そこに接触するだけでも構わない。)
さて、現在のボラティリティ指数は、上限バンドに迫っている段階で、まだ外に飛び出ていない。もちろん上記したように、必ずしもバンドを突破する必要はないから、次の線が陰線なら、一時的な底打ちシグナルになる。しかし、その場合だと、反発ラリーが中途半端なものになってしまう可能性が高い。とにかく、ボラティリティ指数は、先ず外へ一旦飛び出ること。そして、陰線の形成を待って、再度バンド内に戻ったところで買いを考えたい。
(チャートはstockcharts.comから)