「ベアマーケットだ、株は売れ!」、という一文が目にとまった。一口に株と言っても、食品、電力、建築、銀行、と色々ある。まさか、株という株を全て売れ、と叫んでいるとは思われない。仕方がないので、最後まで読んでみることにした。
肝心なことを言い忘れていた。売りを提唱しているのは、著名経済学者、ギャリー・シリング氏だ。それでは、氏の売りリストを見てみよう。
1、住宅建築銘柄の売り、または空売り。
2、自宅や、投資用に買った住宅の売却を考えているなら、昨日売るべきだった。
3、サブプライム銘柄の空売り。
4、住宅市場に関連した銘柄の空売り。
5、一般消費財株の売り、または空売り。
なるほど、シリング氏は、今年も米国不動産のスランプを確信しているわけだ。それでは、売りリストに戻ろう。
6、格付けの低い社債の売り。
7、商業用不動産の売り、またはこのセクターを避ける。
8、新興市場の株は売り。中国株のPERは50を超えている。
では、何を買うのか?
1、米国の長期国債。
2、米ドル。
ドル?なぜドルが買えるのだろうか?米国が一足先に不景気に陥り、当然の結果として、米国は投資先としての魅力が下がる。しかし、この不景気はやがて世界的なものになり、そうなると避難場所としてドルが選ばれる。
さて、皆さんはシリング氏の見方をどう思われるだろうか?反論者を代表する声として、Rameshさんの書き込みを記しておこう。
シリング氏の言うことには、何一つ新しい材料が無い。おそらく数カ月前に発表された意見だろう、と思ったが、書かれた日付は1月14日だ。まるで、今日下げが始まったような書き方だが、氏は過去6カ月間のマーケットを見ていなかったのだろうか?とにかく、超悲観論は、マーケットの底付近で多くなるものだ。
シリング氏