カントリーワイド・ファイナンシャル(15分足)
先ず、目につくのは、木曜の終了約2時間前に形成された、極端に長い陽線(A)だ。バンク・オブ・アメリカとの交渉が最終段階に入っている、というニュースが原因となって、一気に大量な買いを集めた。
そして金曜、確かに買収が現実となったが、寄付きは窓を開けての下げだ(B)。この買収に、バンク・オブ・アメリカは現金を使わずに、カントリーワイド株1株に対して、0.1822株のバンク・オブ・アメリカ株が支払われる。
単純な計算をしてみよう。木曜、バンク・オブ・アメリカ(BAC)は、39ドル30セントで取引を終了した。この株価に、買収条件の0.1822を掛けると、7ドル16セントという答えが出る。木曜のカントリーワイド・ファイナンシャルの終値は7ドル75セントだったから、明らかに買収価格より高い。ということで、寄付き早々、失望売りが殺到したわけだ。
しかし、Punk Ziegelのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は、こう語っている。「カントリーワイド・ファイナンシャルの株主は、アメリカで最高の銀行株を手に入れることができるのですから、この買収条件は正に贈り物です。」
クリストファー・ブレンドラー氏(Stifel Nicolausのアナリスト)は、こんな見方をしている。「考えようによっては、この買収ニュースは悪材料だ。8月、バンク・オブ・アメリカはカントリーワイド・ファイナンシャルに20億ドルほど融資したが、経営を立て直すことはできなかった。結局どうしようもなくなり、超割安価格で買収することになった。これが意味するのは、住宅ローン業界は、そう簡単に回復することはないということだ。」
(情報源: http://www.usatoday.com/money/industries/banking/2008-01-11-countrywide_N.htm
http://abcnews.go.com/Business/MarketTalk/wireStory?id=4119432)