新年早々パッとしない相場だ。ただでさえ鬱陶しいのに、こんな時に限って、マスコミは超悲観的な専門家の意見を報道するものだ。例えば、ダウジョーンズ社のmarketwatch.comには、万年ベアで知られるアーウィン・ヤマモト氏のコラムが掲載されている。さっそく斜めに読んでみたが、氏は二つのことを推奨している。
1、現金(マネー・マーケット・ファンド)
2、Rydex Ursa Fund(RYURX)
先ず、100%の資金をマネー・マーケット・ファンドに入れる。これなら、元本割れの心配が無く、4%から5%の利子を得ることができる。
次に、マーケットの上昇が来るのを待つ。出来れば、高値の更新を確認した後で、5%から10%の資金(多くても20%)を、マネー・マーケット・ファンドからRydex Ursa Fund(RYURX)に移す。マーケットが新高値を樹立できない場合は、Investors Intelligence、Market Vane、そしてAmerican Association of Individual Investorsなどを利用して、投資心理が超強気になった時点で、資金をRydex Ursa Fund(RYURX)に移しても構わない。(注: Rydex Ursa Fund(RYURX)はベアファンドと呼ばれ、株式市場が下がると上がり、逆にマーケットが上がると下がる仕組みになっている。)
万年ベアのヤマモト氏にとって、ベアファンドの利用は、有効な投資方法の一つだ。大衆が強気になったところでベアファンドに資金を移し、下げ相場で皆がパニックしている時に、ベアファンドを利食って資金をマネー・マーケット・ファンドに戻すわけだ。
今年は、投資家にとって特にキビシイ年になる、とヤマモト氏は言う。とにかく悪材料が多すぎる。
・スランプの続く住宅市場
・高まる不景気の可能性
・膨大な貿易赤字
・減少する企業利益
・インフレの悪化
まだこれ以外にも、氏は株に悪影響となる要素を挙げているが、さすがに万年ベア、悪材料を見つけるのは得意のようだ。
コラムの後半に、ヤマモト氏は、こんなことを書いている。
「私はコントラリアン(逆張り専門)だ。大衆が投げる時に買い、大衆が買いに奔走する時に売る。コントラリアンという表現をしないなら、私は、卸売価格で買って小売価格で売るビジネスマンだ。」
アーウィン・ヤマモト氏