上はメリル・リンチからの資料だが、これは、向こう12カ月間以内に、アメリカが不況に陥る可能性を示したものだ。見てのとおり、50%などという生半可なグリーンスパン氏の意見とは違い、100%という数値が表示されている。確率が50%と100%では、言うまでもなく、将来に対する準備が大きく変わってくる。
さて、サブプライムや信用収縮ばかりが報道されていたが、二日連続の予想を上回る結果で、投資者たちはインフレの心配をし始めた。木曜に発表された生産者物価指数(11月分)は、予想された+1.5%を超える+3.2%、そして金曜の消費者物価指数は予想された+0.6%を上回る+0.8%だった。
問題は、物価高は原油やエネルギー価格だけでなく、衣料品や薬などの他のセクターに広がっていることだ。現に、食品とエネルギーを除いたコア物価指数は、1月以来の高レベル+0.3%に達した。来月も金利引き下げが期待されているが、このようにインフレ率が上昇していては、連銀は動くことができない。
イースタン・インベストメント・アドバイザーズの、ローズ・グラント氏は、こう述べている。「低迷する住宅市場に加え、エネルギー価格の上昇ですから、以前の四半期のような個人消費を望むのは無理でしょう。」この見方を肯定するように、全国小売連盟(NRF)は、今年の米国小売売上は、2002年以来の低い伸びになりそうだ、と予想している。
下降する経済、そして上昇するインフレ率、スタグフレーションを心配する声も聞こえて来る。
(参考にしたサイト: http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=aa6f2BjVK5ko&refer=home
http://bigpicture.typepad.com/comments/2007/12/reccession-odds.html
http://www.marketwatch.com/news/story/consumer-inflation-runs-quickest-pace/story.aspx?guid=%7B1F346596%2DFCB3%2D4D7F%2DA3FB%2D0494A9B9C16D%7D)