「感謝祭後から、利下げを見込んで、マーケットの上昇が続いている。もし、予想以上に0.5ポイントの金利引下げを期待している人が多い場合は、0.25ポイントの利下げだと失望売りといった事態が起きることだろう。」
ミラー・タバックの債券アナリスト、トニー・クレシェンジ氏は、こんなことを指摘している。
先週の月曜と同様に、連銀は、今日も50億ドル分の国債を放出した。違った言い方をすれば、連銀は金融機関に国債を買わせたわけだ。しかし、ただでさえ出費の増えるこの時期に、連銀はなぜ金融機関から現金を吸い上げる必要があるのだろうか?
分かりきったことだが、クリスマスが迫り、消費者にはギフト用の現金が要る。更に、特に今年は投資ポートフォリオの調整のために、どこの金融機関も例年以上に資金が必要だ。普通なら、連銀は12月に銀行から国債を買って、十分な現金を銀行に与えるものだ。しかし、今年は正反対なことが起きている。
たしかに、おかしな連銀の動きだが、クレシェンジ氏はこう結論している。
この時期に、こんなことをする連銀には、大きな計画があると思われる。たとえ、国債を放出して金融機関から現金を吸い上げても、それ以上の金額の現金を金融機関に与える方法だ。それは何か?ご察しのとおり、金利引下げでそれを実現することができる。
クレシェンジ氏は、二つの金利引下げのシナリオを予想している。
1、フェデラル・ファンド金利を0.5ポイント引き下げ、同時に公定歩合を0.75ポイント引き下げる。
2、0.25ポイントのフェデラル・ファンド利下げと、0.5ポイントの公定歩合の引き下げ。
「2番目の方法が実施されるなら、引き下げ幅が不十分、という反論が出て来ることでしょうから、とうぜん1月の利下げも期待されてしまいます。ですから、驚きの要素も含めて、連銀は積極的な姿勢を示すことが大切です」、とクレシェンジ氏は付け加えている。
(参考にしたサイト: http://www.thestreet.com/p/)