それでは、本当に不況が現実になったら、それは誰の責任だろうか?
米国経済を混乱させたのは、前連銀議長、アラン・グリーンスパン氏です。2001年、氏は節税を支持しましたが、これが問題の始まりです。さらに、長期続けられた低金利政策、それに変動利率住宅ローンを消費者に勧めたのもグリーンスパン氏です。(ジョセフ・スティグリッツ氏 ノーベル経済学賞受賞)
スティグリッツ氏は、アメリカが不況に陥る可能性は半々、そして経済成長率は皆が予想する半分以下の1.5%程度、という見方をしている。
住宅市場のブームが、2002年から2005年までの経済成長を助けていた。不動産に関連した業種が急成長したが、住宅市場が冷え込んだ今日、個人消費も下向きになった。
今週22日は感謝祭、そしてその翌日から、クリスマス・ショッピング・シーズンが始まる。言うまでもなく、小売業者にとって、最も重要な時期だ。バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ)は、こんなことを言っている。
宅急便のFedExは、荷物の配達数が減り、スターバックスは、創業以来初めて客数が減少、という個人消費の落ち込みを伝えるニュースが報道されている。更に、新学期のための買い物、それに9月10月の個人消費もパッとしないまま、とうとう年末のショッピング・シーズンがやって来る。
今年の売上は、+2.5%からマイナス1.5%範囲になると思うが、インフレが小売業者の悩みの種だ。生産者の物価が上がっているからといって、品物を値上げしたら、客に逃げられる可能性がある。もちろん、値上げ無しなら、利益が減ってしまう。
たかがクリスマス・セール、と簡単に片付ける人もいるが、年末が小売業者の一年を決める。たとえば、デパートの場合、年末の売上は年間売上の24%に相当する。宝石店の場合なら、なんと31%がクリスマスに集中している。
GDPの三分の二は個人消費が握っている。ようするに、クリスマス・セールは、米国経済の動向を予想する重要なシーズンだ。
(参考にしたサイト: http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601103&sid=a8OB88_sjTvw&refer=us
http://bigpicture.typepad.com/comments/2007/11/if-the-us-has-r.html)