二週間連続の嫌な下げ方で、さすがに不安になり始めた人たちが多いようだ。既に11月、強い相場で知られる年末が近いが、もう4年以上も続いたブルマーケットを考えると、今回は例外かもしれない、と思ってしまっても仕方ない。さて、投資家たちは、どうポートフォリオを調整するだろうか?
1、国債の比重を増やす
「経済が下向きになれば、多額の資金が、株式市場から国債市場へ移動することでしょう。ですから、国債10年物を買い足すことを考えてください。」 バーナード・バウモール氏(The Economic Outlook Group)
2、高配当銘柄に注目
「巨大国際企業は、ある程度経済が悪くなっても、高い配当金を継続することができます。例をあげれば、ExxonMobil(XOM)、Chevron(CVX)、IBM(IBM)、American International Group(AIG)といった銘柄です。」 ボブ・ドール氏(BlackRock Inc)
3、外国株
米国経済に冷えこみが見られる今日、海外の株が、よりいっそう魅力的になった、と言うアナリストもいる。
「フランスが第1候補です。Total SA(TOT)、France Telecom(FTE)は有望な銘柄です。アジアなら、韓国のPosco(PKX)、それと台湾のTaiwan Semiconductor(TSM)です。」 オードリー・カプラン氏(Federated InterContinental Fund)
4、エネルギー・セクター
原油の上げが止まらない。引き続き、エネルギー株が投資対象になりそうだ。チャールズ・ロットブルット氏(Zacks)は、次の銘柄を買い候補にあげている。Schlumberger(SLB)、National Oilwell Varco(NOV)
5、金融セクター
銀行、証券会社、保険会社と言えば、サブプライム問題で最も嫌われているセクターだ。かなり売り叩かれた銘柄が多いから、そろそろ買いを検討する人たちが現れるだろう。
「現段階では、金融銘柄の積極的な買いは控えています。しかし、2008年の第1四半期あたりから状況は大きく変わってくるでしょう。」 コーマル・スリ・クマー氏(TCW) ということで、シティグループ(C)やメリルリンチ(MER)は来年の注目銘柄だ。