Tuesday November 6, 2007

US Market Recap

サブプライムの次は何だ?

思えば、評判の悪い最高経営責任者だった。辞めるのも時間の問題、と言われていたが、とうとうシティグループのチャック・プリンス氏が辞任した。サブプライム、そして不動産担保証券で、評価損が更に80億から110億ドル増えるというのだから、正に退任するしか他に道は無かったわけだ。

職を失ったと言っても、プリンス氏を、米国の一般サリーマンと比較することはできない。過去4年間で得た報酬は5310万ドル(約60億円)、それに9400万ドル相当(約107億円)のシティグループ株も保有しているから、貧困生活に陥る可能性は皆無だ。

usatodayに寄せられた読者のコメントに、こんなものがあった。

「覚えてますか?高金利クレジットカードを始めたのはシティグループです。こんな会社は倒産してしまえば良いのです。」 jtwtさん

フォーチュン誌の報道によれば、現在米国消費者が抱えるクレジットカードの借金は、史上最高の9150億ドルに達している。金額的には、問題になっているサブプライムと、ほぼ同額だ。ドイツ銀行のアナリスト、マイケル・メーヨー氏は「クレジットカードは、先天的時限爆弾のようなものですから、状況を慎重に監視しなくてはいけません」、と述べている。

最悪のシナリオを、ピーター・ガンベル氏(フォーチュン誌)は、こう説明している。

不動産担保証券や債務担保証券のように、消費者によるクレジットカードの借金も証券化されている。既に、月々の支払いが不可能になった人たちの数が増え始めているが、これが急ピッチに増え続けると、単に銀行が損をするだけでなく、債務担保化された証券価格が下がる。担保化された証券の下げが進めば、投資していたヘッジファンド、ミューチュアルファンド、それに年金ファンドが損を出すことになり、場合によってはサブプライムと同等の混乱になるだろう。

このシナリオは現実性を欠く、と非難するアナリストは多い。しかし、ガンベル氏はこんな例も挙げている。

アメリカとイギリスの状況がよく似ている。違いは、住宅市場のピークが早かったイギリスは、金融周期的には、アメリカより約18カ月先を進んでいることだ。2005年の終わり頃から、イギリスでは、クレジットカードの支払いが不可能になった人たちの数が50%以上増え、銀行の評価損も大幅に上昇した。

更に、先月のアンケートによれば、イギリスの住宅保有者の6%は、クレジットカードで月々の住宅ローンを払っている。言うまでもなく、自殺的な行為だと思う。こんなイギリスでの状況が、大西洋を越えて、アメリカに上陸しないことを願うばかりだ。

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(参考にしたサイト:http://www.usatoday.com/money/companies/management/2007-11-04-citigroup-prince_N.htm

http://money.cnn.com/2007/10/29/magazines/fortune/consumer_debt.fortune/index.htm?postversion=2007103013

Stocks You Need To Know About

銀行セクター指数

シティグループの最高経営責任者の辞任で話題になっている、銀行セクター指数の月足チャートを見てみよう。

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重要なサポートラインのテスト中だ。

Wall Street English

一枚の写真

辞任したチャック・プリンス氏(シティグループ)の報道に、この顔写真を載せるサイトが多い。

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写真の下には、「2004 photo by Yuriko Nakao, Reuters」と記されている。写真を撮られたのはYuriko Nakao氏だが、いったいどんな状況で、こんな写真を撮ることができたのだろう?

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