あと二カ月を残すのみとなった2007年だが、小売店にとって最も重要な、クリスマスのショッピングシーズンがやって来る。既に、アナリストたちは暗い売上を予想しているが、これは消費者に好都合だ、と言う人たちもいる。
売上不振を予測する、マイケル・ニーミラ氏(ショッピングセンター協会)は、こう語っている。「スランプの続く住宅市場が、クリスマスの売上に一番の悪影響になります。下げの止まらない住宅価格は、個人消費を低下させることでしょう。」
最近のニュースを見てみよう。
・高級ハンドバッグで有名なCoach (COH)は、10月23日、クリスマスシーズンの売上予想を下方修正した。過去5年間、毎年二桁台の伸びを記録していたが、今年は一桁台の成長になるようだ。
・先日、冴えない9月の売上を発表した高級百貨店Nordstrom(JWN)は、第3四半期の利益も下方修正した。
・大型ストアTarget(TGT)は、10月の売上予想を下方修正した。(Targetは、ウォルマートのように割引で有名。)
小売セクターの暗い見通しが、消費者に好都合という理由を説明しよう。上記したように、高級店からディスカウント・ストアまで、既に下向きの様子が見え始めている。こんな状況を打破するために、各小売店は、大きな値下げを実行して、買い物客の獲得に必死になるだろう。
話は変わるが、昨日の「マッド・マネー」で、ジム・クレーマー氏は、こんなことを言っていた。
「投資者たちは、現在のマーケットについて考え過ぎだ。急騰する原油価格は、株に悪影響を与える、と心配し始めているが人が増えているが、そんなことは忘れてほしい。専門家たちが、あれこれと考えて色々な意見を発表するが、先ずマーケットがその通りに動くことはない。極端に言ってしまえば、大きな資金の向かう株は上がる。だから、悪い経済ニュースなど関係ない。もちろん、割高割安などを気にするのも間違いだ。とにかく、投資者たちは考え過ぎだ。」
いつも強気なクレーマー氏だが、更に強気になったようだ。ひょっとしたら、ポートフォリオに占める現金の割合を増やした方が良いかもしれない。
クレーマー氏
(参考にしたサイト: http://biz.yahoo.com/cnnm/071031/103007_fedrate_holidaymoney.html?.v=3&.pf=banking-budgeting
http://www.thestreet.com/_tscnav/funds/madmoneywrap/10387675.html
http://biz.yahoo.com/ibd/071026/general.html?.v=1&.pf=family-home)