Saturday October 27, 2007

US Market Recap

原油高を作り上げた五つの要因

サブプライム問題を象徴する金融機関、カントリーワイド・ファイナンシャルの決算発表は、思ったとおり惨たんたる結果だった。しかし、「最悪の事態を既に乗り切り、第4四半期は黒字に持っていけると思う」、という会社側からのコメントで、金曜のマーケットは強い寄付きになった。

これで、サブプライムは過去のものとなった、と一安心する投資者だが、もちろんまだ他にも不安要素はある。例を挙げれば原油だ。

金曜午前中の取引で、原油価格は瞬時92ドルを突破して、新高値が記録された。バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ)は、こう語っている。「たしかに原油は高値更新だが、インフレを考慮して計算すると、最高値は1980年4月の101ドル70セントになる。だからと言って、今日のレベルが安いわけではない。この52週間で、原油価格は47.3%の上昇、そして2001年から511%の上昇だ。」

なぜ原油価格は、こうも上がったのだろうか?別に天才でなくても原因は誰でも分かる、とリットホルツ氏は言うが、氏の指摘する五つの要因を見てみよう。

1、世界的な需要の増大

急成長を続ける中国だけでなく、インド、韓国、ロシア、ブラジル、そしてオーストラリアでの原油需要が増加している。

2、ドル安

主要経済国家通貨に対して、ドルは15年ぶりの安値を記録した。財務長官が、「強いドル政策」と言うたびに、ピノキオのように鼻が伸びたら、さぞ楽しいことだろう。

3、イラク、アフガニスタンでの戦争

言うまでもなく、戦争は中東情勢を極めて不安定な状態に陥れる。不安定=高リスクだから、中東からの原油には高い割増料金が要るわけだ。

4、制限された供給量

輸送に必要なタンカー、それにパイプライン、石油製油所が世界的に不足し、需要を十分に満たすことができない。

5、武力を誇示して、イランを威嚇するアメリカ

更に中東問題を悪化させるだけだから、とうぜん先物市場で原油が買われる材料になった。

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(参考にしたサイト: http://money.cnn.com/2007/10/26/markets/markets_1215/index.htm?postversion=2007102612

http://bigpicture.typepad.com/comments/2007/10/crude-oil-above.html

Stocks You Need To Know About

マイクロソフト

日足 (大引け1時間前)

好決算の発表で、マイクロソフトが大きな窓を開けて寄付いた。

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週足へ移ろう。

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一気に横ばいゾーンをブレイクアウトだ。これで、多くの人たちに注目されることだろう。マイクロソフト、やっと長い冬眠から目覚めたようだ。

 

Wall Street English

また金利引下げ?

30日、31日の二日間にわたって、連邦公開市場委員会が開かれる。31日はハロウィーンだが、CNNはこう報道している。

Ben Bernanke and the Federal Reserve will decide on Halloween whether to lower interest rates again. Investors are betting on a quarter-point cut.

ハロウィーンの日、バーナンキ議長と連銀メンバーは、短期金利を再度引下げるべきかどうかを決定する。投資者たちは、0.25ポイントの引き下げに賭けている。

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バーナンキ連銀議長

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