今週の焦点は、何と言っても、火曜の連邦公開市場委員会(FOMC)だ。どのアナリストに質問するかで回答はマチマチだが、0.25から0.50ポイントの金利引下げが予想されている。とうぜんの疑問は、もし本当に利下げが実施されたら、はたしてマーケットはどう反応するかだ。
9月10日のコラムでDr.Duruは、「利下げ発表で、マーケットは一時的にラリーを展開するだろう。しかしこれは、今年最大の空売りチャンスになる可能性がある」、と指摘している。その理由はこうだ。
・7日に発表された、予想以上に悪かった雇用統計で、マーケット関係者は利下げが間違いなく実施されることを確信した。だが、それにもかかわらず、マーケットには買い手が押し寄せることはなかった。
・金利引き下げ予想は、もうかなり以前から出ているが、相変わらずマーケットは高値を更新できない。たしかに、8月の安値からは回復しているが、本当に利下げで経済に弾みがつくと信じているなら、マーケットは既にもっと大きく上がっているはずだ。
・ほんの一カ月前、連銀はインフレの危険性を強調していた。ここで、突然利下げに踏み切れば、連銀はいつも後手に回っていることが証明され、マーケット関係者の連銀に対する信頼感が減退するだろう。
・投資者は、あまりにも金利引き下げに、大きな期待をしすぎている。ご存知のように、往々にして、大きな期待は裏切られるものだ。
もう一つ、忘れてはいけないのは、大手証券会社の決算が今週ある。サブプライム問題が、実際にどの程度収益に影響しているかが見れるだけに、多くの投資者に注目されるだろう。下記が、アナリストの予想だ。
18日: リーマン・ブラザーズ(LEH) 一株利益は1ドル47セント。
19日: モルガン・スタンレー(MS) 一株利益は1ドル53セント。
20日: ベア・スターンズ(BSC) 一株利益は1ドル78セント。
20日: ゴールドマン・サックス(GS) 一株利益は4ドル35セント。
(注: 一株利益の予想は、サブプライム問題を理由に、既に下方修正されている。たとえば、リーマン・ブラザーズだが、2カ月前には1ドル81セントが予想されていた。)
バーナンキ連銀議長
(参考にしたサイト: http://www.247wallst.com/2007/09/forget-the-fomc.html