「とにかく悪い結果でした」、とエコノミストのジョシュア・シャピロ氏は言う。アナリストたちは、非農業部門新規雇用者数(8月分)が11万増えることを予想していたが、実際は4000減だった。新規雇用者数が、マイナス成長になるのは約4年ぶりだ。
他の主な雇用統計結果を見てみよう。(カッコ内はアナリストの予想)
失業率: 4.6% (4.6%)
時給: +0.3% (+0.3%)
労働時間(週): 33.8時間 (33.8時間)
シャピロ氏は悪かった、と述べているが、ディック・グリーン氏(ブリーフィング・ドット・コム)の意見はこうだ。
「新規雇用の落ち込みは、おそらく、最近の不安な金融市場が主な原因だろう。しかし、これは米国経済が不景気に陥る前触れではない。長期的に見た場合、アメリカの生産性成長率は2%だから、たとえ新規雇用が全く伸びなくても、実質GDPは+2%が期待できる。
金融市場の混乱、そして下向きになった雇用トレンドで、連銀が9月18日の会議で、短期金利(フェデラル・ファンズ)を引き下げる可能性が高くなった。」
シャピロ氏も、利下げは確実と見ている。
「金利引下げは、ほぼ間違いなく実施されるでしょう。ですから、18日の会議で、連銀は0.25ポイント引き下げるだろうか、それとも0.5ポイント引き下げるだろうか、というのが正しい質問です。」
現在短期金利は、2006年の6月以来、5.25%に据え置かれている。「株式市場は、金利引下げを既に織り込んでいます」、とバレストラ・キャピタルのライアン・アトキンソン氏は言う。「マーケット関係者が心配しているのは、金利の引き下げが、有るか無いかではありません。問題は、連銀の措置は、もはや手遅れになっているのでは、ということです。」
ミラー・タバックのアナリスト、トニー・クレシェンジ氏の言葉を付け加えておこう。「連銀が、本当に米国経済のことを考えている、というメッセージを明確に送りたいなら、18日の会議を待たずに金利を引き下げるべきです。」
バーナンキ連銀議長
http://money.cnn.com/2007/09/07/markets/markets_0100/index.htm?postversion=2007090712