正解は、州人口の三分の二が太り過ぎ、そして30.6%が病的肥満のミシシッピ州だ。(Bのコロラド州は、病的肥満人口が17.6%と、アメリカで最も太った人が少ない州。)
米国肥満地図(数値は病的肥満者のパーセンテージを示す。)
太り過ぎは、大人だけの問題ではない。今月から学校が始まったアメリカだが、政府は新しいガイドラインを設けて、子どもの肥満問題解決に乗り出した。
たとえばカリフォルニア州だが、油を大量に使うフライ専用鍋が禁じられ、チキンやポテトは揚げるのではなく焼かれることになった。アラバマ州では砂糖入りの紅茶が禁止され、ニュージャージー州では、20オンス缶(約590CC)のスポーツドリンクが禁じられ、缶のサイズは12オンス(約350CC)だけが許可された。
しかし、ガイドラインには理解できない項目がある。禁止された食べ物の中に、アイスキャンディー(ポプシクル)とジェリービーンが入っている。理由は、栄養的価値が低いためだ。しかし、どう見ても健康的とは言えないスニッカーズ(チョコレートキャンディー)、それにダブ(チョコレートアイスクリーム)は許可されている。なぜなら、最低限の栄養価があるためだ。
更に、ガイドラインが適用されるのは給食時間だけに限られ、食堂外に設置されている自動販売機は含まれない。「ガイドラインなどと呼んでいますが、まったく恥ずかしい内容です」、と公益科学センターのマーゴ・ウータン氏は言う。
さて、ミシシッピ州の病院に勤務する、フランク・マキューン氏(医師)は、こう語っている。「患者たちを診る限り、肥満に対する問題意識が、ほとんどありません。具体的に言えば、身長164センチ、体重102キロを太り過ぎと思っていないのです。こんな状態ですから、健康のために運動を勧めても、真剣に受けとめてくれません。特に、子どもたちの肥満は、時限爆弾を背負っているようなものです。手遅れになる前に、今こそ肥満に対する意識変革が必要です。」
スニッカーズ
(参考にしたサイト: http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/4436638.stm
http://calorielab.com/news/2007/08/06/fattest-states-2007/